アニメを用いたMVやCMを手がけてきた株式会社beesが1月13日(火)、新たにアニメーション事業部を設立し、神奈川県藤沢市・片瀬江ノ島エリアにアニメスタジオを開設したと発表した。
beesのアニメ事業部には、ずっと真夜中でいいのに。の楽曲「形」のMVを手がけたのをかさん、Adoさんの楽曲「Value」のMVを監督したG子さんら、12名のクリエイターが社員として所属。
今後は受託制作にとどまらず、オリジナルアニメーション作品の企画/制作にも本格的に取り組んでいく。
インディーアニメの課題を解決し、長期的な制作体制の構築へ
株式会社beesは、アニメーションやイラスト、音楽などの制作を事業としている会社。代表取締役は山田大介(YAMAAD)さん。これまで「インディーアニメ」と呼ばれるシーンで活躍するクリエイターと共に、アニメMVなどを手がけてきた。
今回のアニメ事業部およびスタジオ設立の目的の一つには、インディーアニメの制作現場における課題解決がある。
同社は発表で、「作家個人の表現力に大きく依存する一方で、スケジュール管理の難しさや、最終的な完成物のクオリティを安定して担保することが課題になりやすい側面があります」と説明。
その上で、作画や演出といった表現面に加え、事業部とスタジオの設立によって制作全体を見渡す視点を持ち、作品の質と制作現場の持続性の両立を目指すという。
また、特徴的なのはスタジオの場所。片瀬江ノ島駅から徒歩数分という立地は、東京西部に集中しがちなアニメ制作会社の拠点としては珍しい。都市部から少し距離を置いた環境で、腰を据えて制作に向き合える場を整えることで、長期的な制作体制を構築していく。
今回、あわせて公式SNSも開設。制作中のアニメーションの一部や制作現場の様子、関わるクリエイターの紹介なども発信予定。すでに所属するクリエイターらの“所属報告”がリポストされている(外部リンク)。
「一人で作れる限界に悩み、チームで作れる無限の可能性を見出し始めた」
新設された事業部およびスタジオには、メンバーとして、のをかさん、G子さん、YAMAADさん、絹谷ゆたかさん、しまうまさん、HuMuu(はむー)さん、ういうさん、my0nruri(ミョンルリ)さん、猫山桜梨さん、東洋トーヨーさん、ふなさん、JDGE(ジャッジ)さんの計12名が在籍。
同社では今後、スタジオ内の制作体制を軸としながら、必要に応じて協業会社とも連携し、作画や演出といった工程に加え、動画検査、美術監督、制作進行などの工程についてもスタジオとして関わる体制を整えていくという。
近年、こうした複数のアニメーターやイラストレーターが在籍する会社では、エージェント契約の場合が多い。しかし、全員が社員として所属しているのはbeesの特徴だろう。
会社の副代表もつとめるのをかさんは、スタジオ設立について「個人のアニメーション監督兼作家として、一人で作れる限界に悩み、チームで作れる無限の可能性を見出し始めた頃、代表の山田から声をかけてもらいました」と経緯を報告している。
なお、beesが手がけた作品にクレジットされている「スタジオのをか」とは、のをかさん作品を発表する場としてbees内に発足したブランドという位置付けになるという(外部リンク)。
2020年以降、「#indie_anime」のハッシュタグと共にSNSを中心に活発化したインディーアニメ。beesのアニメスタジオ設立は、そうしたムーブメントの将来的な選択肢の一つとして、またTVアニメのような商業シーンとは異なる場所から生まれたスタジオとして、注目を集めそうだ。
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