サウジアラビアの巨大国家計画/都市・キディヤゲーミングが10月15日、日本のアンバサダーに高野大知さんが就任したことを発表した。
高野大知さんは、プロゲーミングチーム・Crazy Raccoonのオーナー・CRおじじとして知られる人物。
高野大知さんはアンバサダーとして今後、キディヤゲーミングを盛り上げる情報を発信をしていく。
「TGS2024」でも存在感を示したキディヤゲーミング
キディヤゲーミングは、現在建設中のスマートシティ「キディヤ・シティ」内につくられる「eスポーツ&ゲーミング地区」を表現した都市のこと。
「東京ゲームショウ2024」でもブースを出展して来場者に存在感を示した。
高野大知さんのアンバサダー就任は、「TGS2024」でも発表。
DJブースなども用意されたサイバーパンクのデザインがあしらわれたブースでは、高野大知さんやVTuber・赤見かるびさんなど計12人のインフルエンサーが出演した。
「キディヤ・シティ」は、石油依存からの脱却を目指すサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、2023年12月に発表した娯楽都市。
「TGS2024」への出展は、ストリーマーやプロゲーマーの存在感および影響力の強さを印象付けただけでなく、サウジアラビアのエンターテインメント分野への投資の力の入れ方を再確認する機会となった。
エンターテインメント分野に莫大な投資を続けるサウジアラビア
サウジアラビアでは近年、石油依存からの脱却を目指し、国を挙げてエンターテインメント分野に投資を続けている。
「キディヤ・シティ」ではe-Sports専用の大会会場を建設。e-Sportsチームやゲーム会社を誘致する計画を明らかにしている。
2024年3月には同じく「キディヤ・シティ」にて、漫画・アニメ「ドラゴンボール」シリーズの世界初となるテーマパークの建設を発表。
7月から8月には、賞金総額90億円の大会「Esports World Cup」を開催。
『Apex Legends』や『League of Legends』『ストリートファイター6』などの19のゲームタイトルで、世界各地からプロゲーマーやプロゲーミングチームが参加した。
過熱する投資の裏側──“スポーツウォッシング”の文脈で批判も
こうしたサウジアラビアの投資/国家政策は、注目を集める一方で、“スポーツウォッシング”の文脈で、国際社会から批判も浴びている。
“スポーツウォッシング”とはエンターテイメント、特にスポーツを利用して国家などがイメージ向上や政治や社会問題の隠ぺいを図る行為。
e-SportsジャーナリストのTravis Gaffordさんは、「Esports World Cup」の開催がe-Sportsを利用したウォッシング行為だとして、大会に関わることを拒否。人権活動への支援を呼びかけた。
サウジアラビアではスマートシティの建設に際して人権問題が噴出。また、ムハンマド皇太子はトルコでサウジアラビア人記者を殺害した作戦の命令を下した疑いももたれている。
「TGS2024」でも存在感を示したサウジアラビア。日本のe-Sports業界もどのように接するのかに注目が集まる。
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