異性装者(トランスヴェスタイト)として知られる現代アーティストであるグレイソン・ペリーさんの著書『男らしさの終焉』が12月25日(水)に刊行される。
グレイソンさんは、50歳以下のイギリス人もしくはイギリス在住の美術家に対して毎年贈られるターナー賞の受賞アーティスト。
著者としては初の邦訳書となる本書では、TVメディアでパーソナリティーをつとめるグレイソン・ペリーさんが、新しい時代のジェンダーとしなやかな男性のあり方を模索した一冊となっている。
暴力的な継父など周囲の男性たちやジェンダーの縛りのせいで苦しんだ経験をもつ。彼によれば男性性の被害者は女性だけではなく、男性自身もまたジェンダーを演じることに駆り立てられている犠牲者であり、「男性の最大の敵は、男性自身」だという。
本書では、グレイソンさんが人種、階級、性別、セクシュアリティ、経済学、人類学、社会学、および心理学など、さまざまな分野を横断しながら冷静に(時は風刺を交えて)分析。ラストでは、男性に向けた未来のマニフェストを提示している。
本書のように、男性が男性性を批判するという意味で、近年関心の高まっているジェンダー本のなかでも、新たな価値軸を与えてくれる一冊となるだろう。
なお、本書のイントロダクション部分が現在全文公開中。試し読みが可能だ(外部リンク)。
グレイソンさんは、50歳以下のイギリス人もしくはイギリス在住の美術家に対して毎年贈られるターナー賞の受賞アーティスト。
著者としては初の邦訳書となる本書では、TVメディアでパーソナリティーをつとめるグレイソン・ペリーさんが、新しい時代のジェンダーとしなやかな男性のあり方を模索した一冊となっている。
ジェンダーへの新しい視点を与える1冊
12歳のときに自分の男性性に疑問を抱き、やがて女性の服を着ることに魅力を感じるようになったというグレイソン・ペリーさん。暴力的な継父など周囲の男性たちやジェンダーの縛りのせいで苦しんだ経験をもつ。彼によれば男性性の被害者は女性だけではなく、男性自身もまたジェンダーを演じることに駆り立てられている犠牲者であり、「男性の最大の敵は、男性自身」だという。
本書では、グレイソンさんが人種、階級、性別、セクシュアリティ、経済学、人類学、社会学、および心理学など、さまざまな分野を横断しながら冷静に(時は風刺を交えて)分析。ラストでは、男性に向けた未来のマニフェストを提示している。
本書のように、男性が男性性を批判するという意味で、近年関心の高まっているジェンダー本のなかでも、新たな価値軸を与えてくれる一冊となるだろう。
なお、本書のイントロダクション部分が現在全文公開中。試し読みが可能だ(外部リンク)。
知の海に深く潜れるのは本
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