映画『きみの色』が公開中のアニメーション監督・山田尚子さんが、10月6日(日)23時放送のMBS/TBS系列のドキュメンタリー番組「情熱大陸」に登場する。
番組では『きみの色』の制作現場が佳境を迎える2023年末から取材をスタート。作品完成後、チェコ・プラハを訪れたプライベート旅行にまで密着した。
自身の中に渦巻く葛藤と心の動きを、アニメーションに昇華させる山田尚子監督。予告映像では「神にならないことを一番大事にしてるかもしれない」と語る場面も。
繊細な演出や瑞々しい映像表現はどのように生まれるのか──本人の創作の根底に迫る。
国内外で注目集める『きみの色』山田尚子監督
山田尚子さんは2009年、社会現象を巻き起こすほどの大ヒットを記録した京都アニメーション制作のTVアニメ『けいおん!』で監督デビュー。2011年には『映画けいおん!』で長編映画初監督をつとめた。
その後、『たまこまーけっと』『映画 聲の形』『リズと青い鳥』などを手がけ、“キャラクターの尊厳を踏みにじらない”という作家性や繊細な演出が、国内外で注目を集めるアニメーション監督。
その才能は、『君の名は。』『すずめの戸締まり』で知られる新海誠監督も「嫉妬を感じる才能」と高く評価している。
劇場監督作品5本目となるオリジナル劇場長篇『きみの色』は、人が「色」で見える高校生・トツ子らが主人公。それぞれに悩みを抱えた彼女/彼らがバンドを組んで音楽を楽しみつつ、心を通わせる様子を描いている。
第26回上海国際映画祭では金爵賞アニメーション最優秀作品賞を受賞。この10月にも、韓国の第29回釜山国際映画祭でプレミア上映され、山田尚子監督本人も登壇した会場は熱狂に包まれた。
原点となった作品の聖地巡礼でチェコ プラハへ
「情熱大陸」では今回、『きみの色』の制作が佳境を迎えた2023年末から山田尚子監督に密着。
映像に対して、細かな光の加減や画角などに指示を出し、最後の“粘り”の作業にいそしむ一方で、制作の最終段階にもかからず現場は穏やかな雰囲気だったようだ。
番組では、山田尚子監督の“人が持っている力を引き出す”能力にも迫る。本人いわく「言葉で決めてしまうのが好きではない。これは四角ですと言ったら、四角で画が上がってくるので、四角が欲しかったとしても四角を含む丸の話をする」という。
加えて、制作現場だけでなく、作品が完成した後の束の間の休みに必ず出かけるという個人旅行にも同行。本人の原点となった作品の監督が暮らす街であるチェコ・プラハを訪れた。
山田尚子監督にとって4回目の来訪となる今回、現地で必ずするという聖地巡礼を通じて、高校生の頃から大切にしている「好きなものを好き」と言える“強さ”が語られるという。
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