しぐれういと過ごした、ガチで終わらない文化祭 イラストレーター兼VTuber初ワンマンレポ

衝撃の真実、490回目の文化祭

ステージ上に寝転がった姿のしぐれういさんが登場し、目覚ましの音で起き上がると「やばっ!今日文化祭だったのに寝坊しちゃった!猛ダッシュで学校に向かうぞ!」と大慌て。

「一体なにが始まるんだ?」とオーディエンスが見守る中、始まったのはいきなりのライブパート。曲は「ぶる~べりぃ♡とれいん」! しぐれういさんが愛してやまない「ラブライブ!」シリーズからのカバーという激熱な展開に、フロアのボルテージが最高潮に──。 「ストップ!ちょっと待った!」と流れを断ち切ったのは大空スバルさん。決死の様相で割り込んできた彼女から告げられたのは「スバルたちゲストはこの公演やるの490回目なんすよ!」という衝撃の事実だった。どうやらこの文化祭は、未来へ進みたくないというしぐれういさんの意志でループしており、それを認識している特異点である大空スバルさんはループを止めるためにやってきたそうだ。

今日という楽しい時間が終わってしまえばまた締め切りに追われる日々。ならばずっとこの時間を繰り返していたいとループを選ぶしぐれういさん。

ホストがそう望むなら500回だろうが15532回だろうがループ上等とファンたちも覚悟しかけたが、「これからも楽しいことをつくっていこうよ!このままだと誕生日迎えられないよ?!」という必死の説得で「スバルとだったら時間を進めて、この先も楽しいことがいっぱいできる気がしてきたな」と思い直すしぐれういさん。

なんとかループを脱出して、いよいよ490回目にして文化祭は真なるフィナーレを迎える。歌うことをコンプレックスに思ったまま行った2年前の伝説の歌配信「うい・おん・すてーじ」は、本人にとって悔しいと感じる出来事だったよう。そこからボイストレーニングや数々のイベント出演などを重ね、今日の日へ辿り着いた。 しぐれういさんは「ちょっとは上手になりましたかね?」と照れ臭そうに言うが、その成果を目の前で見せられ続けたファンたちとしては文句のつけようなどあるはずもなく、暖かい拍手が会場を包み込んだ

“君は私の太陽” しぐれういが伝える感謝と愛

「この姿のしぐれういとしてのはじまりのきっかけとなった大切な人を思って、そしてみなさんへの感謝の気持ちを込めて、本当に本当の最後の曲を歌わせていただきます」と、決意を新たに最後の曲「Pris-Magic!」へ。

本楽曲は、しぐれういさんが大空スバルさんへの思いを書き連ねたものを元につくられた歌詞に、アルバム『まだ雨はやまない』のテーマである「雨」を想起させるような跳ねるリズムが楽しいポップチューン。2人が歩んできた道のりを鮮やかに描き出す名曲となっている。

大空スバルさんをこの世に顕現させたのはイラストレーターとしてのしぐれういさんだが、しぐれういさんの才を見出しVTuberという新たな活躍の場へと導いたのは大空スバルさん。どちらが欠けても成立しない、唯一無二の関係性が成立させた今日までの奇跡に、感謝と愛が止まらないファンたちの放つオレンジの光で、会場はかつてなく穏やかな空気に満ちていく。

さぁ、行こうよもっと遠くまで
七色に染まってゆく世界
君は私の太陽 「Pris-Magic!」

最後はみんなで雨上がりの空にピッタリの虹を描き出し、感動のフィナーレ──といきたかったのだがここで着信が入る。「あっ担当さん、進捗?あの締め切り1日くらい伸びないですかね……」。時を進めてしまった結果、無情にも再び締め切りに追われる日々に舞い戻ってしまったしぐれういさん。

「やっぱり時進まない方がいいわ!みなさんお疲れさまでした!」と綺麗にオチまでつけて、思い出いっぱいの文化祭は幕を閉じた。
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