連載 | #11 Johnny's-POP

Travis Japan「Moving Pieces」レビュー 大人の色香を漂わすダンスナンバー

Travis Japan「Moving Pieces」MV

ジャニーズ事務所所属のアイドルグループ・Travis Japan(トラビス・ジャパン)が、2枚目となるデジタルシングル『Moving Pieces』を5月15日に配信リリースした。

同名の表題曲は、Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー)さんに楽曲「PYD」「Hold Tight」「All That Matters」を書き下ろし、「What Do You Mean?」を共作した音楽プロデューサー・Jason "Poo bear" Boyd(プーベア)さんが提供。

振付は、Travis Japanのグループ名の由来である振付師・Travis Payne(トラヴィス・ペイン)さんが担当している。

余裕のある大人の色香を漂わす「Moving Pieces」

2022年10月の1stシングル『JUST DANCE!』で、ジャニーズ史上初となる全世界および配信シングルでのメジャーデビューを果たしたTravis Japan。

続けて世界に向け放たれた本作「Moving Pieces」は、四つ打ちを基本としたエレクトロ系のドラムおよびシンセベースによるグルーヴを主軸にした、全編英語詞のダンスナンバー。

「日本は例外だが、ほどんどの国ではミニマリズム的な曲作りが主流な傾向にあると感じている」「皆スマホで音楽を聴くからそうならざるをえない」とは、音楽プロデューサー・BloodPopさん(ジャスティン・ビーバーさんらへの楽曲提供や嵐の「Face Down : Reborn」など)の言だが、本楽曲のアレンジも例に漏れずシンプル。

トラックの音と音との隙間に、リバーブやディレイのかかったTravis Japanのファルセットやウィスパーボイスが美しく響き渡り、余裕のある大人の色香を漂わせている

楽曲構成・展開の面についても、本作「Moving Pieces」はグローバルを意識したつくりに。

特にChorus(コーラス、J-Popではサビに該当する)の前半で溜め、後半で解放するという流れは、近年海外志向の強いボーカル&ダンスグループではしばしば見受けられる、反J-POP的なアプローチだ。

ジャニーズ屈指のダンススキルを誇るTravis Japan

Travis Japan(写真左より松倉海斗さん、吉澤閑也さん、七五三掛龍也さん、宮近海斗さん、中村海人さん、川島如恵留さん、松田元太さん)

Travis Japanは、ジャニーズの中でも屈指のダンススキルを誇る7人組アイドルグループ。

2022年3月、グループのオリジナル楽曲名にちなんだ「『夢のHollywood』大作戦」を始動し、アメリカ・ロサンゼルスへと留学。同年7月にはオーディション番組「America’s Got Talent」の2次先行を突破したことが話題となった。

そして9月、ユニバーサル・ミュージック・グループ傘下の米Capitol Recordsと契約し、ジャニーズ事務所史上初となる全世界および配信シングルでのメジャーデビューを果たしている。

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日本男性アイドルの代表的存在であるジャニーズ。 テレビ、舞台、雑誌、ラジオ、そしてインターネットと、メディアを越境して活躍する彼らもまたポップな存在だ。 彼らをポップたらしめているものは何か? その魅力を紐解く。

1件のコメント

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匿名ハッコウくん

匿名ハッコウくん(ID:6879)

海外に向けたおしゃれな曲だなとは思っていましたが、こちらの記事を読んでなるほど〜!と勉強になりました。
今までのジャニーズの雰囲気とは違いますが、海外に挑戦するTravis Japan の姿は一生懸命で応援したくなります。