同展では、最果さんの新たな詩の展示のほか、併設されたショップにてオリジナルグッズの販売も行われる。
会期は以下の通り。
巡回スケジュール
渋谷・パルコミュージアム:12月4日(金)から12月20日(日)
名古屋・パルコギャラリー:2021年2月13日(土)から2月28日(日)※2月17日(水)は休館
心斎橋・パルコイベントホール:2021年3月5日(金)から3月21日(日)
言葉を世に放ち続ける詩人・最果タヒ
最果タヒさんは、2004年にネット上で詩作の活動を開始した詩人。どの詩集を読めばいいのかわからない、と言われるのでまとめました。(2019.09最新版)
— 最果タヒ(Tahi Saihate) (@tt_ss) September 24, 2019
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出版順に並べてはいますが、この中でもし気になる詩集があったら、ぜひそれから読んでみてください。 pic.twitter.com/TcvNJ9BrSM
2008年に詩集『グッドモーニング』で詩の登竜門と言われている中原中也賞を受賞。その後エッセイ、短編小説、詩などを精力的に発表してきた。
2016年に発表された詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』は映画化され、2017年に公開。石橋静河さん、池松壮亮さん、松田龍平さんらが出演している。
直近では京都にあるホテル「HOTEL SHE, KYOTO」とコラボして、「詩のホテル」という名のコラボルームを期間限定でオープン。
また現在開催中の「さいたま国際芸術祭2020」にて、作品を街中の道路にプリントして展示したりと、日々の生活と詩の関わり方について、新たなアプローチを試みている。
「詩のホテル」ですが、9月末でおしまいの予定です。想像よりもずっと長くやることができ嬉しかったです。まだまだ予約できますので、よろしければ、詩のホテルで秋を迎えてください。https://t.co/i61QDGBom6 pic.twitter.com/yCNxGf43hO
— 最果タヒ(Tahi Saihate) (@tt_ss) September 3, 2020
大宮駅近くの路地裏に、詩を書きました。デザインは佐々木俊さん。さいたま国際芸術祭の作品なのですが、コロナで開催が延期になり、春から謎の路地裏ポエムとして時々話題になってましたが……わたしです……お騒がせしました…… pic.twitter.com/5vZjS1kx62
— 最果タヒ(Tahi Saihate) (@tt_ss) June 25, 2020
街や日常のシーンに突然詩が現れるとき、不意に出会うその言葉は、より生々しく読む人の中に流れ込むのではないかと思います。本や雑誌にある言葉は「読む」と意識して読まれますが、不意打ちに出会う言葉はその意識を超えていくことができるように思います。この作品もそうした思考から生まれました。
— 最果タヒ(Tahi Saihate) (@tt_ss) June 25, 2020
詩のある空間を歩く展示
「最果タヒ展」では最果タヒさんの作品が会場の至るところに展開されるインスタレーションとして展示される予定で、来場客はその空間を好きなように歩き回ることができる。展開された作品は、自身の作品が読み手に読まれて初めて意味を持つものであってほしいと願う最果さんのつくった「詩になる直前」の言葉たち。
来場者はその言葉たちの間を歩くことで、言葉と偶然出会い、心を動かされるという体験をすることができるかもしれない。
展示の開催に寄せて
【最果タヒさんからのメッセージ】
言葉は、常に運動をしている。何億人もの人がその言葉を用い、それでいて、それぞれが少しずつ違った意味や印象を、言葉の向こうに見出している。だからこそ言葉は、刻々と変化し、運動を続けている。
わたし一人が、言葉を一方的に、道具として用いることなどできず、常に、言葉が抱える無数の意味や価値の渦に巻き込まれていく。そのコントロールのできなさ、言葉に振り回される瞬間に、わたしは「言葉に書かされている」と感じます。それは時に、わたしよりも深く「わたし」を捉える言葉となる、わたしを飛び越えた、別の何かへと変貌する言葉となる、それこそが、わたしにとっての「書く喜び」です。言葉がわたしの代弁者として、世界へ出ることなどありません。わたしはいつも置き去りにされ、それこそが痛快であるのです。
知らない自分に、言葉で会うこと。それは、自分の底さえ突き破り、その向こうの、自分ですらないものへと、繋がることだ。だからこそ言葉は、書かれ、他の誰かに読まれることをじっとじっと待っている。
詩の展示。
言葉が、わたしを飛び越える。
それは、「読む」瞬間もきっと同じです。読むことは、与えられた言葉を受動的に読むのではなく、その言葉を自分だけの言葉へと変容させていく行為だと思う。そのとき、言葉の変化は、読むその人の予想を、そしてその人自身を、時に追い越していくだろう。それは「書かれた言葉」のスピードであると、読み手は思うのかもしれない。けれど、あなたも加速している、あなたの言葉が、加速している。そのスピードを、肌で、気配で、空間として、感じられる場所を、私は「詩の展示」と呼んでいます。
われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。あなたしか立つことのできない確かな星から、どうか、言葉を見に来てください。
心動くものに触れる
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イベント情報
最果タヒ展 われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。
- 会期
- <東京>渋谷パルコ4階パルコミュージアムトーキョー
- 2020年12月4日(金)~12月20日(日)
- 11:00~21:00 会期中休館日なし
- <名古屋> 名古屋パルコ西館6階パルコギャラリー
- 2021年2月13日(土)~2月28日(日) ※2/17(水)休館日
- <大阪> 心斎橋パルコ14階パルコイベントホール
- 2021年3月5日(金)~3月21日(日)会期中休館日なし
- 入場料
- 一般800円/ミニ本付チケット1,800円
- 主催
- キョードー大阪/パルコ
- 企画・製作
- キョードー大阪
- 協力
- sou nice publishing
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