漫画の展示即売会「コミティア」のカタログ『ティアズマガジン』で連載された、漫画と同人誌の歴史をたどる証言集「コミティア魂」が書籍化。
『コミティア魂 漫画と同人誌の40年』として、3月2日(土)にフィルムアート社から刊行される。価格は2200円(税込)。
著者はばるぼらさん。題字と表紙のイラストは『日常』『CITY』などで知られる漫画家・あらゐけいいちさんが担当。
東京ビッグサイト東1・2・3ホールで2月25日(日)に開催される「コミティア147」で先行販売。会場限定特典として、特製ステッカーを購入者に配布する。
初開催から40年となる漫画の展示即売会「コミティア」
「コミティア」は1984年11月18日に第1回が開催された、40年の歴史を誇る漫画の展示即売会。商業連載を持つプロからアマチュアまで、幅広い作家たちがオリジナルの作品を発表・販売している。
『映像研には手を出すな!』作者・大童澄瞳さんなど、このイベントでスカウトを受け商業連載を開始する作家も多く、数多くの才能が集う漫画の祭典である。
現在の開催ペースは年に4回。会場は東京ビッグサイトで、公式サイトによると毎回約3000〜4000サークルが出展。1回あたりの総来場者は約1万5000人~2万5000人を数える。
関係者の証言から「コミティア」40年の歩みに迫る
書籍『コミティア魂 漫画と同人誌の40年』は、「コミティア」がはじまった1984年から2024年現在までの日本の同人誌即売会、漫画業界、インディペンデントカルチャーの歴史を紐解く書籍。
「コミティア」のカタログ『ティアズマガジン』の連載「コミティア魂」の書籍版となる。
『ティアズマガジン』136号(2021年6月6日)~144号(2023年5月5日)に掲載の誌上連載全編と、2020年代について綴った書き下ろし原稿を収録。
「コミティア」の会長・中村公彦さん、漫画家・BELNEさん、『COMIC リュウ』編集長・猪飼幹太さん、コミックマーケット共同代表・筆谷芳行さんなど、関係者の証言から40年の歩みに迫る。
表紙のイラストを手がけたあらゐけいいちさんによる描き下ろし漫画も収録。1980年代、1990年代、2000年代、2010年代と2020年代の「コミティア」を独自の視点から描いている。
また、2020年11月23日刊行の同人誌『自分たちのコミティア』(ドイスボランチ)に掲載された、あらゐけいいちさんによるエッセイ漫画「コミティア」も収録している。
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書籍情報
『コミティア魂 漫画と同人誌の40年』
- 著者
- ばるぼら、あらゐけいいち
- 定価
- 2200円
- 出版社
- フィルムアート社
【目次】
コミティア魂(プロローグ)
第1部 コミティア前夜
第1章 『ぱふ』の時代――創作同人誌即売会と初代代表との出会い
第2部 1980年代
1980年代のコミティア
第2章 開始直後の代表交代――安定しないコミティアとBELNEの証言
第3部 1990年代
1990年代のコミティア
第3章 コミティア発の作家の登場――地方コミティアの誕生と坂田文彦の証言
第4章 VSコミケット――第二ステージの始まりと筆谷芳行の証言
資料ページ
第4.5章 コミティアとサブカルチャー――漫画同人誌のイメージ向上
第5章 with商業誌の時代――BL胎動とJ.GARDENの証言
第6章 一九九〇年代のオタクブーム――「青年」の誕生と三崎尚人の証言
第4部 2000年代
2000年代のコミティア
第7章 原画展、出張マンガ編集部、ジュンク堂――ネット普及と田中香織の証言
第5部 2010年代&2020年代
2010年代&2020年代のコミティア
第8章 第一〇〇回と三〇周年――政治への意識と猪飼幹太の証言
第9章 魂を引き継いでいくために――代表交代とさわだの証言
コミティア
コミティア魂(エピローグ)
参考文献
初出一覧
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