「月マガ」新連載『サンダー3』がすごい “絵柄“をギミックにした唯一無二の世界観

「月マガ」新連載『サンダー3』がすごい “絵柄“をギミックにした唯一無二の世界観
「月マガ」新連載『サンダー3』がすごい “絵柄“をギミックにした唯一無二の世界観

画像は『サンダー3』公式Twitterより

漫画やアニメなどのフィクションの世界に行ってみたいと、誰しも一度は考えたことあるだろう。

しかし、それはまたフィクションの世界の住人も同じなのではないだろうか?

5月6日(金)発売の『月刊少年マガジン』6月号より、池田祐輝さんの漫画『サンダー3』が連載開始となった。

その第1話「スモール3」全76ページが、本作および月刊少年マガジン編集部公式Twitterで公開されている。

※この記事は漫画『サンダー3』の多数のネタバレを含んでいます。

漫画表現ならではの“画風”をギミックに利用

第1話「スモール3」のストーリーラインは、言葉にしてしまえばシンプル。

“フツーの仲良し中学生トリオ”が住む世界が、ふとしたキッカケで異世界に繋がってしまい、主人公の妹・ふたばが攫われてしまうというよくある物語の導入だ。

驚くべきは、その表現方法。主人公たちの住む世界は、平面的にデフォルメされ、どこか懐かしさを感じるタッチで描かれているのに対して、異世界の描写はリアルな3DCG風と『GANTZ』『いぬやしき』などで知られる奥浩哉さんの作風を彷彿とさせる。 “絵柄”という漫画ならではの特徴をメタ的に利用したギミックだ。そのギャップのダイナミズムに思わず目を惹かれてしまう。

さらに、主人公の父親の描いている漫画が本作のタイトルと同じく『サンダー3』である(さらに、表紙に描かれているのは“トリオ”である)のも、そのメタフィクショナル性が強調されている。

アニメ・漫画風のキャラクターたちが、よりリアリティの高い異世界でどのような活躍を見せるのか。第1話の掴みは完璧に成功している。

漫画コンシェルジュ小林の漫画レビュー

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