そのシャッフル、本当によく混ざってる? ベターな“回数”を数学的に解析

【トレカ勢必見】シャッフルは何回すればよいのか?【数学論文解説】

教育系YouTubeチャンネル「予備校のノリで学ぶ『大学の数学・物理』(略称・ヨビノリ)」が、「【トレカ勢必見】シャッフルは何回すればよいのか?【数学論文解説】」と題した動画を12月27日に公開しました。

「そのシャッフル、本当によく混ざってる(=無作為化されている)の?」という話題について、たくみさんが、論文の紹介を交えながら解説。

カードゲーマーにとっては身近な事象が、学問の視点から取り上げられています。

文科省「科学技術賞」を受賞した教育系YouTuberヨビノリ

「予備校のノリで学ぶ『大学の数学・物理』」はたくみさん・やすさんの2人が運営するYouTubeチャンネル。

講師役をつとめるたくみさんが東京大学大学院、編集・企画・撮影などを担当するやすさんが東京工業大学大学院でそれぞれ修士課程を修了。大学の講義や受験レベルを想定した理系科目の授業を配信しています。

「予備校のノリで学ぶ『大学の数学・物理』」たくみさん(左)とやすさん(右)/画像はやすさんのXより

2023年には、一般社団法人日本物理学会からの推薦を受け、文部科学省が毎年選出する文部科学大臣表彰「科学技術賞(理解増進部門)」を受賞しました。

「シャッフルは何回で混ざる?」ヨビノリが論文を紹介

今回の動画で題材になったのは、現在爆発的な人気を誇るトレーディングカードゲーム(TCG)。

日本玩具協会の統計調査(外部リンク)によれば、2022年日本のトレーディングカードゲーム市場の市場規模は約2349億円。過去最大の売上となった2021年から32%増するなど、その人気はますます過熱しています。
『ポケカ』公式の企画にも登場しているヨビノリたくみさん
動画の冒頭、「ここ1年『ポケモンカードゲーム』にハマっている」と話すたくみさんですが、2022年には『ポケカ』公式YouTubeチャンネルの企画にも登場。

自身の経験をきっかけに、「そのシャッフル、本当によく混ざってるの?」という話題について、論文の紹介を交えながら解説していきます。

身近な事象から学問に触れるきっかけに

動画では、数学者のパーシ・ウォレン・ダイアコニスさん、デイブ・ベイヤーさんの共著論文「Trailing the Dovetail Shuffle to Its Lair」(外部リンク)を紹介。

この論文は、52枚のトランプの場合のリフル・シャッフル(カードの束を2つにわけ、パラパラと交互にカードを落として混ぜるシャッフル)は、7回前後で急によく混ざるようになることを解析的に調べたもの

この「急に混ざるようになる」ことはカットオフ現象という名前でも知られており、動画では30分程度の時間をかけて、たくみさんがリフル・シャッフルやカットオフ現象の数学的な定義や、考え方を紹介しています。

なお、たくみさんの解説によれば、オーバーハンド・シャッフルでは十分に混ざるまで1万回、ウォッシュ・シャフルでは30秒程度が必要になるとのこと。

たくみさんが説明する内容は、書き起こすととても長く、理解するのはなかなか難しい内容。

こうした身近な事象を取り上げながら、数学的に考えるとどのようなことが言えるのか、と解説する動画は、学問に触れるきっかけにもなる知的興奮を誘うものになっています。

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