オンライン百科事典サービス・ニコニコ大百科の公式Xが7月9日、サイバー攻撃による休止からサービスの一部復旧を報告した。
現状のサービス名は「ニコニコ大百科(仮)」。今回、ニコニコ大百科のうち、記事の閲覧や検索、掲示板の表示機能が復旧。記事の編集をはじめ、それ以外の機能は依然として利用できない。
また、連携している他サービスの復旧状況により、ページの表示が遅くなる、もしくはエラーとなる場合があるとアナウンスされている。
ネットミームの情報源として重宝されていたニコニコ大百科
ニコニコ大百科は、ニコニコ動画の関連サービスとしてドワンゴが運営しているオンライン百科事典サービス。
ピクシブ百科事典やWikipediaと同様に、ユーザーが記事を作成・編集することができる。
SNS等で用いられるインターネットミームには、ニコニコ動画発のものも多く、それらの解説等が集積されていたニコニコ大百科は、情報源として重宝されていた。
しかし6月8日、KADOKAWAグループを対象とした大規模なランサムウェア攻撃の影響で、ニコニコ大百科もサービスの提供を停止。
ニコニコ大百科公式Xは今回の仮復旧の発表で、サービス内のデータへの影響について、「6/7 8時頃までのデータは保持されています」と説明している。
過去の動画を楽しむ「ニコニコ動画(Re:仮)」
KADOKAWAへのランサムウェア攻撃以降、サービスの完全復旧には至っていないニコニコ動画。
6月14日、ニコニコ(ニコニコ動画やニコニコ生放送等の総称)の運営がYouTubeで公開した動画によると、復旧時期の明言は難しく、最低でも1ヵ月以上かかる見込みと説明された。
一方、同日には無事だった動画データをもとに「ニコニコ動画(Re:仮)」がリリース。一部の動画のみを対象に、視聴とコメントの投稿ができるようになっている。
アクセスすると設定された期間の動画がランダムで10個表示されるようになっており、記事執筆現在は2014年に投稿された動画が対象になっている。
「ニコニ・コモンズ」も仮復旧 徐々に復旧が進むニコニコ関連サービス
復旧作業が続けられる中、7月9日には、音声やイラストなどの素材を投稿しライセンスを発行できるサービス「ニコニ・コモンズ」も一部復旧。
配布されている素材のうち、人気上位の素材3万点がダウンロードできるようになった。
そして、素材に設定されたライセンスや使用条件なども確認可能となっている。
その他、「ゆっくりMovieMaker」や「VOICEVOX」といったツールのライセンス/配布場所や、外部サイトで配信されている素材のライセンス情報などが記載されたcsvファイルも配布されている。
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