本調査レポートは、仮想空間・メタバースでのハラスメントの実態を明らかにするため、全世界のソーシャルVRユーザーに調査を行い、その回答876件を分析しています。
前々回、前回に引き続き今回は、そのうちPart5「メタバースユーザープロファイル2022」より要点を抜粋して紹介。本章では、2021年に行った「ソーシャルVR国勢調査2021」(外部リンク)と比較して、メタバースユーザーの1年間の変化をまとめています。
その結果として、日本におけるメタバースの女性ユーザーの比率が、この1年間で倍増したことが明らかに。また、現実社会と比べて、メタバースはユーザーの性的指向のバラエティが豊富で、マイノリティのユーザーも非常に多いことが判明しました。メタバースは、現実よりもダイバーシティが高い社会であるといえます。
Part 5. メタバースユーザープロファイル2022
生物学上の性別(物理性別)・年齢・アバターの性別・昨年からの変化などをまとめました。生物学上の性別(物理性別)
どの地域でも男性ユーザーが多く、日本では80.1%という結果になりました。全体的に昨年と目立った差はありませんでしたが、日本では女性ユーザーが9%から19.1%と倍増しました。性的指向
一般社会よりメタバースは、全体としてヘテロセクシャル(異性愛者)以外の性的指向のユーザー比率が高いです。特に生物学上の女性に関しては、さまざまな性的指向のユーザーを多く含んでいます。編者注:2020年、電通が全国20歳〜59歳の計6万人に行ったインターネット調査によれば、性的指向の割合は、ゲイが1.94%、レズビアンが1.33%、バイセクシュアル+パンセクシャルが2.94%、アセクシュアル・アロマンティック(他人に恋愛感情を抱かない)が0.81%、性的指向のクエスチョニング(性的指向が決められない、分からない)が1.63%という結果になった(外部リンク)。
マイノリティ
自分をマイノリティだと考えるユーザーの比率が高く、13.2%にも達していました。年齢
どの地域・サービスでも20代が多く、特に女性は20代が過半数を占めていました(54.9%)。しかし、メタバースプラットフォーム・clusterやバーチャルキャストは30代が多い傾向があります。全体として、2021年と目立った差は見られませんでした。アバターの性別
地域・生物学上の性別・サービスに関わらず、女性型アバターが多いです。世界最大級のソーシャルVR・VRChatでは76.3%となりました。全体として昨年と同じ傾向でしたが、特にclusterで女性型アバターユーザーの数が45%から76.5%と大きく増加しました。
メタバース研究ユニット「Nem x Mila」
バーチャル美少女ねむとミラことリュドミラ・ブレディキナ(Liudmila Bredikhina)による研究ユニット「Nem x Mila」による調査プロジェクト第3弾となる「メタバースでのハラスメント」。「Nem x Mila」はこれまでに、「新型コロナはバーチャルコミュニケーションを加速したか」を発表(外部リンク)し、「ソーシャルVR国勢調査2021」を無償公開しています。
今回の調査レポート「メタバースでのハラスメント」の全文は、バーチャル美少女ねむのnoteで公開しています(外部リンク)。
【「メタバースでのハラスメント」調査概要】
・目的:ソーシャルVRにおけるハラスメントの実態を調査するため
・回答数:回答数876件(日本・北米・ヨーロッパを始め、全世界のソーシャルVRユーザー876名からの回答が集まった。利用するソーシャルVRは、VRChat・Neos VR・バーチャルキャスト・clusterと多岐に渡った)
・対象:VRヘッドマウントディスプレイを用いて、ソーシャルVR(VRChat、Rec Room、Neos VRなど)を直近1年以内に5回以上使ったユーザーで、英語もしくは日本語話者の方(デスクトップ・スマホからのみの利用者は今回は対象外)
・方法:2022/9/5~9/24、Googleフォームによる公開アンケート
・募集:日英仏3カ国語でプレスリリースを発行し世界中のメディアに送付。各種メタバース関連団体の力を借りて拡散。
・公式サポーター:NPO法人バーチャルライツ、PANORA、メタカル最前線、株式会社ブイノス
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バーチャル美少女ねむ
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