韓国のゲーム企業・KRAFTON Inc.が、日本の大手広告会社・ADK(アサツー ディ・ケイ)グループの親会社である株式会社BCJ-31を総額約750億円で買収したことを発表した。
これにより、ADKグループはKRAFTON Inc.の連結系列会社となる(外部リンク)。
ADKは「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」など300以上のアニメ制作に携わってきたことで知られ、電通や博報堂と並ぶ日本の三大広告代理店の一角を担う存在。
KRAFTONはバトルロイヤルゲーム『PUBG: Battlegrounds』などを手がけるグローバルゲーム企業で、今回の買収によってゲームとアニメなど、両社の強みを活かした協業が期待される。
『PUBG MOBILE』
日本の三大広告代理店の一角を担うADK
ADKは、TVや新聞、雑誌などのマスメディアを中心とした総合広告事業に加え、アニメやキャラクターIPの開発/管理に強みを持つ企業だ。
特にADKエモーションズは、「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「ワンピース」「仮面ライダー」など国民的コンテンツを長年にわたって手がけており、キャラクターの版権管理からグッズ展開、イベント運営までをプロデュースしている。
ADKグループは、ADKグループの広告・マーケティング事業や、特徴であるアニメ・コンテンツ事業と、KRAFTONの有するグローバルIPやネットワーク、テクノロジーおよび資金力等を活かした持続的成長を目指すと狙いを説明している。
『PUBG』のKRAFTONがなぜADKを?
KRAFTONは2017年に『PUBG』で世界的ヒットを記録して以降、モバイル/PC/コンソールを横断するマルチプラットフォーム展開を進めてきた。
近年は『inZOI』など新規IPの開発にも注力。単一タイトル依存からの脱却を図っている。
今回の買収の意図について、KRAFTON代表キム・チャンハンさんは「両社の強みを有機的に融合させることで、グローバルなコンテンツビジネスにおける新たな機会を創造していきます」とコメント。
KRAFTON傘下のPUBG Studiosでは2021年から『PUBG』のアニメ化が進行中。ここにADKの映像制作力やマーケティング力が加わることになる。

この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント