第3回新潟国際アニメーション映画祭で、映画『FINAL FANTASY』と『劇場版 シドニアの騎士』の上映が発表された。
さらに、アニメスタジオ・ボンズの25年の歩みを追ったフランスのドキュメンタリー『Bones 25_Dreaming Forwards』と、ボンズによる劇場アニメ『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』も上映する。
また、ボンズの代表取締役・南雅彦さんと、『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』で監督をつとめた村田和也さん、総作画監督の小西賢一さん、メカニックデザインを担当した荒牧伸志さんの4人によるトークイベントも行われる。
『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』
第3回新潟国際アニメーション映画祭は、3月15日(土)から20日(木・祝)にかけて、新潟県新潟市で開催される。
【画像】新潟国際アニメーション映画祭で上映される4作品坂口博信が監督をつとめた映画『FINAL FANTASY』
今回上映が決まった作品の中でも、映画『FINAL FANTASY』(2001年)は注目すべき一作になりそうだ。
本作は「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親である坂口博信さんが手がけた初の映画。
全編3DCGで構成されている。スクウェア(現スクウェア・エニックス)が、アメリカのチームと当時最先端の技術を駆使してつくり上げた。
ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズと同名ではあるが、ゲームとの繋がりは薄く、ガイア理論(自然環境と生物が相互に作用して地球が成り立っているとする理論)をベースにしている。
多大な制作費が注ぎ込まれたものの興行的には振るわず、世間的な評価は決して高くない。しかし、2001年公開の映画としては破格の映像美を誇り、日本におけるCGアニメーションの先駆でもある。
新潟国際アニメーション映画祭は上映に際して、「アニメーションCGにおける歴史の転換点が存在するなら、本作こそがそのひとつです」「日本アニメが大きく盛り上がるいまこそ、『FINAL FANTASY』のCG表現において果たした役割をもう一度注目すべき時期ではないでしょうか」とコメントを寄せている。
岩井澤健治、片渕須直らがトークイベントに登壇
あわせて、会期中に行われるトークイベントの新たなゲストも解禁された。
映画祭の上映作品『ラーマーヤナ ラーマ王子伝説』の佐々木晧一監督、『空の青さを知る人よ』の長井龍雪監督、『音楽』の岩井澤健治監督、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の片渕須直監督らが名を連ねている。
トークイベントのゲスト登壇者(2月19日発表/敬称略)
■3月16日(日)
【アニメスタジオと映画の半世紀】
ゲスト:石川光久(IGポート代表取締役社長)
松倉友二(ジェー・シー・スタッフ執行役員制作本部長)
南雅彦(ボンズ代表取締役)
【アニメーター川元利浩トーク】
【世界の潮流:アジアの風 幻の日印合作映画はいかに制作されたのか】
ゲスト:佐々木晧一(『ラーマーヤナ ラーマ王子伝説』監督)
三原龍太郎(慶應義塾大学経済学部准教授)
■3月17日(月)
【世界の潮流:新潟とアニメーション】
ゲスト:長井龍雪(『空の青さを知る人よ』監督)
■3月19日(水)
【世界の潮流:ロトスコープの現在】
ゲスト:宮本裕子(立教大学現代心理学部映像身体学科准教授)
岩井澤健治(『音楽』監督)
■3月20日(木)
【新作トーク『つるばみ色のなぎ子たち』の人物を垣間見る―平安時代の働く女性たち―】
ゲスト:片渕須直(監督)
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イベント情報
第3回新潟国際アニメーション映画祭(Niigata International Animation Film Festival 2025)
- 会期
- 2025年3月15日(土)~ 20日(木・祝)
■主催:新潟国際アニメーション映画祭実行委員会
■フェスティバル・ディレクター:井上 伸一郎(「月刊Newtype」元編集長)
■プログラム・ディレクター:数土 直志(アニメーション・ジャーナリスト)
■ジェネラルプロデューサー:真木 太郎(㈱ジェンコ代表取締役)
■映画祭実行委員長:堀越 謙三(ユーロスペース代表、開志専門職大学教授)
■副委員長:梨本 諦嗚(映画監督、株式会社サニーレイン役員)
■東京事務局長:井原 敦哉(㈱ジェンコ/プロデュース本部プロデューサー)
■新潟事務局長:内田 昌幸(にいがたアニメ・マンガプロジェクト共同体統括本部長)
■特別協力: 新潟市、新潟日報社、新潟県商工会議所連合会、NSGホールディングス、他
■後援(予定):内閣府知的財産戦略推進事務局、経済産業省、文化庁、新潟県、新潟県教育委員会、他
■助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画祭支援事業)
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