王ドロボウJING
おうどろぼうじん
1995年から1998年まで、熊倉裕一さんによって月刊漫画雑誌『コミックボンボン』に連載された作品。
1999年からは、『月刊マガジンZ』に掲載誌を移し、続編『KING OF BANDIT JING』として連載されたが、2005年から休載となっていた。(『月刊マガジンZ』も2009年に廃刊)
長く絶版となっていたが、講談社から電子書籍化されることとなった。
傑作漫画『王ドロボウJING』とは
『王ドロボウJING』は、『コミックボンボン』で新人としてデビューした熊倉裕一さんの初となる連載作品。
「星さえ盗む王ドロボウ」であるジンが、相棒のキールと共に、様々な目的のために盗みを働く冒険譚。
ティム・バートン、特に『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』に影響を受けたことを公言していたらしい熊倉裕一さん。
緻密に練られた世界観と、繊細ながら躍動的なタッチ、魅力的なヒロインたち、キザなセリフ回しは、当時の少年たちの心をつかんだ。
『コミックボンボン』という、少年漫画誌の王道『コロコロコミック』とも違う傍流の漫画誌の中でも、異彩を放つ漫画だった。
夜の帳を破って暗躍する正義のドロボウに魅了された少年は多かったはずだ。
また、連載を重ねる中で、絵柄がどんどん変化していったのは少年誌の新人にありがちながら、画集も出すほどの画力には定評がある。
海外でも翻訳され、出版されている。
2002年にはNHKのBS2でテレビアニメが放送され、2014年にはOVAも製作された。
『王ドロボウJING』休載から電子書籍化に至るまで
1995年から1998年まで連載された『王ドロボウJING』は、その後、『月刊マガジンZ』に掲載誌を移し、続編『KING OF BANDIT JING』として連載されていた。
しかし、2005年には休載となり、2009年には『月刊マガジンZ』自体が廃刊となった。
以降、その続報が伝えられることはほとんどなかったが、休載の理由については「作者の病気療養のため」とされていた。
2016年に、『魔法先生ネギま!』や『ラブひな』で知られる赤松健さんが企画・運営を手がける電子書籍プラットフォーム「マンガ図書館Z」において、絶版となって久しい『王ドロボウJING』の電子版が配信されて話題となった。
海賊版対策として漫画家自身が運営する絶版漫画プラットフォーム「マンガ図書館Z」で公開された『王ドロボウJING』だが、権利者による公開か不明だったため、赤松健さんが作者の熊倉裕一さんとコンタクトをとろうと試みるも、メールにも返事がなく、版元である講談社の重役に直接「作者が現れたら、すぐ連絡してほしい」と2016年時点でお願いしていた。
そして、2017年4月27日、赤松さんがTwitterにて「『王ドロボウJING』の熊倉裕一先生の所在が確認されました」と報告。
同時に、「マンガ図書館Z」での公開は停止され、講談社から正式に電子化されることも明らかになった。
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