米Hasbro社『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のIP売却を検討中との報道

米Hasbro社『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のIP売却を検討中との報道
米Hasbro社『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のIP売却を検討中との報道

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』/画像はAmazonより

アメリカの大手玩具メーカー・Hasbro(ハズブロ)社が、人気TRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のIP売却を検討していることが明らかになった。

中国のメディア・雪豹财经社が独自に報じている。

報道によれば、売却先としては中国のTencent(テンセント)が候補に。交渉は初期の段階にあり、取引の詳細については合意されていないという。

売却は『バルダーズ・ゲート3』のLarian Studiosが仲介

雪豹财经社は関係者への取材として、売却はTencentが出資するLarian Studiosが仲介していると述べている。

Larian Studiosは『ダンジョンズ&ドラゴンズ』をベースにしたRPGゲーム『バルダーズ・ゲート3』を手がけたベルギーのゲームスタジオ。

『バルダーズ・ゲート3』はTRPG版のシステムをもとに構築された、キャラクター同士の位置関係や地形などが絡み合う戦闘システムや、豊富な選択肢から編みだされる十人十色の物語が高い評価を獲得。

年末に開催された式典「The Game Awards」では、2023年に発売されたゲームの中で最も優れた作品に贈られる賞「Game of the Year(GOTY)」など6部門を受賞している。 雪豹财经社は、当初HasbroはLarian Studiosを売却先の候補にしていたが、Larian Studiosでは資金が不足していたため、株主であるTencentに取引を紹介したと報じている。

『モノポリー』や『Magic: The Gathering』で知られるHasbro社

Hasbroは、『モノポリー』などのボードゲームや、スポンジの弾を飛ばして遊ぶ銃「NERF(ナーフ)」などの販売でも知られる玩具メーカー。

1999年にトレーディングカードゲーム『Magic: The Gathering(マジック:ザ・ギャザリング)』や『デュエル・マスターズ』を開発するWizards of the Coast社を買収しており、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の権利もWizards of the Coastを通じて保有している。

コロナ禍の影響を受け、TRPGは海外でも人気が再燃。

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』は2023年、『バルダーズ・ゲート3』以外にも映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』が公開され、注目を集めていた。

Hasbro社、近年は収益が低迷、レイオフを実施

Hasbroは近年収益が低迷し、2023年には従業員全体の約20%に当たる1,900人のレイオフを実施。

HasbroのCEOであるChris Cocksさんは、同社の業績低迷の原因の一つである市場の逆風について「2024年まで続く可能性が高い」と説明していた。 雪豹财经社の報道によれば、Tencentも多くのIPをゲーム化する権利を保有しているものの、権利が買い切りではないことが負担になっていると説明。

買収によりIPを保有することで、こうした問題を回避する狙いがあると分析している。

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