「藝大受験」というと皆さん何を思い浮かべるでしょうか? というか、イメージできますか?
デッサンなど一般の大学受験とは異なる科目が課せられる東京藝術大学。浪人は当たり前、何度も浪人を重ねてようやく合格できる狭き門……こんな感じでしょうか。
そんな「藝大受験」をモチーフにしたカードゲーム『藝大CARD GAME』が発表され、話題になっています。浪人カードの圧がスゴい。
藝大生YouTuberが制作した『藝大CARD GAME』
『藝大CARD GAME』を制作したのは、実際の藝大生たち。YouTuberグループ・フォニッシュとしても活動する「藝大生のユーモア」ことゴシ吉りょうなさんと、彼の大学の友人らです。
フォニッシュは「陽キャになりたい藝大生」ゴシ吉りょうなさん、「クール陰キャ」ないきさん、「パリピ陽キャ」けいさんの3名で活動。
藝大生であるゴシ吉りょうなさんの個性を活かした独自の動画が投稿されています
『藝大CARD GAME』についても、動画を投稿。カード制作に関わっていない他のチャンネルメンバー2人と、ルール説明や実際にプレイしている様子が確認できます。
9月7日(土)と8日(日)に開催されている「藝祭 2024 えん」で販売されています。なお、出展初日の販売分はすべて完売、2日目にはまた新たに入荷して販売されるとのこと(外部リンク)。
浪人カードを重ねるというユーモアや、一般には聞き馴染みのない石膏像の名前など、気になるポイントが満載。
今回、『藝大CARD GAME』について取材し、制作のキッカケやカードゲームに落とし込まれた「藝大受験」についてうかがいました。
自分たちの経験した少し異様な「藝大受験のヒリヒリ感」がモチーフ
──カードゲームを制作しようと思ったキッカケはなんでしょうか?
『藝大CARD GAME』制作陣 小さい頃からカードゲームに触れていて、『ポケモンカードゲーム』『デュエル・マスターズ』『ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド』などをプレイしています。
小さい頃、男子だったらオリジナルカードなどをつくって遊んでいた人も多いと思います。僕たちもその1人で、今回の企画は小さい頃のちょっとした夢を叶えるきっかけになりました。
それに、自分たちが実際に経験した「藝大受験」という少し異様なものを掛け合わせたら面白いんじゃないかと思い企画が始まりました。
──ゲームシステムはどのように設計されたのでしょうか?
『藝大CARD GAME』制作陣 ベースは他の数あるTCGなのですが、通常マナ(カードを使うためのエネルギー)にあたる部分として「浪人カード」というシステムをつくりました。
浪人するのは自由だけど、メリットとデメリットが付きまとう仕組みになっています。藝大受験のヒリヒリ感などを味わっていただけたら嬉しいです。
その他にも、「藝大受験あるある」をみんなで案を出し合って、カードにしています。
藝大受験の浪人は、技術や知識が増える一方で絵の新鮮さが弱くなることも
──浪人や石膏像といったモチーフは、藝大生にはお馴染みのものかと思います。どのような着想からカードゲームに落とし込んだのでしょうか?
『藝大CARD GAME』制作陣 美術予備校に通って石膏デッサンなどをしていると、その像の(デッサンの)難易度や、イメージなどがみんなの中で定着されていきます。そこから「この像は弱そう、このモチーフは出されたら嫌だから強くしよう」などと考えました。
藝大受験における「浪人」というものは、重ねればもちろん技術力や知識は増えていくけれど、絵としての新鮮さや強さなどが薄れることもあります。
その感覚を再現して、ゲームとしてだれもが体験できたら面白いと感じました。
──藝祭で販売されるとのことですが、再販や拡張パックなどの予定はございますか?
『藝大CARD GAME』制作陣 今回の第1弾は、藝祭2日間でおしまいです。再販や拡張パックの予定はありません。
しかし、来年の藝祭のアートマーケットで第2弾を予定しています。すべての要素をもう少しブラッシュアップして来年また帰ってきます。ぜひ楽しみにしてお待ちください!
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イベント情報
東京藝術大学 藝祭2024 「えん」
- 開催期間
- 9月6日(金)〜9月8日(日)
- 時間
- 09:00〜19:00
- 場所
- 東京都 台東区 上野公園 12-8 東京藝術大学 上野キャンパス 〒110-8714
- 公式サイト
- https://geisai.geidai.ac.jp/2024/
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