ホラー映画『近畿地方のある場所について』の主題歌が、椎名林檎さんの書き下ろし楽曲「白日のもと」に決定した。
加えて、楽曲を使用した予告映像とポスターが解禁。椎名林檎さん、主演の菅野美穂さんと赤楚衛二さん、白石晃士監督、櫛山慶プロデューサーのコメントも到着した。
作家・背筋さんのデビュー作にして代表作の大ヒット小説を原作とした映画『近畿地方のある場所について』は、8月8日(金)に全国公開。
“ホラーは私の十八番”の椎名林檎「軽い気持ちでお受けしたことを恥じ」
『近畿地方のある場所について』は、散りばめられた怪異に怪事件、謎の数々が、“近畿地方のある場所”というタブーへと繋がっていく物語。
菅野美穂さん演じるオカルトライター・瀬野千紘と、赤楚衛二さん演じる編集者・小沢悠生の2人が、消息を絶った同僚の行方を探す中で、禁忌と対峙する。映画化にあたっては、原作者の背筋さんも脚本協力として参加した。
映画『近畿地方のある場所について』の主演する菅野美穂さんと赤楚衛二さん
作品に魅せられたという椎名林檎さんは、「ホラーは私の十八番です。こんなに恐ろしい原作の映画化に際し、主題歌をご注文いただき感激しきりです。しかし今回はおどろおどろしさを求めてのご依頼ではなさそう。軽い気持ちでお受けしたことを恥じ、この物語に重く横たわる問題に私は只管向き合いました」と楽曲について振り返った。
そして「菅野美穂氏はじめキャストみなさまのお芝居を楽しみにしております。貴重な機会をくださり、ほんとうにありがとうございました」と、最後は作品を象徴する一節で締め括った。
映画『近畿地方』主題歌は“観客の背筋を再び震わせる”最後の一押しに
プロデューサーの櫛山慶さんによれば、「本作は、近畿に潜む“触れてはならない場所”をめぐる物語。椎名さんの声と言葉こそ、この世界観に響くと確信しオファーいたしました」という。
その上で、「映画本編と脚本を丹念に読み込み、生み出してくださった主題歌には、物語の『想い』が余すことなく封じ込められています。エンドロールが動き出す瞬間、観客の背筋を再び震わせる、その最後の一押しを、椎名林檎さんの歌に託しました」と力を込めた。
映画『近畿地方のある場所について』本ポスター
白石晃士監督も、「物悲しさの中からやがて力強い美しさが立ち昇るこの曲からは、まるで映画のもう一つの世界が見えてくるようで、ただただ沁みます。是非とも皆さんに、映画体験として劇場で浴びていただけたら幸いです。どうぞ、どうぞお楽しみに!」と呼びかけている。
千紘を演じる菅野美穂さんは、「私が演じた千紘というキャラクターの心情にとことん寄り添って作ってくださった曲」と感謝の言葉を口にすると、小沢役の赤楚衛二さんも、「余韻に浸れるエンドロールになると非常に楽しみです」と期待を込めた。
背筋のヒット作『近畿地方のある場所について』 予告には赤い服の女
映画の原作となる小説『近畿地方のある場所について』は、ホラー作家の背筋さんが手がけたヒット作。
2023年1月にWeb小説サイト「カクヨム」に投稿されると累計2200万PV超え、同年8月に発売された単行本は40万部以上を発行。
近年のホラーコンテンツに欠かせないモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)という手法を用いた代表的作品の一つであり、現実から地続きのようなストーリー展開が、面白さと恐怖を強化している。
背筋さんによる原作小説『近畿地方のある場所について』
楽曲情報と共に解禁された予告映像では、ハンドルを握りしめながら吼え、祠の前で力なく佇む狂気を帯び千紘の姿に加え、最後には謎の赤い服の女も映し出されている。
一方、ポスターは、「私の友人が行方不明になりました。情報をお持ちの方はご連絡ください」というコピーとともに、行方不明者たちと思われる顔写真が数多く並べられた、気味の悪いビジュアルに仕上がっている。

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作品情報
近畿地方のある場所について
- 公開
- 2025年8月8日(金)公開
- 原作
- 背筋「近畿地方のある場所について」(KADOKAWA)
- 出演
- 菅野美穂、赤楚衛二
- 監督
- 白石晃士
- 脚本
- 大石哲也 白石晃士
- 脚本協力
- 背筋
- 音楽
- ゲイリー芦屋 重盛康平
- 主題歌
- 椎名林檎「白日のもと」(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC)
- 配給
- ワーナー・ブラザース映画
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