美術評論家・黒瀬陽平、初単著『情報社会の情念』を刊行

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美術評論家・黒瀬陽平、初単著『情報社会の情念』を刊行
美術評論家・黒瀬陽平、初単著『情報社会の情念』を刊行

黒瀬陽平さん

美術家・評論家として知られる黒瀬陽平さんが初の単著となる『情報社会の情念―クリエイティブの条件を問う』をNHKブックスより刊行することが分かった。発売日は2013年12月20日(金)。価格は1050円(税込)。

黒瀬さんは2008年に「見開き2ページの批評実験」をコンセプトとするノンジャンル批評誌『Review House』に編集委員として参加しながら、評論「『らき☆すた』 ──空転するメタ意識」を寄稿。また、批評家・小説家の東浩紀さんが責任編集をつとめていた雑誌『思想地図』に、公募論文「キャラクターが、見ている──アニメ表現論序説」が掲載され、美術批評家としてデビューを果たす。

2010年よりアート集団・カオス*ラウンジの代表をつとめ、「アートに神秘性などない。人間の知性も感性も内面も、すべては工学的に記述可能である。」というセンセーショナルな宣言を提示。その宣言のもとに、多くのアーティストやギークを動員して行なったインスタレーション「破滅*ラウンジ・再生*ラウンジ ~アーキテクチャ時代のイメージ~」などを美術家の藤城嘘さん、梅沢和木さんらと共に成功させる。数々の批判を受けながらも、美術方面のみならず多くの人々から注目を集めたが、その影響の強さもあってか近年はその活動をおさえていたかのように見えた。
カオスラウンジ宣言2010
今回の『情報社会の情念―クリエイティブの条件を問う』は、黒瀬さんの初単著であり、復帰作であるともいえる。情報社会が進んだ現代において、本当にクリエイターは不要なのか。プラットフォームがコンテンツを自動生成する現代にあって、創造性はどこに宿るのか。「震災以後のすべてのクリエイターに向けて問う」とAmazonの同書ページに書かれている通り、黒瀬さん渾身の一作となりそうだ。
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