哲学研究者・山野弘樹さんの著作『VTuberの哲学』が春秋社から刊行される。
この本は「VTuberとはいかなる存在者か」や「VTuberはいかにして鑑賞されるのか」などの問いを扱う学術書。
VTuber独自の存在様態を理論化しつつ、その魅力を実際のVTuberたちの活動例を多数挙げながら分析する。
VTuberを対象とした初の哲学書『VTuberの哲学』
山野弘樹さんは現在、東京大学大学院総合文化研究科博士課程に在籍。
現代フランス哲学を代表する哲学者の一人であるポール・リクールの研究に取り組むかたわら、「VTuberの哲学」という新たな学問分野の立ち上げに挑んでいる。
主な著作として2022年に講談社現代新書から刊行された『独学の思考法』がある。
山野弘樹さんはXで、『VTuberの哲学』で取り上げている事例を紹介(外部リンク)。
それによれば、HIKAKINさんのVTuber化、宝鐘マリンさんと戌神ころねさんの入れ替わり、おめがシスターズの「部位チューバー」化、ぽこピーの着ぐるみ化、そしてキズナアイさんの分人概念など、多数の事例を取り扱っているという。
『VTuberの哲学』ではこうした事例を、“VTuberは中の人にも虚構のキャラクターにも還元されない”という「非還元主義」という思想に立って分析する。
『VTuberの哲学』は3月21日(木)に刊行。価格は2,400円(税別)。
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