スタンプは女房と二人三脚でつくってる

Seiji TazawaさんはExcelでスタンプをつくっている

──田澤さんは、ExcelでLINEスタンプをつくっているという点も注目を浴びましたが、改めてどのようにLINEスタンプをつくっているのでしょうか？

田澤　パソコンのOSはWindows XPで、Excelは2003を使っています。2003は操作がシンプルで、絵を描くだけならそれで十分。

──あの強烈なイラストはどこからきているのでしょうか……？

田澤　Excelは一筆書きができないので、手は手、顔は顔でパーツごとに描いて、モンタージュのように組み合わせています。全部一緒に描いてしまうと、同じ色になってしまうんですね。私は拡大して描いてるので、原寸で見たときにイメージと違ったりするので、そこが大変ですね。 Excelの作業はWindowsのノートPCでやっていますが、その後の修正作業はMacを使ってやっています。最初はよくわからなかったけど、使い始めるとWindowsよりMacの方が使いやすいですね。起動も早いし。

絵を構成して色をつけるのは私なんですが、その後に女房にjpgからpngに変換してもらったり、Excelの線を綺麗に見えるように修正してもらったりとかしているので、女房と二人三脚でつくっていると言った方が正しいかもしれません。 ──1つのスタンプをつくるのに、どのくらいの時間がかかるんですか？

田澤　全部で42個セットなんですけどね、1個つくるのに修正作業も合わせて2時間くらいですかね。毎日つくっているわけではないですけど、やるときは5時間くらいは作業していて、だいたい10日くらいで1セットつくれます。

──つまり、これまで全29種類制作されているので、29x42x2で延べ2436時間、100日以上の制作期間を費やしているということですね……！

惜しくも審査に通らなかったスタンプ／男女で同じセリフであったため、NGをくらったよう

73歳になってもお騒がせおじいちゃん

──最後に、今回、多くの方が田澤さんのLINEスタンプのファンになったと思います。そういった方々に何かメッセージがあればお願いいたします。

田澤　今回、突然時の人になったみたいに、話題になりましたけれども、これはひとえにTwitterなどのSNSを使ったみなさんのツイートのおかげです。

みなさんが評価してくれたからこうなったのであって、自分1人でつくっていても全く売れない役者のままだったんですね。自分も良いものを見つけたら、自分から率先してSNSでアピールしていきたいと思いました。

無様なスタンプをつくれないというプレッシャーもありますが、72歳のお騒がせおじいちゃんが、来年73歳になってもまだ健在です！　と感じてもらえるようなスタンプをつくって、頑張っていきたいです！