アニメ制作の現場で欠かせない役割でありながらも、その過酷な労働環境がたびたび議論を呼ぶ職業こと制作進行。
NHK Eテレのトーク番組「ねほりんぱほりん」の10月18日(金)22時からの放送回で、この制作進行が特集される。
番組では、2人の制作進行をゲストに招き、志望した理由ややりがい、辞めたくなったエピソードなどのトークを展開する。
アニメ制作現場でも特に“過酷”なイメージが持たれる制作進行
「ねほりんぱほりん」はNHKで放送されているトーク番組。
モグラに変身した山里亮太さんとYOUさんが、ブタに変身した顔出しNGのゲストから、根掘り葉掘り聞き出す赤裸々トーク人形劇だ。
3月、宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』が米国アカデミー長編アニメ部門を受賞。直近でも、山田尚子監督の『きみの色』が上海国際映画祭で金爵賞アニメーション最優秀作品賞を受賞するなど、世界の映画祭で受賞が続く日本のアニメーション。
今回の「ねほりんぱほりん」では、そんなアニメ制作の現場において欠かせない存在である制作進行にフォーカスする。
監督でも声優でもない、アニメの制作現場で昼夜を問わず奔走する制作進行。過酷な労働環境がたびたび取り沙汰され、過去にはアニメスタジオと元制作進行スタッフとの間で訴訟に発展したケースもある(外部リンク)。一般的に、ブラックなイメージが付きまとう職業だ。
制作進行とは何か? アニメのほぼ全工程に携わる仕事
番組の放送を前に、もう少しアニメの制作進行という役割について見ておきたい。
制作進行と聞いて、業界を描いたお仕事アニメ『SHIROBAKO』を思い浮かべる人も多いはず。主人公の“みゃーもり”こと宮森あおいが、スケジュールや人間関係といった壁と対峙しながら、制作進行として作品の完成を目指して奮闘する物語だ。
実は『SHIROBAKO』の公式サイトには、アニメ業界で使われる用語集が用意されている。
その制作進行の箇所を見ると、制作工程のほぼ全ての領域に関与していることがわかる。
・制作進行
コンテUPから納品までの担当話数の制作を管理する責任者。 スケジュール、素材管理などのデスクワークから、スタッフの手配、集配業務や送迎などの外回りまで仕事内容は多岐にわたり、ほぼ全セクションと関わるポジションのため制作進行を経て、演出やプロデューサーに進む場合が多い。アニメ『SHIROBAKO』公式サイトより
制作進行は、TVアニメや劇場版問わず、アニメの制作現場において必要不可欠な存在だ。一方で、前述したような昼夜を走り回る大変さも事実だろう。
今回の「ねほりんぱほりん」では、そうした現場に身を投じる制作進行の汗と涙の日々が語られるという。
アニメファンはもちろん、ものづくりに携わる多くの人にとって、見逃せない内容になりそうだ。放送は10月18日22時から。
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