「なぜ日本人をキャスティングしたのか?」「なぜアルフォンスの声は釘宮理恵さんでないのか?」といった疑問への回答に加え、原作者・荒川弘さんの映画を見た反応などにも言及。
人気漫画作品だけに、実写化の報道以降、様々な点でファンからは実写化を不安視する声が寄せられていますが、それらに真正面から応えるというストロングスタイルが話題に。
曽利文彦監督が『ハガレン』ファンからの疑問に回答
公開1週間前である11月24日に開設された「教えて!曽利文彦監督」というアカウント。初めまして。映画「鋼の錬金術師」を監督した曽利文彦です。
— 教えて!曽利文彦監督 (@hagarengimon) 2017年11月24日
ツイッター初心者ですが、
皆さんの質問に出来る限り答えていきますので、
どうぞよろしくお願いします。#ハガレンのギモン
プロフィール欄には、期間限定キャンペーンアカウントと説明され、「映画『#鋼の錬金術師』に対する、皆さまからの疑問・質問を大募集!曽利文彦監督自らが、随時回答いたします。」と記載されています。
参加するには映画公式アカウント(@hagarenmovie)をフォローして、ハッシュタグ「#ハガレンのギモン」を付けて投稿する仕組み。
26日からは疑問への回答がスタート。個別ではなく、特に多く寄せられた疑問に対して、曽利監督がツイートで回答しています。
なぜアルの声優は釘宮理恵さんではないのか?
例えば、アルフォンスの声が、アニメ版の声優・釘宮理恵さんではない理由については、「もしアルが釘宮さんであれば、エドは朴さん以外考えられないと思いました」とコメント。アルフォンスの声が釘宮理恵さんでないのはなぜ?というご質問も多いですね。アニメファンの皆さんにとっては、アルフォンス=釘宮さんですよね。もちろんよくわかっています。ただ、実写化にあたり、もしアルが釘宮さんであれば、#ハガレンのギモン #鋼の錬金術師
— 教えて!曽利文彦監督 (@hagarengimon) 2017年11月26日
原作からアニメが生まれたように、「原作から新しい実写映画を生み出すことが私の使命」と語り、主演のエドが山田涼介さんである以上、そのコンビとなるアルについても新しいイメージの創造が必要だった、としています。
また、それは本作において「一番高いハードルだった」と振り返ります。
アルフォンスの声を変えることが一番困難な道であることがわかっていたので、答えを求めて苦悩しているとき、突如として現れたのが水石亜飛夢くんでした。彼はCGのアルの代役でお芝居をしてくれていて、顔も声も映画には出ないということを理解した上で撮影に参加してくれていました。水石くんのお芝居は本当に素晴らしく、山田くんと水石くんのコンビに、新しいエドとアルの姿を見出すことができました。教えて!曽利文彦監督
なぜ『ハガレン』で日本人をキャスティングしたのか?
一方、ヨーロッパであろう国を舞台にした作品でありながら、日本人をキャスティングした理由についても解説。曽利監督は「キャラクターの内面がとても日本的」としつつ、原作のせりふも日本語だからこそ心に響くものがあり、加えて、本作において最も重要なのは、「兄弟という関係性」「絆」だと明言しています。なぜ日本人をキャスティングしたのですか?というご質問にお答えします。ハガレンの原作の舞台はヨーロッパであろう国で、登場人物の名前もカタカナです。しかしながら、キャラクターの内面はとても日本人的だと思います。#ハガレンのギモン #鋼の錬金術師
— 教えて!曽利文彦監督 (@hagarengimon) 2017年11月27日
日本的なキャラクターを実写で描く上で、キャスティングにおいてビジュアルか内面、どちらを重視するかという究極の選択において、「どちらが正解か、それは人によっても答えは異なる」と前置きした上で、本作ではキャラクターのメンタルを重視して日本人キャストを選んだとしています。世界的に兄弟の愛情そのものは何ら変わらないと思いますが、兄と弟の立場の違いは国よって相当異なると思います。文化や考え方も国よって大きな違いがあるため、この日本的な物語と日本的なメンタルを持ったキャラクターを、外国の役者さんに委ねることはかなり無理があると考えています。見た目の顔立ちか、内面か、これは究極の選択だと思います。教えて!曽利文彦監督
『ハガレン』原作者・荒川弘からは太鼓判
ハッシュタグを通じて、多く寄せられたと見られる疑問に答える曽利監督。アカウント開設当初から、企画への手厳しい意見も見受けられました。
しかし、あえてTwitter上で監督自身が、作品への不満や疑問に対して積極的に発信していったことで、さらに注目を集めているのは事実です。どうもこの映画の監督も広報も、ガソリンをかぶって火の輪をくぐるのが趣味らしい #ハガレンのギモン #鋼の錬金術師 #実写版 pic.twitter.com/m1jxFPhx5K
— ネムイ (東京) (@sleepykei) 2017年11月25日
また、映画を見た原作者である荒川弘さんが、満面の笑顔で「楽しかった!!」と太鼓判を押してくれたことも明かされています。そして試写室から出てこられた荒川先生が、満面の笑顔で「楽しかった!!」と言っていただけたときの喜び!本当に腰が抜けそうでした。生きていてこれほどのスリルはなかなか味わえないと思います。
— 教えて!曽利文彦監督 (@hagarengimon) 2017年11月28日
ファンの反応は様々…
現在も寄せられているファンからのリプライは様々です。キャストについても「私が大きな信頼を寄せる役者」としていますが、疑問視するファンの声も絶えない状況です。
そもそも実写化が発表された段階から、不満の声が上がっていた映画『ハガレン』。アニメや漫画の実写化に賛否両論はつきものですが、公開が近づくにつれて、その評価がさらに荒れてきているのも事実。
既に全国各地で試写会が行われているため、実際に鑑賞した人もチラホラいる中、例えば「Yahoo!映画」のユーザーレビューでは、低評価でこき下ろされていたり、日本語の不自然な5つ星(満点)評価が並んだり……。
公開翌日には生放送で疑問に回答?
曽利監督によるアカウントの開設は、映画の公式サイトのコンテンツの連動した企画です。サイト上ではスタッフやキャストが疑問に答える動画などが配信されており、12月2日(土)にはTwitterの生放送で、疑問に答えながら映画の魅力に迫るトークライブを配信。
出演者には、ウィンリィ役の本田翼さんとエンヴィ役の本郷奏多さん、曽利監督が予定されています。果たしてどのような疑問が寄せられ、トークが展開されるのでしょうか。
なお、同日には、劇場からのライブビューイングを通じて疑問に回答するイベントも予定されています。
2000年代を代表する漫画・アニメの一つである『ハガレン』の実写化、いよいよ封切りが迫っています。何はともあれ、その目で確かめてみてください。
賛否両論の『ハガレン』実写化
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