NHKの名物ドキュメンタリー「ノーナレ」
NHK「ノーナレ」は、ナレーションのない30分のドキュメンタリー番組。映像や被写体への印象や、視聴者の解釈を誘導さえできてしまうナレーションを一切入れない静謐な30分間ながら、ありのままの取材を通した映像内容に惹きつけられる。
2019年には、現在日本で有数の人気を誇る人気ヒップホップグループ・BAD HOPはじめ数々のラッパーを生んだ神奈川・川崎に住むラッパーたちにカメラを向けた「川崎サウスサイドラップ」などが放送されている。
現代詩を代表する最果タヒ
2月3日の放送で、特集されるのは最果タヒさん。「謎の詩人」と銘打たれているが、2004年にはネット上で活動を始め、2008年に当時女性最年少の21歳で第13回中原中也賞を受賞して注目を浴びた、現代詩において知らない人はいない存在。「詩」と聞くと構えてしまう人もいるかもしれないが、最果タヒさんは、難しい言葉を使わず、積極的に詩を多くの人に届ける試みを続けてきた。
詩をテーマにしたゲーム「詩ューティング」(外部リンク)、『別冊少年マガジン』で志村貴子さんや鬼頭莫宏さん、萩尾望都さんら漫画家とのコラボ連作『空が分裂する』はじめ、精力的な活動を現在も続けている。
「ノーナレ」放送にあたって、「詩集は、読んでも読んでもわかりませんでした。「わからないけど、なんかひっかかる」そんな不思議な感覚が気になって、もっと最果さんのことを知りたい!そんな思いから番組を企画しました」と番組スタッフはコメントしている。どの詩集を読めばいいのかわからない、と言われるのでまとめました。(2019.09最新版)
— 最果タヒ(Tahi Saihate) (@tt_ss) September 24, 2019
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出版順に並べてはいますが、この中でもし気になる詩集があったら、ぜひそれから読んでみてください。 pic.twitter.com/TcvNJ9BrSM
なお、1月31日には、ファッション誌『FUDGE』での連載をまとめた最果タヒさんのエッセイ『「好き」の因数分解』が刊行される。【制作でこだわった点、もしくは、苦労した点】
作家の人間性を一切出さずに、「言葉だけの存在になりたい」と言う最果さん。形のない言葉の世界をどのように映像表現するか、その表現に最もこだわりました。
最果さんは、「レンズのような言葉を書きたい」と言います。その言葉が映しているものは何なのか。読者ひとりひとりの人生と向き合いながら、リアルな日常の中に言葉を表現しました。言葉が持つアナログさを大切にしつつ、1カット、1カット、こだわって撮影をしたので、ぜひご覧頂きたいです。「番組スタッフから」一部引用
文芸もPOPに
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