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古川日出男『平家物語 犬王の巻』 湯浅政明×松本大洋×野木亜紀子が長編アニメ化

長編アニメーション映画『犬王』

作家・古川日出男さんの小説『平家物語 犬王の巻』が、長編アニメーション『犬王』として映画化される。

600年以上の歴史を誇り、現存する世界最古の舞台芸術といわれる “能楽”を題材とする本作の映像化にあたり、監督を湯浅政明さん、キャラクター原案を松本大洋さん、脚本を野木亜紀子さんと、日本のポップカルチャー界を代表するクリエイターが集結した。

公開は2021年の予定。そのほかのスタッフやキャストといった詳細は続報を待とう。

実話をもとに生まれた『平家物語 犬王の巻』とは

原作の『平家物語 犬王の巻』は、後世日本の文学や演劇などに大きな影響を与えた軍記物の名作「平家物語」の現代語訳を手掛けた古川日出男さんにより、「平家物語」に連なる物語として書かれた小説。

南北朝から室町期に活躍し、世阿弥と人気を二分した能楽師・犬王の実話をもとに生まれた作品であり、琵琶法師・友魚との友情を描いている。 古川さんは1998年に長篇小説『13』でデビュー。第4作となる『アラビアの夜の種族』で日本推理作家協会賞と日本SF大賞をダブル受賞。2016年には池澤夏樹さん個人編集による「日本文学全集」の第9巻『平家物語』の現代語全訳を手がけた。

『平家物語 犬王の巻』の映像化については、「芸能とは歌であり演奏であり、感情、感動である。私は文字だけでそ の物語化を成し遂げようと試みた。今回、それらは一冊の本の内側から解き放たれる」とコメント。

すなわち音が、声が、色彩が。それから感情が、もちろん感動が。その監督やその脚本家やそのキャラクターの設計家や、音楽家や、その他その他によって、それらはついに放たれるのだ」と語っている。

最強のスタッフが三者三様の初挑戦

監督には最新作『きみと、波にのれたら』の公開を6月21日(金)に控えるアニメーション監督・湯浅政明さんが、自身初となる能楽のアニメ化に挑戦。

キャラクター原案を手がける松本大洋さんとは、『ピンポン THE ANIMATION』でもタッグを組んだ間柄。原作でも装画をつとめた松本さんも、初めて小説原作のキャラクター原案を担当する。 脚本には野木亜紀子さんが抜擢。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』など数々のヒット作を世に送り出し、向田邦子賞と市川森一賞をダブル受賞した野木さんが、自身初のアニメ映画脚本に挑む。

数々の名作を残した“らしい”ものの、作品はいっさい現存せず、その死に関しては「紫雲が立った」を記述する書も残る犬王。

歴史に消えたポップスターがアニメ映画としてどのように映像化されるのか。湯浅監督が「これは面白くなるしかないですね」と語るように、スタッフだけでも楽しみすぎて、確実に生きる理由が増えたのは間違いないだろう。

制作陣のコメント

古川日出男さん
私が書いたのは芸能についての小説だ。芸能とは歌であり演奏であり、感情、感動である。私は文字だけでそ の物語化を成し遂げようと試みた。今回、それらは一冊の本の内側から解き放たれる。すなわち音が、声が、 色彩が。それから感情が、もちろん感動が。その監督やその脚本家やそのキャラクターの設計家や、音楽家 や、その他その他によって、それらはついに放たれるのだ。

湯浅政明さん
歴史にはわずかにしか書き記されていない、「犬王」という猿楽師を大胆に解釈された古川さんの物語。野木さんの脚本。松本さんのイメージ。・・・これは面白くなるしかないですね。楽しみにしててください!

松本大洋さん
湯浅監督はじめ作品に関わる人間が楽しんで作ることができたら、きっとすごいアニメーションになると期待しています。僕も邪魔にならないように、少しでも力になれたら嬉しい。

野木亜紀子さん
古川さんが著した『平家物語 犬王の巻』を読んだときの高揚と切なさをどう脚本に落としこむのか、地の文か らどう世界をすくい上げるのか、難しくもやり甲斐のある仕事でした。アニメ表現は無限であり実写の何倍も 出来上がりの予想がつきません。松本さんのキャラクターと湯浅監督が織りなす『犬王』がひたすらに楽しみ です。

(c)“INU-OH” Film Partners

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作品情報

犬王

原作 「平家物語 犬王の巻」古川日出男著/河出書房新社 監督 :湯浅政明
脚本 野木亜紀子
キャラクター原案 松本大洋
アニメーション制作 サイエンス SARU
公開 2021年予定

【古川日出男(ふるかわ ひでお)】
小説家。1998年、長篇小説『13』でデビュー。第4作となる『アラビアの夜の種族』(2001年)で日本推理作家協会賞と日本SF大賞をダブル受賞。『LOVE』(2005年)で三島由紀夫賞、『女たち三百人の裏切りの書』(2015年)で野間文芸新人賞と読売文学賞をダブル受賞。2016年、池澤夏樹=個人編集「日本文学全集」 第9巻『平家物語』の現代語全訳を手がける。2018年にはデビュー20周年を記念した作品集『とても短い長い 歳月 THE PORTABLE FURUKAWA』(河出書房新社)が刊行された。

【湯浅政明(ゆあさ まさあき)】
アニメーション監督。映画『マインド・ゲーム』で 2004年に監督デビュー。第8回文化庁メディア芸術祭アニ メーション部門大賞、第59回毎日映画コンクール大藤信郎賞、2005年モントリオール・ファンタジア映画祭アニメーション部門最優秀賞、監督賞、脚本賞ほか六部門を受賞。映画『夜明け告げるルーのうた』では、アヌシー国際アニメーション映画祭にて金賞にあたるクリスタル賞を受賞。代表作に『ピンポン THE ANIMATION』『夜は短し歩けよ乙女』『DEVILMAN crybaby』など。最新作『きみと、波にのれたら』は、6月21日(金)公開。現在制作中の作品に「映像研には手を出すな!」「SUPER SHIRO」などがある。

【松本大洋 (まつもと たいよう)】
漫画家。1987年デビュー。代表作に「花男」「鉄コン筋クリート」「ピンポン」「GOGO モンスター」「ナンバーファイブ 吾」「竹光侍」「Sunny」「ルーヴルの猫」(すべて小学館)など。「鉄コン筋クリート」で米アイズナー賞を、「竹光侍」で第15回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀 賞を、「Sunny」では、第61回小学館漫画賞の一般向け部門、第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。6月12日より新連載「東京ヒゴロ」(ビッグコミックオリジナル/小学館)がスタートしている。

【野木亜紀子(のぎ あきこ)】
脚本家。2010年『さよならロビンソンクルーソー』で第22回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞し、同作でデビュー。今年、自身のオリジナル脚本となる「アンナチュラル」で第7回 市川森一脚本賞、「獣になれない 私たち」で第37回向田邦子賞を受賞。その他の代表作にドラマ「重版出来!」「逃げるは恥だが役に立つ」、 映画『アイアムアヒーロー』など。待機作に映画『罪の声』(2020年公開予定)がある。

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