自由に生きる──言うのは簡単ながら、実際にそう生きることは難しい。特に、それを自然と貫いてきた叶姉妹が口にするなら耳を傾けたくなる。
思ったままを口にする真っ直ぐで奔放な姉・恭子さんと、恭子さんを支えながら地に足のついた実務を取り仕切る妹の美香さん。
コロナ禍で閉塞した日々が続いた中、世間一般の格式ばった良識とは異なる規範から飾らず語られる叶姉妹の言葉には、多くのファンが励まされ、さらにたくさんの支持を集めた。
叶姉妹の考える「自由に生きることの素晴らしさ」とは何なのか?
今回、オンラインクレーンゲーム「DMMオンクレ」に叶姉妹が降臨し、コラボグッズが発表された。アクリルスタンド・ステッカー・ミニポーチ、そして叶姉妹史上初となるマウスパッドの4種類だ。
コラボを記念して、お二人へのインタビューを実施。KAI-YOUには、2017年、叶姉妹が世界最大の同人即売会「コミックマーケット」に初出展した際に行ったインタビュー以来の登場となる。
グッズの話から、お二人の生き様を貫く人生哲学まで、7年ぶりの濃密な叶姉妹ワールドをお届けする。
取材・執筆 西森路代/新見直(KAI-YOU)
目次
自分自身が欲しいと思えるものを 叶姉妹こだわりのコラボグッズ
──今回、出来上がったグッズを初めてご覧になっての感想はいかがでしょうか?
恭子さん とても素敵ですね。
美香さん 自分が欲しいですよね。
恭子さん 「仕事だからこれでいいのじゃない?」というのではなくて、自分たちが本当に欲しいと思うものをご用意いただいたので、ファンの方たちもきっと喜んでもらえるのじゃないかなと思います。
DMM担当者 こちらはサンプルなので、全部差し上げます。
恭子さん まあ、嬉しいですわ!
美香さん ありがとうございます、私たちも使わせていただきましょう。
──お二人であればポーチに何を入れたいでしょうか?
恭子さん いつも乾燥を防ぐために使っている保湿用の化粧品を入れたいですね。のど飴も必需品なので、のど飴や、無菌状態にするためのスプレーですとかを入れたいですね。これくらいの(バッグの)大きさが可愛いと思います。
美香さん バッグインバッグとしてもいいですね。
恭子さん わたくしがよく「何も入らないバッグ」のお話もしていますけど、ちょうどこれくらいの大きさじゃないかしら。
美香さん バッグにチャームとしてつけるのも良さそうですよ。
恭子さん そうね。でも、わたくしは何も持たせてもらっていないから……。人に荷物を持ってもらう癖がついているとダメね。
──アクリルスタンドはいかがでしょうか?
恭子さん ファンの方のブログを読むことがあるのですけど、わたくしたちのアクリルスタンドを持ち寄って語り合う「叶姉妹会議」のようなことをやってらっしゃる方や、旅行に持って行ってわたくしたちのアクリルスタンドと一緒に写真を撮られているという方がいらっしゃったのですね。すごく嬉しくて感動しましたので、こちらのアクリルスタンドも持ってどこかに旅行に行ってほしいですね。
美香さん スタンドまで凝っていていいですね。ここにも叶姉妹の象徴の唇がデザインされていて。
恭子さん わたくしたちは元からファビュラスなので、遠目で見てもそれとわかるほど、ポージングも含めて、わたくしたちの美しさが再現されていて素晴らしいと思います。美香さんなんて「歩く女神」って言われて拝んでくださってますから。
美香さん うふふふ(笑)。 サイズも、小さすぎず大きすぎずちょうどいいですよね。
──ステッカーはバラの形になっています。
美香さん 貼りやすい大きさなので、携帯とかに貼るのもよさそうですね。
恭子さん お写真のクオリティもいいですね。
美香さん それは今回のために私たちが撮り下ろしたものですからね(笑)。
恭子さん ええ、それを元に制作いただいたどのアイテムも素敵です。
──今回が初めてというマウスパッドに関しては、ファンの方からほしいというリクエストが多かったそうですね。
恭子さん 以前からつくってほしいという書き込みがありましたが、「欲しかったけどまさか実現するとは」「やっとつくってもらえた」と思っていただけるのじゃないでしょうか。
マウスパッドは、枕元に置いてもらってもいいくらいですね。起きたら「おはよう」って言ってくださったり。ミニ抱き枕のようにも使ってほしいですし、出張などに持っていったら寂しくないのじゃないでしょうか。
美香さん 触り心地も、すごくいいですね。手首が疲れないように支えてもらえる形になっていますしね。
恭子さん わたくしはパソコンを使うこともないのでわからないのですけど、ちゃんとそういう設計になされているのですね。すごいですね……!
──やっぱり、お二人としてはこうしたグッズを通してもファンの方に「自然と癒しになってほしい」という思いをお持ちなんですね。
恭子さん もちろんそうです。最近は、癒しの心をなかなか得られない時代になりましたでしょう? 時代は激変して窮屈になっていますし、そうなると心が荒みやすいですから。
美香さん 男性にも女性にも、少しでも癒されていただけたらと思いますね。
振り返っても、のっぺらぼうがいるだけ──
──2021年から始まったPodcast「叶姉妹のファビュラスワールド」も聞いており、荒んだ心を癒されています。
美香さん 聞いていただいているのですね。ありがとうございます。
──昨年末には、初の公開収録回も放送されていましたね。
恭子さん わたくし、とぼけているのかもしれないけれど、あのイベントが放送されると思っていなくて驚きましたのよ。
美香さん 「公開収録」ですからね!
恭子さん 聞いていただいているのは、芸能界の方も多いのです。この間は、福山雅治さんが聞いてくださっていて。
美香さん 「叶姉妹は歩くコンテンツだから、拝むべき存在なんだよ」と、ラジオのオープニングをまるまる使ってお話してくださって。ともさかりえさんも、インスタライブで「叶姉妹のPodcastを聞くべきだ」と言ってくださって。
恭子さん あの方は初期から聞いてくださってたのよね。
──せっかくの7年ぶりの取材の機会をいただいたので、今日はPodcastのことも含めて聞かせていただきたいと思っています。そもそもお二人にとってのターニングポイントのようなものはありますか?
恭子さん ターニングポイントとは何を指しますか? もちろん、意味はわかっておりますが。だから、お二人にとっての、という質問になっていると思うのですが。
わたくしは、過去を振り返らないのです。なぜかと申しますと、振り返るとそこには「のっぺらぼう」がいるからなのです。単なるたとえ話ではなく、のっぺらぼうというのは、お顔のない妖怪、いわゆる全ては終わったことなのに、お顔がないのに笑っているのですよ。
わたくしはポリシーとして過去を振り返るということもしないし、ですので、わたくしたちにはターニングポイントというものも存在しないのです。だからこそ、進化を続けていられるのだと考えています。
──以前から仰ってますよね。では具体的に、Podcastはファンの皆さんからもより愛されるきっかけになったお仕事と思いますが、どのような経緯で始まったのでしょうか。
恭子さん Podcast側の強いご要望があり、何度も足を運んでくださって、押しに押されて、始まった感じですね。
美香さん 企画された方が、海外でのPodcastの広がりと可能性を伝えてくださったのですよね。
恭子さん それと、美香さんがやりたいという気持ちが強かったのですよね。
美香さん そうですね。新しいことをやってみたいと思っていたので、興味を持ったのですね。以前は、私たちのことをビジュアルで見てくださってる方が多かったと思うのです。そんな私たちが声だけで番組をやると、どのような反応があるのかなと思っていたのですけれど、始まってみると、みなさんも関心を持ってくださいまして、Podcastのランキングでもずっと上位ですね。
姉は元々、テレビの収録でも台本を読んだことがなく、「美香さん、自由でいいのよ」と言うのと同じように、Podcastも収録しております。が、かと言って、私が調整するのはとても大変で、とてもお勉強になります。
恭子さん 美香さんが冒頭でお話する「たとえ100万人が楽しそうにしていたとしても、そこに楽しめるものがない『この世にたった一人のあなた』は、無理に笑うことはありません」という言葉は、ずいぶん昔、わたくしのお言葉として、わたくしが『叶恭子の知のジュエリー12ヵ月』という本の中でお伝えしたことです。
最初は「恭子さんのお言葉なのだから、是非恭子さんのお声で」と言われておりましたが、それは違うのです。美香さんのなんとも言えない不思議な癒しのお声で始めましょう、と。美香さんのお声だからこそよかったのです。美香さんのお声はかわいく麗しい、他の方では出せないお声なので、そのお声があのお言葉をお話すると、なんとも言えず、ヘブンリーなのです。
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