連載 | #17 ポップなまとめ記事をつくってみた

2017年ブレイクするラッパー・ヒップホップ12組! 音楽業界人たちが本気で推薦

2017年ブレイクするラッパー・ヒップホップ12組! 音楽業界人たちが本気で推薦
2017年ブレイクするラッパー・ヒップホップ12組! 音楽業界人たちが本気で推薦

画像はAmazon.co.jpより/加工は編集部

3月に入り、春のお彼岸入りも近づく今日この頃。

KAI-YOU.netでは、冬の間に、ひそかにレコード会社や企業の音楽部門などで働く方々に、「自社に関連するアーティスト以外」で、2017年ブレイクする、または注目してほしいと願うおすすめのアーティストを匿名で調査していました。

調査で名前の挙がったアーティストは、全部で52組。前回の記事では、「バンド」に絞って紹介しましたが、ここでは次に多かった「ヒップホップ」に絞ってご紹介いたします。

2017年はいったい、どんなアーティストがブレイクするのでしょうか?

匿名だからこそ言える、「本当に良い」と思っている12組のアーティストたちをご覧あれ。

何を持ってブレイクとするかは人それぞれですが、この記事が新たな音楽を聴くきっかけになり、新たな出会いへとつながれば幸いです。

ヒップホップ

「高校生RAP選手権」や「フリースタイルダンジョン」をきっかけに起きているフリースタイルラップバトルブーム。その追い風を受け、ヒップホップというジャンルにも注目が集まりはじめています。

これまでヒップホップといえば、男性グループやラッパーの姿が目立ちましたが、最近では女性ラッパー限定のフリースタイルラップバトルの大会「CINDERELLA MC BATTLE」が開催されたりと、いわゆるフィメールラッパー(女性ラッパー)たちの活躍にも期待が寄せられています。

chelmico

MC MAMIKO(右)と、講談社ミスiD2014のMC RACHEL(左)から成る女性二人組ラップユニット。2014年10月に渋谷のパルコで行われた「シブカル祭。」のミスiDステージで、RACHELが友人のMAMICOを誘いユニットを結成した。その後趣味でラップを続けていたが、2015年5月にヒイラギペイジ作曲、chelmico作詞の1st song「ラビリンス'97」を発表し本格的に音楽活動を開始した。現在は都内を中心にフリーで活動している。 公式Webサイトより

ブレイクする理由:RIP SLYMEが好きと公言するだけあり、言葉がちゃんと聴こえるラップかつそのリリックも良いです。2人のルックスとキャラクター、音楽以外のカルチャーにもベースがある感じも今後さらに色々な人に愛されるだろうし、そういった人を巻き込んで音楽シーンを盛り上げてくれそう。もうすでにブレイク寸前な気配。

おすすめの作品:アルバム『chelmico』収録「3rd Hotel」/Hookが秀逸。”下の名前で呼んで”というワードが印象的に響いてとても好き。

あっこゴリラ

あっこゴリラ/レペゼン地球のゴリラッパー。ラップ・トラックメイクを自身が行い、また元ドラマーという経歴から自由に生み出されるスタイルは、デビュー1年にしてすでに唯一無二の形を提示している。今年1月には、プラチナムプロダクションが主催する女性ラッパーのMCバトル大会「CINDERELLA MC BATTLE」で初代グランプリの座に輝いている。

ブレイクする理由:ヒップホップシーンが盛り上がる中、昨年突如殴り込みをかけたように頭角を表してきたあっこゴリラ。テーマはトリッキーながら、トラックメイカーやフィーチャリングなどのバックボーンは、確実にオルタナティブな方面の日本語ラップの遺伝子を継いでいっている。アフリカまで死にかけながら本物のゴリラに会いに行くといったところも最高なので、ヒップホップの枠を超えてヒットチャートに殴り込みをかけていただきたい。

おすすめの作品:楽曲「Back to the Jungle」/個人的にはアルバム『TOKYO BANANA』のZAZEN BOYSの向井秀徳が本気で好きだったことを歌った「向井さん」などが好きなのですが、名刺代わりにはこちらの「Back to the Jungle」をどうぞ。

SANABAGUN

ストリートにジャズのエッセンスを散りばめ個性とセンス重んじて突き進む平成生ヒップホップチーム 公式Webサイトより

ブレイクする理由:圧倒的なライブパフォーマンス。非常に勢いを感じる。

おすすめの作品:楽曲「WARNING」/とにかくメンバーが気持ちよさそうに演奏している! 渋谷の路上ライブの映像がいい。

電波少女

2009年、インターネット動画投稿サイトに突如姿を現した数名の個性派MC・TMで電波少女結成。幾度のメンバー加入、脱退を経て、現在はMC担当ハシシとパフォーマンス&ボタンを押す係担当nicecreamの2名で活動。ハシシの等身大でリアルなリリックと、キャッチーなメロディーは一度聞いたら耳から離れない中毒性を持ち、ライブにおけるnicecreamのダンスパフォーマンスは、他では味わえない華やかさがありライブならではの一体感を生み出している。 公式Webサイトより

ブレイクする理由:ヒップホップグループですが、歌える楽曲があったり、なによりふたりが全く怖くない。いい感じのお兄さん感があって、親しみやすいです。もちろん前提として良い“歌”が多いこともあります。

おすすめの作品:楽曲「Earphone feat.Jinmenusagi」/jinmenusagiくんとのBL感が良い。

Creepy Nuts

MCバトル日本一のラッパー「R-指定」とターンテーブリストであり、トラックメイカーとして活躍する「DJ 松永」によるヒップホップユニット。 公式Webサイトより

ブレイクする理由:『フリースタイルダンジョン』のR-指定というイメージもあるが、ライブ制作に水曜日のカンパネラや「BAYCAMP」の制作で知られるエイティーフィールド・青木勉氏がしっかりついている。MVも「合法的トビ方ノススメ」「助演男優賞」などすべてが数百万回再生されていて、アジカン関連の企画・トリビュート盤にも参加し、某メーカーの名前がすごくイメージされる。それゆえにごり押し感があまりないので、ユーザーにも好意的に受け入れられそう。

おすすめの作品:アルバム『たりないふたり』『助演男優賞』/どちらもオススメですが、早くフルアルバムを聴きたい。

MOBB

MINO (from WINNER)とBOBBY (from iKON)による"MOBB"はYG ENTERTAINMENT初の2グループ間からなるスペシャルユニット。強い個性の持ち主である2人のラッパーが出会った今回のアルバム『THE MOBB』はパワフルでありながら洗練されていて、ユニークでワイルドな感性を盛り込んでいる。 公式Webサイトより一部抜粋

ブレイクする理由:本国での人気度合いはわかりませんが、アイドルグループの枠を軽くはみ出たクオリティの楽曲とラップの格好良さ。もっと日本でもポピュラーでクールな存在になってほしい! 特にBOBBYがiKONのメンバーだと知った時はかなり上がった!

おすすめの作品:楽曲「꽐라(HOLUP!)」(BOBBY)/MOBBのEPに収録されているBOBBYのソロ曲。ダンサブルなTwerk系の派手めトラックに時折ガナリ系(?)のフローも乗せた、トリッキーかつ“今っぽい“ラップが最高に格好良い。MVでの衣装もVetementsでラッパー/アイドル二足の草鞋を履いているからこそ説得力の増すアティチュードでファッションも音楽もかなりGood!

Higher Brothers

中国出身のヒップホップグループ。日韓合作によるKeith Apeの「It G Ma」で注目を浴びたアジアのカルチャーを発信するメディア「88rising」からMVが公開されているなど、今後の飛躍が期待される。

ブレイクする理由:まだまとまった形態でのリリースがなく、続々とあがるMVには「Black Cab EP coming 2017」の文字。このクオリティのまま1st EPがドロップされたらアジアのHipHopシーンが震撼すると思います。

おすすめの作品:楽曲「Black Cab」/隣国コリアンヒップホップの良さであり、そして批判を唱える人もいる“USシーンへの模範性”。そのハイブリッドな感覚を第三者目線から捉えて消化し、自国語に置き換え“昇華”されたような“モアハイブリッド”な楽曲であると同時に、ユーモラスなフローと独特のビジュアルが妙な説得力とドープさを体現していて最高に格好良い一曲。トラックもシンプルながら中毒性大。

ゆるふわギャング

ラッパーのRyugo IshidaとフィメールラッパーのSophiee、そしてビートメイカー・ディレクターのAUTOMATICの3人で結成されたヒップホップユニット。

ブレイクする理由:くそかっこいいから。

おすすめの作品:楽曲「FUCKIN CAR」

KID FRESINO

1993年11月25日生まれ、東京出身の日本人ラッパー。トラックメイク、DJもこなす。JJJとFebbとともにヒップホップ・ユニット“FlashBackS”のメンバーとしても活動。2013年5月、ISSUGI、仙人掌、Slackらを送り出したレーベル“DOG EAR RECORDS”から、アルバム『Horseman's Scheme』でソロ・デビューを果たす。 TOWER RECORDS ONLINEより

ブレイクする理由:『フリースタイルダンジョン』の影響からフリースタイラーが往々に注目されがちですが、音源がダサいのが大半。そんな中、音源として抜きん出た存在と感じています。リリック、思想、トラック選球眼、含め今後に期待です。

おすすめの作品:EP『Salve』/もともとリリースするスパンの短いアーティストだが、最新作は1つレベルが上がっている。昨今のCITY POPシーンにもフィットするメロウなEPに仕上がっている。

PUNPEE

06年Libra主催【UMB】東京代表。トラックメイカーとしてもRhymester、般若、Seeda、TOWA TEI、tofubeats、後藤正文等、Hip Hopアーティストを中心にトラック、REMIXを提供。2016年 国内初の3D VR配信番組、宇多田ヒカル「30代はほどほど。」にDJとして出演。2017年1月に発売される宇多田ヒカル「光 -Ray of Hope MIX-」のオフィシャルRemixを担当し、同曲はプレイステーション用ゲームソフト
「Kingdom Hearts HD 2.8」全世界共通のオフィシャル・テーマソングとして起用された。 SUMMIT公式Webサイトより一部抜粋

ブレイクする理由:元々J−POPシーンでも活躍できるメロディーセンスを持ち、宇多田ヒカルやRADWIMPSからのフックアップでも注目が高まっている。

おすすめの作品:楽曲「お嫁においで 2015」(『加山雄三の新世界』収録)/様々なアーティストのトラックメイクも行うPUNPEEのJ-POP的出世作。

5lack

1987年生まれ、東京都出身の日本のヒップホップMC/トラックメイカー。PSGのメンバー、PUNPEEは実兄。99年、兄の音楽制作開始とともに、自身もラップや音楽制作を開始。当初は“あらら”名義で活動。2007年より“PSG”としても活動し、2009年2月に1stアルバム『My Space』を発表。その後、B BOY PARK出演やライヴ活動でスキルを磨きつつ、作品を制作。2011年6月には“SICK TEAM”としてアルバム・デビューを果たす。2013年、5lackと改名し、フル・アルバム『5 sence』をリリース。 TOWER RECORDS ONLINEより

ブレイクする理由:上に同じ。

おすすめの作品:アルバム『50』収録曲「Hasshard/50」/MV含めてカルチャー感が最高。5lackは自由人な感じですが、Olive Oilとのコラボアルバムは最高。メロウなフローとリリックも。

MAGiC BOYZ

トーマ(井上東万)、リュウト(松田琉冬)、マヒロ(藤田真広)、ジョー(安本丞)、ZEN-LA-ROCKからなる、4MC1DJオトナと小中学生のHIPHOPグループ。スターダストプロモーションに所属しながらも、幾度もオーディションに落選した経験から生まれた反骨心を原動力に、ラップで世界進出を目指して活動中! 公式Webサイトより

ブレイクする理由:スターダストが誇る第2次成長期男性HIPHOPグループ。まさかのZEN-LA-ROCK(ゼンラくん)が加入。リリース/パフォーマンスを重ねる毎にレベルアップをしているのがよくわかるのが嬉しい反面、彼らが大人になっていってしまうのを感じ複雑な気分になるという親心を掻き乱されるのが、もう最高(ちなみにゼンラくんは今年の3月末で卒業してしまうことが先日発表されて、それを悲しんでいるメンバーが可愛い)。

おすすめの作品:楽曲「Oh!!!受験☆Night Fever」/とにかく可愛い。一生懸命ラップしてる姿も、スタイリングも(カーハートのリュック背負ってる冒頭のシーンがホントに可愛い)、いらすとやの素材がゴリゴリ使われてるのも。とりあえずリリイベに行ってみて下さい。もしくはLINEブログ(外部リンク)を見て下さい。

便利なプレイリストまとめ

Apple Musicプレイリスト外部リンク

YouTubeプレイリスト外部リンク

※一部、記事とは異なる楽曲や含まれていない楽曲がございます ※3月5日:記事初出時、Higher Brothersの紹介文に誤りがございました。読者の皆様および関係各位にお詫び申し上げると共に、慎んで訂正いたします
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