ジャーナリストも指摘するアニメ産業の海外依存
経団連が説明している通り、日本のコンテンツ産業が世界における競争力を失っていく可能性が高まっている。
2022年時点でも、ジャーナリスト・数土直志さんがKAI-YOU Premiumへの寄稿の中で、アニメーション産業では、特に背景美術などの分野で海外企業への依存度が高まっていると指摘している。
また、2024年5月に国際連合が公開した報告書の中で、日本のアニメ業界は過度の長時間労働や不公正な請負関係が蔓延していると指摘。
「アニメの製作委員会をはじめとした関連企業は、これらの問題に取り組むことが急務」と警鐘を鳴らしている(外部リンク)。
海外アニメ/ゲームのクオリティが注目される中で
国外の作品としては、2019年に日本でも公開された中国発のアニメ映画『羅小黒戦記』がそのクオリティの高さで注目を集めた。
そのほか、2024年10月上旬にも、X上で中国発のアニメ作品『Call Up Girls』のクオリティの高さを称賛するポストが話題となったことも記憶に新しい。
また、ゲーム『Fate/Grand Order』のメモリアルムービーなどを手がけた中国出身のシュウ浩嵩さんなど、日本の作品で活躍するクリエイターが続々と現れている。
ゲームの分野においても、『原神』『崩壊:スターレイル』『ゼンレスゾーンゼロ』などを手掛ける中国企業・miHoYoは、2022年度に約5300億円の売り上げを計上。純利益が3000億円を超えた。
日本のコンテンツ産業は、世界的な影響力を持っていると同時に、国内外から労働環境や人材育成、予算などの問題点が指摘されている。各国がコンテンツ産業強化に乗り出す中で、日本でもそれらと戦えるだけの体制づくりが急務となっている。
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