利用規約及びガイドラインの発効日、そして「AI生成作品」の定義については、後日発表となる。
発効日以降、AI生成作品を用いた投稿への警告や非公開化、クリエイターアカウントの停止などを随時行っていくという。
画像生成AIを用いたイラスト、技術の悪用に高まる批判
現在、「Stable Diffusion」や「Midjourney」等の画像生成AIを用いたAIイラストの扱いや発表の方法、意図しない自身の作品のAI学習等を巡って、様々な議論や反発の動きがある。5月6日には、スクレイピング/クローリングによって「pixivに掲載されているイラストを集め、AIイラストを量産できるようにした」といった旨の発言(現在は削除済み)がSNS上で拡散されたことを契機に、有名イラストレーターを含む一部ユーザーがpixivにアップロードしていた作品を非公開する運動にまで発展。 これらの動きを受けてか、ピクシブ株式会社は5月9日に声明を発表。AI生成作品を巡る問題点についてまとめ、その対策を明かした。
短時間でイラストを生成することが可能なAIによる技術によって、pixiv上ではAIイラストの作品投稿が増加。問題① 特定のクリエイターが不利益を被ること
問題② プログラムなどで、クリエイターの作品が不当に収集されること
問題③ AI生成作品を見たくないユーザーにも、AI生成作品が多く表示されること pixiv公式サイト「AI生成に関わる問題と、対応についてご報告」より
また、特定イラストレーターの絵柄を学習したAIモデルを用いた、“なりすまし”の被害なども報告された背景もあった。
AI生成作品は「目指していたサービスの姿と異なる」
ピクシブ社が運用するWebサービスの1つである「FANBOX」でも、AI作品を用いた投稿が増加していること、及び“AI絵師”が経済活動を行う場になっていることが、ユーザーたちから問題視されていた。「FANBOX」でのAI生成作品を取り巻く現状について、公式は下記のように見解を示し、AI生成作品の取り扱いを禁止する理由としている。
なお、サービス「FANBOX」のAI生成作品の定義は後日発表されるが、イラストプラットフォーム・pixivとしてのAI生成作品の定義は下記の通りに明示されている。現在のFANBOXでは、生成AI技術により短期間で大量に作成されたコンテンツを販売することのみを目的に利用されることが多く、今後もその傾向はより強まっていくと感じています。それは本来私たちが目指していたサービスの姿とは異なり、このまま見過ごすことはできないと判断しました。 「AI生成作品に対する、FANBOXにおける今後の対応」より
イラスト
制作過程のすべて、もしくはほとんどをAIによって生成された作品。
例えば、テキストや画像などのフォーマットを問わず、一定の指示を元に生成されたリソースをそのまま、または組み合わせて、あるいは軽微な加工や修正を経て投稿する場合。
小説・マンガ・うごイラ
ストーリー・書き出し・配置・作画・アニメーション等の制作過程を総合的に鑑みて、すべて、もしくはほとんどをAIによって生成された作品。
例えば、テキストや画像などのフォーマットを問わず、一定の指示を元に生成されたリソースをそのまま、または組み合わせて、あるいは軽微な加工や修正を経て投稿する場合。ただし、小説作品で挿絵のみに利用するなど、AIによって生成されたリソースや作品を補助的なコンテンツとして利用する場合はAI生成作品設定を「はい」に設定せずとも構いません。 pixivヘルプセンター「AI生成作品とはなんですか?」より
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