ミノタウロスの『肖像』を「YouTuberが音楽」とか言ってる人に聴かせたい

YouTuberのみのさんが率いるバンド・ミノタウロスが1stアルバム『肖像』をリリースした。

このアルバムはミノタウロスがこれまでにYouTubeで発表してきた楽曲を含む全20曲を収録。収録時間は1時間を越える渾身の作品に仕上がった。

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豊富な知識、音楽系YouTuber・みの

音楽にまつわる歴史やジャンルの隆盛、トレンド音楽の解説など、知識とオリジナリティーあふれる動画を数多く公開しているYouTuber・みのさん。

みのさんはバンド「ミノタウロス」でプレイヤーとしても活動。学生時代から培ったギタースキルと耳に残るテクニックを駆使した楽曲を発表している。

自身のYouTubeチャンネル「みのミュージック」では他にも、最前線で活躍するアーティストとの対談や、東京事変の亀田誠治さんといった方とのコラボセッション、さらには人気YouTuberの音楽事情に迫るなど、自身のアイデンティティとして「YouTuber」であることと「ミュージシャン」であることとを最大限に活かした動画を配信している。 ほかにも、新宿・歌舞伎町に会員制レコードバー「烏龍倶楽部」（ウーロンクラブ）を運営するなど、音楽への並々ならぬ愛を行動として実践している人物だ。

とりあえず『肖像』を聴いて欲しい

ミノタウロスの1stアルバム『肖像』は、2019年9月から制作を開始。

みのさんが動画で「今まで書き溜めてた曲をばーーって出す、放出する、そんな感じの作業」と語っている通り、これまでの音楽活動のまとめ的な作品と言っても過言ではないだろう。 YouTubeチャンネル・みのミュージックの記念すべき1本目の動画として公開された「ひいふうみいよ」や、動画のエンディングにも使用されている「恋のちんちん電車」などの代表曲はもちろん、王道ロック感ある「お前」やアコースティックな「東尋坊」、さらにはサイケディックなシンセが引き立つ「酸っぱい葡萄」など様々な顔をもつ1枚に。

中でも筆者の印象に残ったのは8曲目の「あんたがたどこさ」。ハープの軽やかな音色から一転、怪しげなサブベースとコーラスが重ねられたビートに童謡「あんたがたどこさ」が歌われた一曲。

たった56秒しかないが、ハンドクラップやバスドラムなど、ロックとはかけ離れたエレクトロミュージック風に仕上がっており、不気味な雰囲気が耳に残る。

人気になったYouTuberがCDリリース、メジャーデビューするという事例は、近年では当たり前になった。「YouTuberが音楽をやっている……」と揶揄するような見方をする人もいるが、果たしてこのアルバムを聴いてもそう思うだろうか。

The BeatlesやLed Zeppelinといったロックバンドに影響を受けて来たと公言するみのさん。彼がたびたび口にする「ロックを玉座に戻すため」の歩みはもうすでに始まっている。

ミノタウロス「肖像」本日リリースです！各種サブスクで聴けます✌️盤のデザインやブックレットもこだわったので是非CDも手にとって欲しい🥰 pic.twitter.com/egIw4EAwv0

— みの@2/2ワンマン (@lucaspoulshock) February 5, 2020