9月のコミティアが中止に 運営存続のためクラウドファンディングに踏み切る

9月のコミティアが中止に 運営存続のためクラウドファンディングに踏み切る
9月のコミティアが中止に 運営存続のためクラウドファンディングに踏み切る

「COMITIA133」フライヤービジュアル/COMITIA実行委員会のTwitterより

POPなポイントを3行で

  • 9月に予定されていた「COMITIA133」が中止に
  • 11月の「COMITIA134」は慎重に開催を検討中
  • 運営母体の経営危機でクラウドファンディングへ
9月21日(月・祝)に予定されていた自主制作漫画誌展示即売会「COMITIA133」(コミティア)の中止が公式から発表された。

現在行われている屋内イベント入場者数の規制「5000人以下、かつ収容定員の50%以下」のうち、「5000人以下」の解除が8月1日(土)に行われる予定だったが8月末まで延期されることが政府から発表され、今後の緩和の見通しも立たないことや、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再拡大の状況を考慮しての判断になったとのこと。 出展サークルを募集した段階では「COMITIA133」の中止または延期が決定した場合は、11月23日(月)予定の「COMITIA134」の日程を「COMITIA133」の代替として延期するとアナウンスされていた。

しかし、「COMITIA134」の開催は慎重に検討中ではあるものの、現在の状況を鑑みて「COMITIA133」の延期は行わないという判断に至ったという。

運営母体の経営難、継続の為クラウドファンディングへ

実行委員会は、2月に開催された「COMITIA131」が一般参加者数が3割減、売上が半分になったことを発表。

さらに「COMITIA132extra」と「COMITIA133」は中止。それらの影響によって、イベント会場や関連企業との折衝やイベント運用計画などのコミティアのボランティアでは賄いきれない部分を運営する「有限会社コミティア」の収入が確保できない状況にあるという。

さらに、この先に予定されている11月の「COMITIA134」、2021年2月の「COMITIA135」も開催できる確証がなく、開催ができたとしても参加者数の大幅減は避けられず、収益はほぼ出ない、もしくは赤字になる可能性が高いことを実行委員会は想定。

総じてイベントの開催目途が立たないことで、2021年上半期以降の管理費、開催準備費用を調達するあてがなく、残された時間ではイベント開催以外の収益の道を探すのも困難だという事情を受けて、今回のクラウドファンディングに踏み切った形だ。
『MOTION GALLERY』 にできること
クラウドファンディング自体は、書店を応援するための「Bookstore AID基金」などが実施されたプラットフォーム「MOTION GALLERY」のサポートの元で行われる。

現在はまだ調整中で、8月中旬に概要を公開し、8月下旬の開始が予定されている。

詳細は随時コミティア公式サイトや、公式Twitterアカウントで発信されていくとのこと。

「ご協力およびご出資のお願い」(コミティア公式サイトからの引用)

今般のコロナ禍が同人業界全体に与えている影響は甚大で、すぐには回復不能なダメージを受け続けています。
2021年以降に日常生活が戻ったとしても、同人イベントや同人誌印刷所が元に戻るには時間がかかるはずですし、同人文化は大きく縮小した地点からの再出発になるでしょう。
3000サークルを超える規模の同人誌即売会は日本の中でも少なく、その中でもオリジナルオンリーで、出張マンガ編集部を始めとした形で商業出版社と関係の深いコミティアは特異な存在です。
また、参加サークルから発表作品を「見本誌」として預かり、読者からの感想を集め、カタログの記事という形で評価を返すイベントは他に類を見ません。単純にコミティアが無くなった時、同じようなイベントが生まれる可能性は低いでしょう。
コミティアが生き残ることは同人文化、そしてマンガ文化にとっても非常に意義があることであると信じています。コミティアという場を作り、維持してゆくため、皆さんのお力を貸していただけないでしょうか。
もちろんコミティアだけが苦しい状況ではないことも理解しています。リツイートなど、告知のご協力だけでも十分です。決して無理のない範囲でお願いいたします。

同人文化に訪れる危機

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