連載 | #3 藤本タツキ『チェンソーマン』超特集

『チェンソーマン』第2部2話レビュー 戦争の悪魔は惚れっぽいデンジの天敵?

『チェンソーマン』第2部/画像は『チェンソーマン』公式Twitterから

少年ジャンプ+』で待望の第2部開始からわずか1週間で497万PV。驚異の数字を叩き出した藤本タツキさんの漫画『チェンソーマン』。

KAI-YOU.netにて漫画コンシェルジュ/ボドゲ研究家としてレビューなどを執筆している私、コバヤシも、第1話では様々なことを感じ、それをレビューとして書いた。

第1部以降の世界が徐々に明らかになり、物語も動き出した第2話「2羽」。

物語はどう転がっていくのだろうか?

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目次

『チェンソーマン』第2部の世界が描かれる2話

第2話では、第1話「鳥と戦争」に引き続き、『チェンソーマン』世界の学校・第四東高等学校の様子が描かれた。

第1話で正義の悪魔に殺され、戦争の悪魔に半ば無理やり蘇らせられた三鷹アサ。彼女と戦争の悪魔の対話や、「デビルハンター部」という物騒な部活動の存在、そして第1部にも登場した人気キャラクター・吉田ヒロフミの再登場。

盛り上がる要素も散りばめられつつ、改めて三鷹アサが読者とともに彼女の置かれている状況を再確認していく回となっている。

他人を惚れさせることで力を得る戦争の悪魔

今回、戦争の悪魔が自身(現在は三鷹アサ)に惚れさせることで、相手を所有したとみなし、武器に変える能力を持っていることが判明した。

さらに、戦争の悪魔は「私はできるだけ多くの人間を武器に変えたいんだ/チェンソーマンと戦争するためにな」と発言している。

もしかしたら今後、第1部終盤にてヒーローであるチェンソーマンが民衆の人気を得てしまったため弱体化したのと対照的に、戦争の悪魔がアイドルのように民衆からの応援を物理的に糧にして戦う姿が見られるかもしれない。

第一部レゼ編を彷彿とさせる学校・恋愛というテーマ

また、『チェンソーマン』で学校・恋愛というと、第1部のレゼ編が思い出される。 レゼ編で主人公・デンジは、同年代の美少女・レゼの誘惑に憧れのお姉さん・マキマへの恋心を揺さぶられ、「マキマさん助けて/俺この娘好きになっちまう」「俺は俺の事を好きな人が好きだ」と発言。情けなくも共感を呼ぶ姿が人気となった。

そんなデンジだったが、第1部でマキマの“支配”を抜け出すことに成功。ラストにはかつて通えなかった高校に進学しているような描写さえあった。

ほかの人間を惚れさせようとしている戦争の悪魔と、惚れっぽかったが成長しているかもしれないデンジの邂逅はいったいどうなるのか、期待が膨らむ。

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藤本タツキ『チェンソーマン』超特集

2019年1月より『週刊少年ジャンプ』で第1部が連載、2022年7月より『少年ジャンプ+』で第2部の連載がスタートした漫画『チェンソーマン』。 ダーティーかつスタイリッシュな描写とアクの強いキャラクターを武器に次々とヒット作を生み出していく、さんの代表作です。 2022年10月からはMAPPA制作のTVアニメが放送が決定。「藤本タツキ『チェンソーマン』超特集」では、『チェンソーマン』に魅せられたKAI-YOUの面々が、その魅力を紐解いていきます。

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