SKY-HIが楽曲「キョウボウザイ」をドロップし波紋 日本語ラップの変化

ラッパーのSKY-HI(AAA日高光啓)さんが楽曲「キョウボウザイ」をYouTubeに突然アップし、話題となっている。

「キョウボウザイ」は流行のトラップのビートに乗せて、6月15日に多くの議論を残したまま採決された共謀罪(テロ等準備罪)法案についての意見を高速でラップするというもの。トラックも自らSKY-HIさんが打ち込んで制作したものだという。

SKY-HIさん(画像はTwitterより)

なお、インスト、アカペラのみのバージョンがフリーダウンロード可能となっている。

「だってラッパーはニュースに出てもギャグラップ」SKY-HIさんの思いは?

SKY-HIさんは、「主張に関しては曲の通り…否定とか肯定も無くはないけど、それ以前に可決へのプロセスがあんまりすぎてDAMN.」と先日、AKB48の総選挙で話題となったNMB48の須藤凜々花さんが着用していたTシャツの文字「DAMN.」を引用しつつ、楽曲をツイート。 ※ラッパーのケンドリック・ラマーさんのアルバム『DAMN.』のグッズだ。

すでに耳コピによるリリックもファンの手によって公開されており、歌詞の背景解説も行われている。 実は日本のラッパーで、政治的な意見を主張するアーティストは少ない。

ヒップホップの本場アメリカでは、有名なラッパーが選挙に立候補したり、政治的な発言や楽曲のリリースを多く行うが、それを日本とアメリカの違いだと否定的な意味合いで揶揄するリスナーもいる。

今回のSKY-HIさんが発表した「キョウボウザイ」の中では、「ただ有権者の立場で一意見だけ発したい だってラッパーはニュースに出てもギャグラップ」と国内のヒップホップシーンを嘆いているとも聞こえるラインを残している。

近頃、SKY-HIさんはTwitterなどでも政治的で、憂うような発言が多かったが、今回のような楽曲発表に至ったのは日本語ラップシーンにおいては異例の出来事。

近年、フリースタルMCバトルが大きなムーブメントとなり、広く認知されつつあった日本におけるヒップホップのあり方。ここに来て、また次のアクションが起こるかもしれない。

激動する日本語ラップ新時代

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