バーチャルライバー(バーチャルYouTuber)グループ・にじさんじの3周年を記念した大型フェス「にじさんじ Anniversary Festival 2021」が2月27日・28日の2日間にわたって開催された。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、にじさんじFes内で開催されるほぼすべてのイベントでオンライン配信や中止を余儀なくされ、準備段階でオンラインイベントへとシフトした。
とはいえ、今回レポートする27日に開催された「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!東京リベンジ公演」は少し事情が異なっている。
本公演は2020年2月から約2か月にわたって開催予定だったライブツアー「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow」東京公演(Zepp Divercity)の振り替え公演だ。
3周年を祝う今回のフェスに合わせて企画され、リゼ・ヘルエスタ、戌亥とこ、アンジュ・カトリーナ、笹木咲、ベルモンド・バンデラスの5人が出演し、改めてツアーを完遂するためのリベンジ公演になる。
こうして平易に言葉にするととても短いが、2020年3月から2021年2月にかけて、にじさんじを取り巻く状況はめまぐるしく変わった。
音楽アーティストやタレントとしてのテレビ出演、商品や企業を宣伝するPR配信、タレント性を活かしたコラボ商品の開発、音楽メジャーレーベルからデビューと、これまで想像もつかなかったような出来事が続出した。 FLOWとにじさんじがアツい絆を結んだ前夜祭を経て、「にじさんじ Anniversary Festival 2021」初日を締めくくる「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!東京リベンジ公演」が始まろうとしていた。
取材・文:草野虹 編集:小林優介
【写真200枚超】ライバーたちの物語が詰まったライブを振り返る
「お待たせ、待った?」というお馴染みの挨拶からアナウンスを開始した彼女。いつも口に出さないような慣れない言い回しが多い台本のせいか、徐々に呂律が回らなくなっていく。しまいには「くぅ……っ」「もういやだ……!」と思わず声を上げてしまい、観客からも笑い声が漏れる状況に。
しかし、実はこの日のライブにおいては、彼女が起こした笑いのようなほっこりとした自然体なムードが、とても重要な要素だったように思える。
会場が暗転すると、OP映像が流れる。「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!」各公演をダイジェスト風にまとめた映像だ。「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!東京リベンジ公演」OP
全国ツアーを締めくくるはずだった東京公演の中止を残念がる5人の声は、2020年3月5日に配信された「にじさんじツアー自宅組」で行われた締めの挨拶からだ。
にじさんじツアー自宅組でおしゃべりだああああああ!!!!!
「RE:START」の文字と共にコイン音が鳴り、レトロゲームを模したドットのグラフィックで「2nd Aniversary」のスタート画面が登場。選ぶのは「NEW GAME」ではなく「CONTINUE」モード。
今日は3周年を記念するフェスティバルだが、「NEW GAME」をはじめる前に、どうしても終わらせなければいけない物語がある。1年前にはクリアできなかったステージ、重ねてきた経験はこの日のためだ。
テレビアニメ『日常』のOP曲であり、制作会社・京都アニメーション内でも随一のギャグアニメとしてのニュアンスが色濃く残るコミックソングやノベルティソングであろうこの曲を、あえて1曲目に選んできた。 この日のライブは「音楽を披露し、そのパフォーマンスを楽しむ」のではなく、「5人それぞれがいつも見せてきた姿を楽しむ」というコンセプトを強く打ち出したライブだったように感じた。
笹木咲とベルモンド・バンデラスというと、笹木が一時にじさんじを卒業し、2か月後復帰した際に投稿した歌ってみた動画「笹木は嫌われている。/命に嫌われている【歌ってみた】」での「ベルモント・バンデラス 誰やねん」という強烈すぎるパンチラインをきっかけに、幾度となく口喧嘩やじゃれ合いでリスナーを笑わせてきた間柄だ。笹木は嫌われている。/命に嫌われている【歌ってみた】
今回のライブでも冒頭で「ベルモント・バンデラスでーす!」とあいさつした直後に「いやおまえ誰やねん!」と笹木が間髪入れずに合いの手を挟んでおり、まさしく“いつものじゃれ合い”から曲へと入り込んでいく。
会場に漂う緊張感を、「これまでの配信上でみせてきた姿、いつもの雰囲気」で跳ね返していこう、という姿勢を強く打ち出してきたのだ。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり、にじさんじFes内で開催されるほぼすべてのイベントでオンライン配信や中止を余儀なくされ、準備段階でオンラインイベントへとシフトした。
とはいえ、今回レポートする27日に開催された「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!東京リベンジ公演」は少し事情が異なっている。
本公演は2020年2月から約2か月にわたって開催予定だったライブツアー「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow」東京公演(Zepp Divercity)の振り替え公演だ。
3周年を祝う今回のフェスに合わせて企画され、リゼ・ヘルエスタ、戌亥とこ、アンジュ・カトリーナ、笹木咲、ベルモンド・バンデラスの5人が出演し、改めてツアーを完遂するためのリベンジ公演になる。
こうして平易に言葉にするととても短いが、2020年3月から2021年2月にかけて、にじさんじを取り巻く状況はめまぐるしく変わった。
音楽アーティストやタレントとしてのテレビ出演、商品や企業を宣伝するPR配信、タレント性を活かしたコラボ商品の開発、音楽メジャーレーベルからデビューと、これまで想像もつかなかったような出来事が続出した。 FLOWとにじさんじがアツい絆を結んだ前夜祭を経て、「にじさんじ Anniversary Festival 2021」初日を締めくくる「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!東京リベンジ公演」が始まろうとしていた。
取材・文:草野虹 編集:小林優介
【写真200枚超】ライバーたちの物語が詰まったライブを振り返る
目次
1年越しのリベンジ開幕
開始時間の17時を前にして、開演前アナウンスがはじまる。前日には三枝明那が担当していたところを、アンジュ・カトリーナが担当した。「お待たせ、待った?」というお馴染みの挨拶からアナウンスを開始した彼女。いつも口に出さないような慣れない言い回しが多い台本のせいか、徐々に呂律が回らなくなっていく。しまいには「くぅ……っ」「もういやだ……!」と思わず声を上げてしまい、観客からも笑い声が漏れる状況に。
噛んでいますね #SitR東京リベンジ https://t.co/gc2kPPA3uH
— リゼ・ヘルエスタ👑 (@Lize_Helesta) February 27, 2021
緊張ほぐれたよ笑 #SitR東京リベンジ
— ベルモンド・バンデラス🥃 #SitR東京リベンジ ありがとう (@belmond_b_2434) February 27, 2021
コロナ禍でのルールに基づき、普段のライブとは異なる状況でのパフォーマンス。緊張感が漂ってもおかしくない状況で、まったく予想外な形で笑いを取ってしまった恰好だ。😭
— アンジュ・カトリーナ⚖ (@Ange_Katrina_) February 27, 2021
しかし、実はこの日のライブにおいては、彼女が起こした笑いのようなほっこりとした自然体なムードが、とても重要な要素だったように思える。
会場が暗転すると、OP映像が流れる。「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!」各公演をダイジェスト風にまとめた映像だ。
今日は3周年を記念するフェスティバルだが、「NEW GAME」をはじめる前に、どうしても終わらせなければいけない物語がある。1年前にはクリアできなかったステージ、重ねてきた経験はこの日のためだ。
にじさんじの「日常」を楽しむ選曲
そんな真に迫る演出で涙腺を刺激してきたと思いきや、1曲目に披露されたのは笹木咲とベルモンド・バンデラスによる「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」。テレビアニメ『日常』のOP曲であり、制作会社・京都アニメーション内でも随一のギャグアニメとしてのニュアンスが色濃く残るコミックソングやノベルティソングであろうこの曲を、あえて1曲目に選んできた。 この日のライブは「音楽を披露し、そのパフォーマンスを楽しむ」のではなく、「5人それぞれがいつも見せてきた姿を楽しむ」というコンセプトを強く打ち出したライブだったように感じた。
笹木咲とベルモンド・バンデラスというと、笹木が一時にじさんじを卒業し、2か月後復帰した際に投稿した歌ってみた動画「笹木は嫌われている。/命に嫌われている【歌ってみた】」での「ベルモント・バンデラス 誰やねん」という強烈すぎるパンチラインをきっかけに、幾度となく口喧嘩やじゃれ合いでリスナーを笑わせてきた間柄だ。
会場に漂う緊張感を、「これまでの配信上でみせてきた姿、いつもの雰囲気」で跳ね返していこう、という姿勢を強く打ち出してきたのだ。
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