七つの大罪を八つに増やした称される主人公コンビ
1話のラストで、主人公コンビの成人向け漫画家・戌井アキラと強化人間・辰見ハルミが、後に世界中を震撼させる“史上最強最悪なNTR制作ユニット”になることが示唆されている『その炎の名は性癖』。
その所業は、七つの大罪を八つに増やした称されるほど。どんな未来なんだ。本作はまだまだ序盤ですので、2人が大罪人になるまでの過程はわかりません。
しかし、その道程が国家権力や規制との戦いになるのは明白です。1話序盤からNTR作品を巡ってハルミと警官が派手な肉弾戦を繰り広げており、今後もバトル/アクションシーンは豊富に描かれると思われます。
面白いのが、バトルで主役となる強化人間が、前述の「性欲リアクター」によって強くなる点です。
リビドーを開放し、性欲を感じれば感じるほど強くなる。頭の中が性欲で染まれば染まるほど強い。文字にするとめちゃくちゃシュールなのですが、作中のキャラクターたちが、真面目にそこへ向き合うロジックが存在しています。真面目に性を欲している。面白い。
「人の性癖が人の心を打つ」創作における力強いメッセージと……
また、作中には「人の性癖が人の心を打つ」とのセリフがあり、誰に何を言われようとも自分の好きを、創作を信じ貫こうというメッセージ性も感じます。
反面、誰かの信念が生み出した創作に嫌悪を示す者がいることも忘れずに描写しています。創作と規制、エゴと理性、自由と責任など、背反する要素のぶつかり合いも、今後描かれるのでしょう。
リアルでも議題に上がり続ける創作の自由と責任について、性癖やアダルトコンテンツといったセンシティブな題材を扱う本作が、どのような答えを提示するのか。
その点にも注目して、連載を追っていきたいと思います。
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