このハッシュタグは、美術作家の山田勇魚(やまだいさな)さんが提案したもの。
タグとともに、平面作品・立体作品を問わず実に多彩な作品と、それを観覧した人たちのコメントが投稿されている。
今回は付喪神(つくもがみ)をテーマに制作を続けているという山田さんに、そのルーツと「#オンラインくじら展」について話を伺った。#オンラインくじら展 やりませんか?
— 美術作家 山田勇魚 (@yamadaisana) April 21, 2020
ハッシュタグをつけて平面立体問わずオリジナルのくじら作品を投稿してもらえたら嬉しいです。@DFGHarajuku さんの #オンラインとり展 を受けてモチーフ毎に楽しめるオンライン展示が増えると良いなと思っての提案です。 pic.twitter.com/fMBQ46G3Iw
美しい透明作品をつくり出す作家・山田勇魚
「#オンラインくじら展」の開催を呼びかけた山田勇魚さんは、透明樹脂を用いてクジラをメインモチーフに作品をつくる美術作家。その作品は以前KAI-YOU.netでも取り上げさせていただている。 ──付喪神をテーマに作品を制作されているのはなぜですか?
山田勇魚さん(以下、山田) 昔から物に対する思い入れが強く、ゴミ捨て場に置かれた粗大ゴミや玩具に感情移入するような子どもでした。幼稚園にいた頃から廃品を利用したジャンクアートを作っていて、美大に進学し、コンセプトについて考える機会が増え、付喪神という日本の民間伝承が自分の作品にしっくりくると考えテーマにしました。
──クジラのモチーフが多く見られますが、ペンギンやカモメなど、海に生きるほかの動物をモチーフにした作品も制作されています。それはなぜでしょうか?
山田勇魚さん(以下、山田) クジラの作品は「帰港」というシリーズです。中に沈没船の模型が入っています。沈没船に付喪神が宿り、クジラの姿となって故郷へ帰るというコンセプトです。哺乳類でありながら海に戻ったクジラを、造船場で造られて海に沈んだ船を重ねました。 ペンギンの作品は「望郷」というシリーズで、南極の探検隊が落とした物資や装備の模型が中に入っています。遠い地に打ち捨てられた物に宿った付喪神が、故郷を懐かしむというコンセプトです。群で必死に生きるペンギンと、隊を組んで極地を目指す探検隊が似ていると考え、ペンギンモチーフの作品にしました。
カモメの作品は「漂流」というシリーズで、浜辺で拾った砂と漂着物が入っています。場合によっては何千キロも旅をする漂流物を渡り鳥であるカモメになぞらえました。
今年の樹脂作品の新作はカモメ、ザトウクジラ、ペンギン、シャチの4種でした。
— 美術作家 山田勇魚 (@yamadaisana) December 31, 2019
来年こそは4月から作家業に専念できる筈なので、より多くの新作を発表できると思います。
良いお年をお迎えください。
#今年の4枚 pic.twitter.com/D8cXKhsgvn
「#オンラインとり展」をきっかけに広がる活動
──もともとは「#オンラインとり展」というタグを見かけたことが発案のきっかけなんですよね?山田 はい。「#オンラインとり展」はもともとDesign Festa Galleryさんの展示で、本来であれば会場に鳥をテーマにした作品が並ぶはずでした。
しかし新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の騒動で臨時休館中のため、オンラインで広く作品を募って発表の機会を設けることにしたのだと思います。
作家にとっては自粛ムードで作品発表の機会が限られる中、タグ付けするだけで見たい人に作品の情報が届き、作家仲間も見つけられる良い機会です。このオンライン展示の動きが他のモチーフでも広まればと思い、「#オンラインくじら展」を提案しました。 このタグの盛り上がりに対し、山田さんは「オンラインいぬ展やオンラインねこ展など、様々なモチーフのオンライン展に派生していることも喜ばしいですね」と、オンライン展覧会の広がりを喜んでいた。
日々更新されるこのタグも、そして今後新たに派生してうまれるタグも、とても楽しみだ。
ずっと見ていたい「#オンラインくじら展」
砂漠を漂う鯨です🏜🐋#オンラインくじら展 pic.twitter.com/CxivIwKSpf
— hayato ohmori (@OmoriHayato) April 24, 2020
#オンラインくじら展
— しのだ (@shinoda101831) April 22, 2020
素敵なタグがありましたので過去作品ですが参加させていただきます🥰 pic.twitter.com/tO65HANewP
#オンラインくじら展
— Hiromu。 (@mrym_hrm) April 21, 2020
クジラはよく描いているのでのっかる! pic.twitter.com/1sEk0YKnzH
身に付けられるクジラのアクセサリーはいかがでしょう^^#オンラインくじら展 pic.twitter.com/ezvYozSFox
— ブルーリリー/BlueLily (@Lily_itou) April 21, 2020
#オンラインくじら展
— マツダケン@米子今井書店原画展4/1〜 (@keso901005) April 21, 2020
山田勇魚さん @yamadaisana のご提案!
みんな大好きクジラ見ていきましょ pic.twitter.com/INGuUyTlKZ
#オンラインくじら展
— ムラマツ アユミ@ガチャ4月→5月へ延期 (@ayumi_M580) April 21, 2020
オンライン展示会、参加させていただきます🐳
卒業制作の「風輪」は、古代のクジラの骨格をモチーフにしています。
海に還った生命、次世代へ受け継がれる灯火のようなもの。
そんなイメージでつくりました。 pic.twitter.com/hl8f8cRMJS
いいハッシュタグ発見!!
— 吉本アートファクトリー (@y_a_f1226) April 21, 2020
玉骨標本 マッコウクジラ#玉骨標本#オンラインくじら展 pic.twitter.com/pS3wvWvXzV
#オンラインくじら展
— ズンダレ@mojokinnを届けたい人 (@re_znda13) April 21, 2020
これで終いだー😆
バレイノルーナ(月鯨)
月を目指す鯨のデュオ。
導くスカーレットと導かれるインディゴ。 pic.twitter.com/275NLwsXNT
#オンラインくじら展
— 大竹口 瞳 (@hito_mi_take) April 21, 2020
参加します🐳
寄木で作りました。
全て自然の木の色です。
海の中を自在に泳ぐ くじらの潜水艇。
全身にちいさな丸い窓。左右の腕にはライトに模した色違いの木を寄せました。 pic.twitter.com/4rLCQWtFAF
平面と立体切り絵のくじら 。
— カジタミキ (@mikikajita) April 24, 2020
くじら好きだー。
いつか本物見たいなぁ。
#オンラインくじら展 pic.twitter.com/REgY0lFo9B
家で楽しみたいアートたち
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連載
新型コロナウイルスによる感染症が世界中で広がっている。 各国政府によって様々な方針や対策が掲げられているが、そのおおよそはとにかく「STAY HOME」──そう、外出自粛だ。 社会がその対応に追われ、混乱し、経済活動もままならない中、僕らのかつての「遊び」も急速に失われていっている。 居酒屋で飲んだり、音楽フェスやクラブで踊ったり、カードゲームの大会に出たり、そんな当たり前だったことが、もしかしたらしばらくできなくなるかもしれない。 しかし人類とウイルスが切っても切れない関係であるように、人類と「遊び」の関係もまた長い年月をかけて少しずつ変容してきた。こんな「STAY HOME」な状況だからこそ、今だからこそできる「遊び」や、時代の要請によって新しく生まれた「遊び」を特集。 ポストコロナの現代──ただ暇だといって何もしないで自宅に籠っているよりも、「STAY HOME」を遊びつくす。それがKAI-YOUのスタンスだ!
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