9月18日(金)に河出書房新社から出版、全国書店で発売されることが決まった。
小説『あの夏が飽和する。』の題材は、自身が制作した同名の楽曲。
アーティスト/ボカロP/コンポーザーとして活動するカンザキイオリさんならではの、楽曲と小説が連動した作品となる。
ボカロP、花譜のコンポーザー、コラボプロジェクトなどを展開
2017年に公開した「命に嫌われている。」の大ヒットで、一躍その名を知らしめたカンザキイオリさん。
2018年からはバーチャルシンガー・花譜さんのメインコンポーザーとしても注目を浴び、2019年からは自身も歌唱を担当しながら、様々なボーカリストとコラボレーションしていく「Schrödinger's cat」(シュレディンガーズキャット)としても活動を開始した。
音楽と小説を連動させるカンザキイオリならではの作品
カンザキイオリさんが2月に発売した初の長編小説『獣』は、上巻305ページ、下巻409ページの大作。この『獣』と同時に発売されたEP「人生はコメディ」に収録された同名のリード曲「人生はコメディ」「死ぬとき死ねばいい」は、『獣』の登場人物の人間性を示す重要な楽曲となっており、発売当時話題になった。
題材となった楽曲「あの夏が飽和する。」の13年後に起きた、新たな恋と逃避行の物語となる。
小説『あの夏が飽和する。』あらすじ
あの夏の逃避行の果てに恋人の流花は自ら命を絶った。
それから13年後、主人公・千尋の前に現れたのは、流花に生き写しの高校生・瑠花。
時を同じくして、ルカの同級生・武命は、壮絶な虐待の末、家族を殺し、自らも命を絶とうと計画。破滅の道に向かう二人を前に、千尋は13年前に言えなかった言葉で、今度こそ二人を救おうと奔走。
二学期の始業式、全てが決される。
10代の誰にも理解されない苦しみや葛藤をみずみずしく描く、鮮烈な青春サスペンス。
そして僕らは逃げ出した、この狭い狭い、この世界からー。
カンザキイオリ「スイッチを押さないと、どうしようもなかった人達だっているのです。」
カンザキイオリさんのコメント
沢山のありがたいご縁があり、2020年2月19日に限定発売した小説『獣』が、改訂版「あの夏が飽和する。」となり全国発売されることとなりました。
誰だって環境次第では人殺しになれたり、裏切り者になれる。
もしくは自分から自虐に走ることも出来る。
普通だったらやりはしないことを、簡単に行動に起こすことができるスイッチが誰の心にもあります。そのスイッチを押す理由も、人それぞれです。
過去から逃げ出せないから、人恋しくて寂しいから、憎くてたまらないから、友達が欲しいから、誰にも愛されないから、自分が一番になりたいから。だけどそれが必ずしも間違いということはありません。スイッチを押さないと、どうしようもなかった人達だっているのです。
この小説に書き連ねた言葉が、あなたの心のスイッチを押す、一つの判断材料になれば嬉しいです。
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書籍情報
小説『あの夏が飽和する。』
- 発売予定日
- 2020年9月18日
- 著者
- カンザキイオリ
- 予価
- 本体 1,600 円(税別)
- 仕様
- 本文480ページ、46 判、並製
- ISBN
- 978-4-309-02913-9
- 出版社
- 株式会社河出書房新社
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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:4486)
私はこの本を読んで、当たり前のことが当たり前じゃないんだなと思わせてくれる素敵な本だと思います。とても感動したので、ぜひ多くの人に読んでもらいたい一冊です。