必要としてほしい。どうあるべきか教えてほしい。変わらせてほしい。そう思うすべての人々へ、「さあ、自らを再構築する時間だ」と投げかける『REBUID』。しかしサカモト教授さんもまた、そう思う1人だったのかもしれない。
もう1人、ゲームが大好きで作曲をスタートさせたクリエイターがいる。チップチューンを積極的に取り入れ、ボカロPのなかでも高い人気を誇るsasakure.UKさんだ。今回のアルバムに収録される「HOME」では、サカモト教授さんと初めてコラボレーションする。
音楽とゲームとゲーム音楽。ピコピコサウンド・チップチューンの世界と魅力とは?
チップチューンの世界へ ようこそ。
案内人は サカモト教授さんとsasakure.UKさんの お二人です。
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取材・文/石橋加奈子
はじめましての日、一緒にゲームを遊んだ
サカモト教授(以下、サカモト) 最初にお会いしたのって、ササクレさんが自分のライブにお客さんとして来てくれた時ですよね。もう、4年ぐらい前ですけど。sasakure.UK(以下、ササクレ) そうですね! もともと僕はサカモトさんのパフォーマンスが好きで、それでいてサカモトさんがすごく好きな友達がいたんですよ。なので、その友達の紹介で行ったんです。
サカモト教授 当時からライブが終わったあとに、お客さんと朝まで飲むっていうのをやっていて。その時も朝までファミコン大会をして、そこにも来てくれた。
sasakure.UK 新宿の8bit cafeで『熱血硬派くにおくん』や『ドクターマリオ』をやったり、『ぷよぷよ』でボコボコにされたりしながら夜を過ごして……(笑)。
サカモト教授 その時に「ササクレと申します」ってCDをもらったんですけど、あのネットのsasakure.UKと目の前にいるササクレさんが一致していなかったんですよね。帰って聞いてみたら「あの!もっと話をしておけばよかった」 なんて思いました(笑)。
sasakure.UK 懐かしいですね。やりとりをした当時は、今回みたいな共作する機会があるとは思いませんでしたよね。
サカモト教授 ササクレさんの曲って天才だなって思うんですよ、お世辞抜きに。なんかね、感性じゃないとつくれない音楽だし、特に印象に残っているのは「*ハロー、プラネット。」ですね。あのピコピコ感がすごくいい。
「*ハロー、プラネット。」
sasakure.UK ありがとうございます。僕が「*ハロー、プラネット。」を投稿した頃に、サカモトさんって「スーファミ元気玉」を投稿されませんでしたっけ? それがランキングに上がっているのがキッカケでサカモトさんの動画を見るようになったんですよ。
「ファミコン元気玉」
サカモト教授 僕らってニコニコ動画に投稿しだしたのが、2007年と一緒でしたもんね。
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サカモト教授
ゲームミュージック演奏家/ミュージシャン
頭に乗せたファミコンにカセットをさすとそのゲームの曲を奏でてくれるファミコンの中の人。京都大学出身。4歳から始めたクラシックピアノの影響で絶対音感が備わっており、どんな曲も音を聴けばその場でカヴァーできる。ゲーム曲のレパートリーは1000曲以上。最近では、アイドルの「さくら学院」クッキング部ミニパティへの楽曲提供/プロデュース、幕張メッセで行われた「ニコニコ超パーティーII」へのライブ出演、「ニコニコ動画ユーザーチャンネル」第1弾のメンバーに選ばれるなど、勢力的に活動している。
https://twitter.com/pskmt
sasakure.UK
ミュージックコンポーザー/アレンジャー
幼少時代、8ビットや16ビットゲーム機の奏でる音楽に、学生時代は男性合唱、文学作品に多大な影響を受け、その後、独学で音楽制作を始める。寓話のように物語の中に織り込められたメッセージ性を持つ歌詞と、緻密に構成されたポップでありながら深く温かみのあるサウンド、それらを融合させることで唯一無二の音楽性を確立。音楽のみならず映像やデザインも手掛けるマルチな才能が様々なクリエイターから高く評価されている。
https://twitter.com/sasakure_UK
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