連載 | #4 コミックマーケット92

冬コミにも意欲! 叶姉妹参戦のコミケで何が起きたのか? 時系列レポート

冬コミにも意欲! 叶姉妹参戦のコミケで何が起きたのか? 時系列レポート
冬コミにも意欲! 叶姉妹参戦のコミケで何が起きたのか? 時系列レポート
いよいよ開幕した世界最大級の同人即売会「コミックマーケット92」(C92)。中でも今回注目を集めているのは、セレブタレント・叶姉妹のサークル参加だ。

3日間開催の初日である8月11日(金)、叶姉妹のお二人がついに参加。東7ホールのブース付近は、開幕直後から大変な騒ぎになった。

筆者は、叶姉妹のブースへ真っ先に足を運んだ。

超会議(関連記事)、ワンフェス(関連記事)と、今年に入って既に2度イベントで取材(ワンフェスは美香さんのみ)させてもらったことのある筆者にとっても、至近距離で叶姉妹を拝めるのは初めての機会。

「1時間たたずに完売」といった一部誤情報がTwitterを中心に出回っているので、開幕直後から並んだ様子を時系列でレポートする。

10〜11時:開幕直後の叶姉妹サークル

「開幕直後」と書いたが、筆者が東京ビッグサイトに入場できたのは10:30過ぎ。相当数の媒体が並んでいるプレス入場口に09:45から待機していたが、入場できたのはその時間だった。

10:00の開幕から既に30分も遅れをとっている。

脇目もふらず、叶姉妹のサークル「ファビュラス叶組」「プレシャスM組」が位置する東7ホールを目指す。

実は、入場直前、10:20時点で既に「叶姉妹完売」の報がTwitterを賑わしていた。さすがにデマだろうと思うも、もう3000人が並んだため「実質完売」の可能性も否定できない。

しかし、7ホールにつくと、どうやらまだ列には並べることがわかる。

まず、ブースを遠目から確認すると、叶姉妹のお二人の姿が確かにそこに。何か声をかけながら、ブースでの購入者全員に、名刺を手渡しているようだ。

この時間の会場には、確固たる目的を持ってお目当てのサークルへ急ぐ参加者しかいないはずだが、それでも思わず立ち止まる人が続出。

サークルスタッフとは別に、ブース付近を囲む形で配置されている複数人のコミケスタッフが叫ぶ。「気持ちはよーくわかる! わかるけど、立ち止まらないでください」「見てもいい! 見てもいいけど、立ち止まらないでください」。

奥に叶姉妹がいるはずだが、なかなかお目にかかれない

と、10:50にはブースから拍手が巻き起こる。まさか完売…と思いきや、この時点ではTシャツのみ完売

お品書きによると、「ファビュラス叶ワールド 神秘のアメージングTシャツ」は限定500枚。購入は1人一枚まで。つまり、この時点ですでに500人をさばいたことになる そして、肝心の写真集つき同人誌セットの頒布数は3000部。こちらは1人二部までの購入となっているので、少なくとも1500人までは購入できる。

急いで叶姉妹列を探す。至る所で「叶姉妹列はこちら」といったプラカードを掲げるスタッフの誘導に従い、ブースを離れて会場外に出ると、3分ほど離れた場所に叶姉妹列が形成されているのを発見。

フェンス手前が叶姉妹列

11時頃、ついに最後尾に並ぶ。コミケにおいて、この1時間は命取りだ。果たして購入できるだろうか。

こんなかわいい最後尾プラカード、コミケで見たことない

11時〜12時:途方もない行列

今日は、あいにくの空模様で朝から小雨が降り続いているが、この時点で気温は23度と涼しいほど。毎回、真夏の炎天下でジリジリ焼かれながら列に並ぶ夏コミを思えば天国だ。

並んでいる人の中には、体感ながら女性もかなり多い。 「名刺だけでもいい」「名刺ももらえなくていい。お姿だけでも見たい」「叶姉妹の列に並んだという体験だけで満足できる」という声が口々に聞こえてくる。

これで、気温や日差しが違ったらもう少し殺伐としていたことだろうが、天候の快適さに加えて、「コミケにあの叶姉妹がいる」という信じがたい事実がお祭り感に拍車をかけている。

普段コミケでなかなかお目にかかれないような、華美な格好をしたマダムもチラホラ。

叶姉妹のサークルのジャンルは「コスプレ」なので、特に周囲の列には男性が多い中、この列だけ異質な雰囲気。もしかしたら、ここは元旦パルコの初売り福袋列ですと言われても違和感がないかもしれない。

時刻は12:00を迎え、既に並び始めて一時間が経っている。叶姉妹の待機列は、いくつもの折り返しで形成されていて、列が進むほど一旦会場から離れて奥に進むことになる。そのため、自分が今どれくらいブースに近付いているのか全く判断がつかない。 ただ、おそらく周囲の人の意見も踏まえて、全体の三分の一ほどだと思われる。1時間で三分の一ということは、購入までにあと2時間はかかる計算になる。サークルに辿り着くのは14時か?

途中にいたスタッフさんに、今何人くらい並んでいるか聞くと、「いやーわからないですけど、今朝から数千人はいそうですね」との答え。

列のどこからともなく「叶姉妹オンリー(イベント)かな」という声が聞こえたが、よく言ったものだ。

何かのイベントであっても、数千人が並ぶとなれば相当な規模。

奥に進むにつれ、ビッグサイトからどんどん離れていくので、「ここは本当にビッグサイトなのか? 今日はコミケなのか?」と不安になってくる。

12時〜13時:ついに完売するも、名刺は配布中

周囲で並んでいる人たちは、みんな「叶姉妹列」ではなく「ファビュラス列」と呼び始めている。

12:10時点で、既に「ヤフオク!」で複数、この日の叶姉妹サークル頒布物の転売が出回り始めていた。一番入札が入っているものは、8000円で10:30過ぎからスタート、既に35000円に釣り上がっている。即決金額は、100000円!?

そしてついに、折り返し地点。時刻は12:30。まだ並べているということは、購入できる望みは残っているのだろうか。

しかし、これは後でわかったことだが、12:00から12:30の間に、どうやら同人誌の方も完売していたようだ。

折り返した先で再び最後尾が見えた時、新たに並ぼうとする人にスタッフが「グッズ頒布分は終了、現在は名刺お渡し会を行なっています」と説明しているのが聞こえた。

既に列に並んでいる人の頒布分はあるのか、この時点で頒布自体が終了しているのか判断できないアナウンス内容だが、遠すぎて質問もできない。Twitterでも、午前中からずっと完売という誤情報が出回っているので、真偽が今ひとつ確かめられない。

このアナウンスを受けて、何人か離脱するが、ここまで来たらと大多数が並び続ける。

13時〜:叶姉妹とご対面、名刺の手渡し

13:06、ついにブース近くに到着。近づくにつれ、並んでいる参加者も興奮気味。 そして、叶姉妹サークルすぐ横の入り口から入ると、気品溢れるかぐわしい香りが鼻腔をつく。形容しがたいが、やはりあえて言葉にするなら「ファビュラスな香り」だ。

熱気と、列以外の見物人に呼びかけるスタッフの「立ち止まらないでください!の叫び声、そしてアイドル現場顔負けのスタッフによる剥がしが行われる中、叶姉妹の周囲だけ完全に異空間。 残念ながら、やはり頒布は終了。名刺お渡しのみのようだが、3時間近く並んでいた全員が、感極まった様子でご本人たちの名刺を受け取る。「きゃー! 美香さん!」「恭子さん!!」と悲鳴に近い歓声もあがっている。一言声をかけている人も多い。

叶姉妹は、優雅な動作で名刺を渡してくれた。筆者も、手前の恭子さん、奥の美香さんそれぞれに名刺をいただいた。

いただいた名刺

一度、ブログで「新見直さん」と名指しされたことがあった(外部リンク)ので、(さすがに覚えていないだろうが)チャンスさえあれば名乗ろうと思ったものの、そんな時間があるわけもなかった。

筆者の前にいた女性は「お姿が目に焼き付いてる」と興奮気味にコメント。胸元の開いたゴージャスなドレスに身を包んだ叶姉妹は、男性でなくても目を惹くはずだ。

帽子を目深にかぶりサングラスをした恭子さん、同じくサングラスをした美香さん。ともに綺麗で笑顔を絶やすことはなかったが、すでに開場から3時間以上が経っている。少しお疲れの様子だったような気もする。

休憩を挟みながら、その後も引き続き、名刺を手渡ししていた叶姉妹だったが、13:30頃には、ついにお二人は会場を後にした。

隣のサークルも手放しで褒めた、叶姉妹のコミケ対応

ブログで日々伝えられていた事前の念入りな準備段階からそうだったが、当日の叶姉妹の対応やブース設計、無駄のない頒布にはコミケへのリスペクトが感じられ、コミケ参加者からも賞賛の声が挙がっていた。

偶然にもブースが隣になったコスプレイヤー・レースクイーンの「さちぶどう」こと桜井さちさんは、夏コミの当落発表で隣が叶姉妹だと知って、ビックリしたという。

開場前にお二人と挨拶も交わしたという桜井さちさんは、「大手サークルさんとしても最大級の規模でしたが、スタッフさんも慣れていて、(頒布の)流れも考えられたブースだったので対応も本当に早くて。隣でしたけど、特に何の影響もありませんでした。とにかくずっと良い匂いがしていました」とコメント。

事前に話題になっていた、特注の敷き布

当日頒布物の通販も開始 冬コミにも意欲

会場では、同人誌セット「神秘のアメージングブック」及び「神秘のアメージングTシャツ」が受注生産での通販が行われると発表された。

この完全受注生産の通販についても「転売屋への対抗策として完璧」と、ネット上では早くも評判のよう。

コミケ初日、叶姉妹サークルに並ぶ以外何もしていないのに購入もできなかった筆者にとってもありがたい措置だ。

そして、叶姉妹の公式ブログでは、通販の詳細と共に、早くも冬コミ参加への意欲を表明している。

「参加してこそわかることをもっとパワーアップしてすでに「冬のコミケ参加したい宣言」のお支度の計画を立てたいと(もちろん当選することが必要ですが)ワクワクしながら書いておりますよ」(叶姉妹「完売と、皆さんの熱いご要望にお応えさせていただきましたよ。」より)

前述の桜井さちさんも、もし今後も叶姉妹がサークル参加するとしても「あれだけきちんと対応されているので、何の問題もないと思います」と語っていた。 過去には、歌手の小林幸子さんやT.M.Revolutionの西川貴教さんといった、テレビでも活躍するアーティスト・タレントがコミケにサークル参加し、大きく報道された。

今後、芸能人やアーティストのコミケ参加も増え、むしろそれが当たり前になっていくのかもしれない。

叶姉妹の写真をもっと見る

コミケがないと夏が始まらない

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