ホロライブプロダクションのカバー株式会社が開発・運営を手がけるメタバースプラットフォーム・ホロアース。
2025年4月に正式リリースされ、6月にホロライブプロダクションのタレントが本人のアバターでアクセスできる機能が追加。
早速ときのそらさんが訪問し、活用が始まりつつあります。
一方、ホロライブ所属タレントのファンやVRユーザーの中でも、ホロアースに実際に訪問したことがある人は、意外と多くないのではないでしょうか。
本記事では、ソーシャルVRプラットフォーム・VRChatに毎日入り浸り、4,000時間以上プレイした筆者の視点で、ホロアースを一通り体験してみた所感をお届けします。
目次
ショッピングもできる街「オルタナティブ・シティ」 ちょっと広すぎ?
「ホロアース」はログイン直後、「エントランス」と呼ばれる空間へ必ず移動します。サーバーは振り分けられますが、全ユーザーが一斉に飛び込むため、大まかな同時接続状況が察せられます。
ホロアース・エントランスエリア/筆者撮影
このエントランスから、目的のエリアへと移動します。現在移動できるのは「オルタナティブ・シティ」「マイスペース」「シミュレーションルーム」の3つです。
ホロアース・オルタナティブシティ/筆者撮影
オルタナティブ・シティは、大都会がモチーフのエリア。アバター向けの衣服・アクセサリーを販売するショップや、アバターの見た目をカスタマイズできるサロンが存在します。
衣服・アクセサリーはメニューからアクセスできるショップでも購入できますが、このエリアのショップでは、店頭のアイテムを試着することもできます。
購入までの流れも、通常のECサイトのように「カゴに入れて決済」が再現されており、なかなか細かい。
オルタナティブ・シティ内の衣服ショップ/筆者撮影
ショップ機能にほぼ頼らなくとも遊べる「VRChat」に慣れていると、ゲーム内アイテムを購入する感覚でアバター関連アイテムを購入できるのはなかなか新鮮です。
ただし、エリア内はやたらと広大な割に、走ることができないのが欠点。スクーターのようなアイテムを使えばある程度早く移動できますが、だったらファストトラベル(=プレイヤーがすでに訪れた場所に転送するシステム)を充実してもらいたいところ。
ファッションの自由度はそこそこ 1コーデは予算3、4000円
「ホロアース」で使用できるアバターは、新規スタート時に作成する一体のみ。男女どちらかの素体を選び、自分好みにカスタマイズすることができます。
一通りカスタマイズした筆者アバター/筆者撮影
アバターを後からカスタマイズするには、オルタナティブ・シティのサロンへ行く必要があります。
追加の髪型などのアンロックは有料で、性別変更は特定アイテムが必要。そしてそもそも変更そのものに専用ポイントが必要なので、無制限にいじるのは難しい仕様です。
衣服やアクセサリーも、一部を除くと追加は有料です。ゲーム内コインは、1コイン=2円レート。
衣服とアクセサリーは公式提供アイテムと、ユーザー制作アイテムの2種類。ユーザー制作アイテムのほうが安価ですが、公式提供アイテムはバリエーション豊富で、メガネなど公式提供アイテムにしかないカテゴリも存在します。
ショップ画面。ユーザー作成アイテムのほうが安価/筆者撮影
無料でつくり出せる姿と差別化できる、自分好みの容姿を1つつくるには、予算が3000〜4000円程度あれば足りそうです。
この価格帯は、アバター1体が5000〜6000円、衣服1着に1000〜2000円は要する日本のVRChatカルチャーと比較すると、安くは感じます。
ただし、素体は男女それぞれで2種類しかないため、”大きな個性”の発揮は少し難しいかもしれません。
「サバイバルクラフト」は手触り良好 だけどコンテンツ不足かも?
「ホロアース」の大きな特徴として、『マインクラフト』や『Ark: Survival Evolved』のようなサバイバルクラフトゲームモードである「シミュレーションルーム」が内蔵されています。
剣を握ってモンスターと戦うこともできます/筆者撮影
ゲームの基本的な流れは、飢えや喉の乾きなどを満たしつつ、木や石からの採掘や、敵の討伐で資材を集め、装備やクラフト設備のアップグレード、そして拠点となる建物の建築を重ねていく、というもの。
また、採集や敵の討伐で経験値を得て、レベルアップを行うことで、クラフトできるアイテムを増やすことができます。クラフトアイテムのレシピ獲得の流れは、ホロライブ所属タレントの間でも流行した『Ark: Survival Evolved』を思わせます。
レベルに応じて、ポイントで開放できるクラフトレシピが増える/筆者撮影
クラフトまわりの手触りは比較的良好。一方で、戦闘システムはかなり大味。基本的にできることは攻撃のみで、回避アクションはなし。敵も意外と強いので、装備をしっかり充実させないと一瞬で倒されてしまいます。
そしてコンテンツ量は少なく、建築とレベル上げが一通り完了してしまうと、現状やることはほぼなし。
おだやかなBGMを聴きながら、作業としてクラフトなどをするにはちょうどいい……のかもしれません。
「マイスペース」はサンドボックスとして悠長か?
シミュレーションルームの派生として、サンドボックス要素をより強めた「マイスペース」というモードも用意されています。
ただし、双方の進捗状況は共有されないため、こちらは別個レベル上げなどを行う必要があります。
敵は出てこないものの、飢え/乾きの概念は健在。両方をほぼ満タンにするお助けアイテムが大量に支給されていますが、都度食事を取らないといけないのはやや面倒です。
3時間ほどプレイして、進捗は道半ばな感触/筆者撮影
そして、資材は時間経過でリポップする木や岩から採集する以外に、入手方法はなし。資材集めとクラフトを延々と繰り返すことになるため、いわゆる作業ゲーの雰囲気がより色濃くなっています。
このモードで作った建築物は、他のユーザーを招くことができます。先日訪問したときのそらさんのように、ホロライブ所属VTuberも訪問の対象となります。
よって、誰かを招く際には事前準備が必須ですが、一通りの土台が整うまでには半日はかかりそうです。サンドボックスゲームとして見ると、いささか立ち上がりは悠長でしょうか。

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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:12703)
(´-ω-`)ナルホドナ