YouTuberマネジメント企業・UUUMに所属するクリエイターが監督・主演をつとめる初の映画作品『明日、キミのいない世界で』が2020年1月10日(金)に公開される。
主演は「アバンティーズ」のそらちぃさん。さらに「東海オンエア」のてつやさんに、モデル/歌手の三戸なつめさん、女優の小林万里子さんらが共演を果たす。
監督は“ディレクター系YouTuber”として、MVやショートムービー、CMなどの映像作品を手がけているHiROKiさんがつとめた。映画『明日、キミのいない世界で』特報【2020年1月10日公開】
そらちぃさん演じる田舎のごく普通の高校生・真斗と、てつやさん演じる親友でお調子者のYouTuber・心平、その心平が想いを寄せる小林万里子さん演じる同級生の遥。そして、3人の前に突如現れた記憶喪失の女性・三戸なつめさん演じるミヅキ。
高校3年生のひと夏に世界の広さと青春のほろ苦さを知り、少しずつ大人になっていくというストーリーだ。
公開に先駆け、都内某所では関係者向けの試写会が行われた。KAI-YOUでは、完成作品を観た直後の主演のそらちぃさん、てつやさんにインタビューを敢行。
映画の見どころや撮影の裏話など、存分に語ってもらった。
取材・文:こたにな々 撮影・編集:吉谷篤樹
そらちぃ 僕がこの作品をやろうと思ったのは、(監督の)HiROKiさんに脚本をいただいた時に、真斗のバックグラウンドと自分がクロスオーバーすると感じたからで。僕がチャレンジしてみることで良い作品になるんじゃないかなと思いました。
なので、演じやすかったと言えば演じやすかったかもしれないですね。たとえばサイコパスの役だったら違ったかもですね。
てつや 自分のYouTubeチャンネルではたまにコントじみたキャラクターを演じたりしますが、真剣に何かを演じるというのは今まであまりなかったので、単純に興味が湧きました。
こんなお話をいただける機会なかなかないので、挑戦してみました。
──そらちぃさんはアバンティーズで映画『スクールアウトサイダー』に出演されたり、てつやさんも相馬トランジスタさんが初監督された映画『誰にも会いたくない』に出演されたりと、お2人とも「演じる」ということはこれまでも経験されてきたと思いますが、その魅力や楽しさはどこにありますか?
そらちぃ 僕は今まで作品をつくることに焦点を当てていた側面が大きかったのですが、「演じる」ことを改めてやってみて、難しさを知った上で「凄いな」と思いましたね。 第一線で活躍している俳優の方々は、当然僕よりもっと「演じる」ことに向き合っているわけで。ただただ凄いと思いましたね。
てつや 俳優さんと一緒に作品をつくることで分かりかけた「その先の楽しさ」みたいなものがあるので、また別の機会や現場でも、その楽しさを知っていけたらいいなと思ってる段階です。
これは「演じる」ことに限ったことではないですけど、もともと演技がしたくてYouTuberを始めたわけでもないのに挑戦させてもらえたり、そんなに上手いわけでもないのに歌を歌わせてもらえたり、自分がYouTuberとして様々なことを楽しんでいる過程で、それがどんどん大きくなっていく感覚があるんです。
もともと楽しんでたものがさらに大きくなっていくという意味では、楽しいですよね。
──今回の撮影にあたって、役づくりは何かされましたか?
そらちぃ 「YouTubeとは全く別物」という感覚があったので、撮影に入る前にYouTubeの動画を撮り貯めて期間中はスイッチを入れ替えて、演じることに没入しました。
てつや 僕の場合、役柄が「駆け出しのYouTuber」だったので、昔の気持ちを思い出しながら少し声のトーンを高めにして会話してみたり… とにかく高校生らしいテンション感を大事にしました。
そらちぃ やっぱり喧嘩のシーンですね。普段の関係値のせいで稽古の時はコントだと思って笑っちゃった(笑)。
「これいけんのかな?」と思ってたんですけど、撮影本番になったらすんなり演じれました。
──「スイッチ入った」という感じですか?
てつや そうですね。最初は台本の文字読むだけで笑ってしまうくらいだったんですけど(笑)。
別のシーンをある程度撮った上で自分たちの役柄を理解したらちゃんとできたんですよね。
そらちぃ あのシーンの撮影、初日じゃなくて良かったよね?
てつや 初日だったら、ただのてつやとそらちぃだったね(笑)。
そういう意味ではちゃんと、真斗と心平になれてた。
──ちなみに、真斗と心平はそれぞれどういうキャラクターだと思って演じていましたか?
そらちぃ 真斗はおとなしい感じなのかなと思って演じていたんですけど、監督に「その根底に決意のようなものがある」という話を聞いてから演技を変えましたね。
最初はもっとトーンが低かったんですよ。でも常におとなしいわけではなく、いざという時には感情的になったり… ふふ(笑)。
てつや むずいよね、真剣に話すのって(笑)。
そらちぃ さぁ、心平のターン。
てつや 監督も言っていたんですけど、「自由奔放で面白おかしく過ごしているけど、周りの均衡を保ちがち」という性格に関して、心平は自分に近いなと思いました。
具体的には本気でYouTubeで面白いことをしたいと思っているところとか、身近に遥という好きな人がいるけど、真斗との関係を気遣って自分は一歩引いたりするところですね。
なので演技にも「俺だったらこうする」というのをちょっとだけ入れたりして。「生きている環境が今とは違う自分」みたいな感じでした。 そらちぃ 僕、心平の役って実はめっちゃ難しいと思っているんです。
てっちゃん(てつや)はリアルな生活でもYouTube上で面白いことをやってるじゃないですか。だからこそ、役として面白いことをやるのって逆に難しいんじゃないかなって。それなのに映画というフィルターを通して見ても面白さがちゃんとあったのは凄いですし、見どころのひとつだと思います。
てつや あら、めっちゃ真面目なこと言い出しましたよ(笑)。
──てつやさんはそらちぃさんの印象的な演技はありましたか?
てつや 難しそうって言ってくれたんですけど、僕の役はやりやすい方だと思いましたね。"ザ・主役"みたいなポジションこそ難しいと思っているので、それを難なくこなしているのはすごいなと思いました。お互い役と相性が合っていたんでしょうね。はじめまして『まじかる★しんぺい』です。
てつや うーーーん…
そらちぃ どうやったら400万人、500万人いける?(笑)
てつや ちょっと頑張り過ぎですかね、彼は。もうちょっと肩の力を抜いて…
そらちぃ 彼が言うんだから間違いないと思います(笑)。
てつや 気楽に楽しむのが大事だと思うなぁ、うん。
そらちぃ 要は「まじかる★しんぺい」になるなってことですね(笑) ──先程も少し話していただきましたが、そらちぃさんは自主制作映画団体・KIKIFILMで映像制作を経験してきて、今回は本格的な映画の主演もつとめました。今後、ご自身で映画監督をしてみたい気持ちはありますか?
そらちぃ 滅相もないです(笑)。やってみたい気持ちはありますけど、もっと色々なクリエイティブを吸収して、「できる」と思った時に挑戦したいです。今はまだまだ足りないものが多すぎると思います。
──一方、てつやさんは東海オンエアとしてYouTube Originalsの連続ドラマの撮影を経験していますが、映画などの作品を撮ることに興味は湧きましたか?
てつや 映画のような規模感になってくると出る方が楽しそうな気はしました。なんかすごい大変そうだし(笑)。
そらちぃ そう、大変ではあると思う(笑)。
てつや 1つ1つの専門技術でさ、上には上がいるわけじゃん。でも、映画に出ちゃえば人間としては唯一無二だから。
だったら、自分の味を出しやすいのは出演する側なのかなって思いました。
そらちぃ 急に深けぇこと言うやん(笑)。
──今回のような映画に限らず、音楽活動などYouTube外の活動も活発な印象を受けますが、まだ経験されていないことで今後挑戦してみたいことはありますか?
そらちぃ ヌード(笑)。アバンティーズの3人でバキバキに鍛えてセミヌード出したいです。
──次のアルバムの…
そらちぃ ジャケット、セミヌードで(笑)。
てつや あなた達、言うと叶うんだからさ!
──てつやさんはいかがですか?
てつや でも、音楽も映画もまるで想像してきてなくて、楽しく取り組んで気付いたら完成してたみたいな感じなんで。
だから… 次も気付いたらやってるんですよ。お話をいただいたりなんとなく思いついた時に行動して、終わった後に「うわ、こんなことやっとるやんけ俺!」と思うのを楽しみにしてます。
そらちぃ 今は想像できないことがたくさん起こりそうな気がするよね。 各々YouTubeを主戦場に活躍してきた者達がそこを飛び超えて、一つの映画製作に当たった、全国約50館で上映される青春映画『明日、キミのいない世界で』。
試写会の場で監督のHiROKiさんが語ったように、普段YouTubeしか見ていなかった中高生達は、もしかするとこの映画で初めて劇場に足を運ぶ経験をすることになるかもしれない。それは、劇中の真斗たちのように、少しだけ広い世界を知るきっかけになるかもしれない。
もちろん中高生に限らず、観た人のその後の人生にそっと彩りを添えてくれるような真摯で挑戦に満ちた映画であることは間違いないだろう。
一足早い夏の世界が、劇場であなたを待っている。
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主演は「アバンティーズ」のそらちぃさん。さらに「東海オンエア」のてつやさんに、モデル/歌手の三戸なつめさん、女優の小林万里子さんらが共演を果たす。
監督は“ディレクター系YouTuber”として、MVやショートムービー、CMなどの映像作品を手がけているHiROKiさんがつとめた。
高校3年生のひと夏に世界の広さと青春のほろ苦さを知り、少しずつ大人になっていくというストーリーだ。
公開に先駆け、都内某所では関係者向けの試写会が行われた。KAI-YOUでは、完成作品を観た直後の主演のそらちぃさん、てつやさんにインタビューを敢行。
映画の見どころや撮影の裏話など、存分に語ってもらった。
取材・文:こたにな々 撮影・編集:吉谷篤樹
てつや、そらちぃが感じた「演じる」ことについて
──お2人は普段YouTuberとして日常を切り取った動画を出されていますが、今回の"自分以外を演じる"ということに関して、率直な感想をお聞かせください。そらちぃ 僕がこの作品をやろうと思ったのは、(監督の)HiROKiさんに脚本をいただいた時に、真斗のバックグラウンドと自分がクロスオーバーすると感じたからで。僕がチャレンジしてみることで良い作品になるんじゃないかなと思いました。
なので、演じやすかったと言えば演じやすかったかもしれないですね。たとえばサイコパスの役だったら違ったかもですね。
てつや 自分のYouTubeチャンネルではたまにコントじみたキャラクターを演じたりしますが、真剣に何かを演じるというのは今まであまりなかったので、単純に興味が湧きました。
こんなお話をいただける機会なかなかないので、挑戦してみました。
──そらちぃさんはアバンティーズで映画『スクールアウトサイダー』に出演されたり、てつやさんも相馬トランジスタさんが初監督された映画『誰にも会いたくない』に出演されたりと、お2人とも「演じる」ということはこれまでも経験されてきたと思いますが、その魅力や楽しさはどこにありますか?
そらちぃ 僕は今まで作品をつくることに焦点を当てていた側面が大きかったのですが、「演じる」ことを改めてやってみて、難しさを知った上で「凄いな」と思いましたね。 第一線で活躍している俳優の方々は、当然僕よりもっと「演じる」ことに向き合っているわけで。ただただ凄いと思いましたね。
てつや 俳優さんと一緒に作品をつくることで分かりかけた「その先の楽しさ」みたいなものがあるので、また別の機会や現場でも、その楽しさを知っていけたらいいなと思ってる段階です。
これは「演じる」ことに限ったことではないですけど、もともと演技がしたくてYouTuberを始めたわけでもないのに挑戦させてもらえたり、そんなに上手いわけでもないのに歌を歌わせてもらえたり、自分がYouTuberとして様々なことを楽しんでいる過程で、それがどんどん大きくなっていく感覚があるんです。
もともと楽しんでたものがさらに大きくなっていくという意味では、楽しいですよね。
──今回の撮影にあたって、役づくりは何かされましたか?
そらちぃ 「YouTubeとは全く別物」という感覚があったので、撮影に入る前にYouTubeの動画を撮り貯めて期間中はスイッチを入れ替えて、演じることに没入しました。
てつや 僕の場合、役柄が「駆け出しのYouTuber」だったので、昔の気持ちを思い出しながら少し声のトーンを高めにして会話してみたり… とにかく高校生らしいテンション感を大事にしました。
てつやとそらちぃ、お互いの役のキャラクターについて
──お話をうかがう前もお2人で仲良く話されていましたが、お2人だからこそ起きた現場でのハプニングなどはありましたか?そらちぃ やっぱり喧嘩のシーンですね。普段の関係値のせいで稽古の時はコントだと思って笑っちゃった(笑)。
「これいけんのかな?」と思ってたんですけど、撮影本番になったらすんなり演じれました。
──「スイッチ入った」という感じですか?
てつや そうですね。最初は台本の文字読むだけで笑ってしまうくらいだったんですけど(笑)。
別のシーンをある程度撮った上で自分たちの役柄を理解したらちゃんとできたんですよね。
そらちぃ あのシーンの撮影、初日じゃなくて良かったよね?
てつや 初日だったら、ただのてつやとそらちぃだったね(笑)。
そういう意味ではちゃんと、真斗と心平になれてた。
──ちなみに、真斗と心平はそれぞれどういうキャラクターだと思って演じていましたか?
そらちぃ 真斗はおとなしい感じなのかなと思って演じていたんですけど、監督に「その根底に決意のようなものがある」という話を聞いてから演技を変えましたね。
最初はもっとトーンが低かったんですよ。でも常におとなしいわけではなく、いざという時には感情的になったり… ふふ(笑)。
てつや むずいよね、真剣に話すのって(笑)。
そらちぃ さぁ、心平のターン。
てつや 監督も言っていたんですけど、「自由奔放で面白おかしく過ごしているけど、周りの均衡を保ちがち」という性格に関して、心平は自分に近いなと思いました。
具体的には本気でYouTubeで面白いことをしたいと思っているところとか、身近に遥という好きな人がいるけど、真斗との関係を気遣って自分は一歩引いたりするところですね。
なので演技にも「俺だったらこうする」というのをちょっとだけ入れたりして。「生きている環境が今とは違う自分」みたいな感じでした。 そらちぃ 僕、心平の役って実はめっちゃ難しいと思っているんです。
てっちゃん(てつや)はリアルな生活でもYouTube上で面白いことをやってるじゃないですか。だからこそ、役として面白いことをやるのって逆に難しいんじゃないかなって。それなのに映画というフィルターを通して見ても面白さがちゃんとあったのは凄いですし、見どころのひとつだと思います。
てつや あら、めっちゃ真面目なこと言い出しましたよ(笑)。
──てつやさんはそらちぃさんの印象的な演技はありましたか?
てつや 難しそうって言ってくれたんですけど、僕の役はやりやすい方だと思いましたね。"ザ・主役"みたいなポジションこそ難しいと思っているので、それを難なくこなしているのはすごいなと思いました。お互い役と相性が合っていたんでしょうね。
てつや「映画に出てしまえば、人間としては唯一無二」
──てつやさんが演じた「駆け出しのYouTuber」の心平。彼のYouTubeチャンネル「まじかる★しんぺい」に関して、プロYouTuberのお2人からアドバイスなどありますか?そらちぃ どうやったら400万人、500万人いける?(笑)
てつや ちょっと頑張り過ぎですかね、彼は。もうちょっと肩の力を抜いて…
そらちぃ 彼が言うんだから間違いないと思います(笑)。
てつや 気楽に楽しむのが大事だと思うなぁ、うん。
そらちぃ 要は「まじかる★しんぺい」になるなってことですね(笑) ──先程も少し話していただきましたが、そらちぃさんは自主制作映画団体・KIKIFILMで映像制作を経験してきて、今回は本格的な映画の主演もつとめました。今後、ご自身で映画監督をしてみたい気持ちはありますか?
そらちぃ 滅相もないです(笑)。やってみたい気持ちはありますけど、もっと色々なクリエイティブを吸収して、「できる」と思った時に挑戦したいです。今はまだまだ足りないものが多すぎると思います。
──一方、てつやさんは東海オンエアとしてYouTube Originalsの連続ドラマの撮影を経験していますが、映画などの作品を撮ることに興味は湧きましたか?
てつや 映画のような規模感になってくると出る方が楽しそうな気はしました。なんかすごい大変そうだし(笑)。
そらちぃ そう、大変ではあると思う(笑)。
てつや 1つ1つの専門技術でさ、上には上がいるわけじゃん。でも、映画に出ちゃえば人間としては唯一無二だから。
だったら、自分の味を出しやすいのは出演する側なのかなって思いました。
そらちぃ 急に深けぇこと言うやん(笑)。
──今回のような映画に限らず、音楽活動などYouTube外の活動も活発な印象を受けますが、まだ経験されていないことで今後挑戦してみたいことはありますか?
そらちぃ ヌード(笑)。アバンティーズの3人でバキバキに鍛えてセミヌード出したいです。
──次のアルバムの…
そらちぃ ジャケット、セミヌードで(笑)。
てつや あなた達、言うと叶うんだからさ!
──てつやさんはいかがですか?
てつや でも、音楽も映画もまるで想像してきてなくて、楽しく取り組んで気付いたら完成してたみたいな感じなんで。
だから… 次も気付いたらやってるんですよ。お話をいただいたりなんとなく思いついた時に行動して、終わった後に「うわ、こんなことやっとるやんけ俺!」と思うのを楽しみにしてます。
そらちぃ 今は想像できないことがたくさん起こりそうな気がするよね。 各々YouTubeを主戦場に活躍してきた者達がそこを飛び超えて、一つの映画製作に当たった、全国約50館で上映される青春映画『明日、キミのいない世界で』。
試写会の場で監督のHiROKiさんが語ったように、普段YouTubeしか見ていなかった中高生達は、もしかするとこの映画で初めて劇場に足を運ぶ経験をすることになるかもしれない。それは、劇中の真斗たちのように、少しだけ広い世界を知るきっかけになるかもしれない。
もちろん中高生に限らず、観た人のその後の人生にそっと彩りを添えてくれるような真摯で挑戦に満ちた映画であることは間違いないだろう。
一足早い夏の世界が、劇場であなたを待っている。
てつやさんとそらちぃさんの写真をもっとみる
YouTuberの挑戦と快進撃
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映画情報
映画「明日、キミのいない世界で」
- 2020年1月10日(金)全国公開
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