福岡伸一「本展の狙いは、動的平衡の視点から火の鳥の意味を読み解くこと」
企画/監修を担当した福岡伸一さんのコメント
手塚治虫のライフワーク『火の鳥』。テーマは「生きること、死ぬことの意味は何か」。人間にとって最も深遠な問いです。全編にわたって不死鳥“火の鳥”が登場し、生に執着する人間を翻弄しながら物語を動かします。そこでは、あらゆる生命が常に姿と形を変えながら、連綿と受け継がれていく輪廻転生の生命観、汎神論的な世界観が示されます。これは、生命が絶えず自らの破壊と創造を繰り返しながら、エントロピー増大の法則に抗い続けている「動的平衡(どうてきへいこう)」であるとする私の生命論とぴたりと重なります。
本展の狙いは、動的平衡の視点から火の鳥の意味を読み解くことにあります。そして、手塚治虫が描くことを約束しながら果せなかった物語の結末を想像してみたいと思います。ぜひご期待ください。
©Tezuka Productions
※手塚治虫の「塚」は旧字体が正式表記
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イベント情報
手塚治虫「火の鳥」展 -火の鳥は、エントロピー増大と抗う動的平衡(どうてきへいこう)=宇宙生命(コスモゾーン)の象徴-
- 会期
- 2025年3月7日(金)~5月25日(日)
- 会場
- 東京シティビュー(東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階)
◆開館時間:未定
◆入館料:未定
◆主催:東京シティビュー
◆企画協力:手塚プロダクション
◆企画・監修:福岡伸一
◆問い合わせ:東京シティビュー 03-6406-6652(受付時間 10:00~20:00)
※その他の詳細情報は、順次公開予定です。
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