『ポケカ』S・Vシリーズで続くカードの高騰
『ポケモンカードゲーム』では、2021年ごろから人気が過熱し、品薄やセカンダリマーケットでの価格の高騰が話題になってきた。2023年からはじまった新シリーズ「ポケモンカードゲーム スカーレット&バイオレット」はゲーム『ポケモンS・V』の人気もあいまって非常に人気が高く、さらなる盛り上がりを見せている。 1月20日に発売された「バイオレットex」収録の《ミモザ》や、3月10日に発売された「トリプレットビート」収録の《キハダ》はどちらもSAR版が人気に。
セカンダリマーケットでは発売して数日の段階で《ミモザ》が5万円以上、《キハダ》は10万円以上で取引されたことで話題を呼んだ。
強くて人気な《ナンジャモ》がもたらすインパクト
そして、《キハダ》が高騰した際にファンコミュニティで話題に挙がったのが、人気キャラ・ナンジャモのカード化はどれだけのインパクトを生むのかだった。《キハダ》と《ナンジャモ》は、いずれもターンに1枚だけ使える「サポート」という種別のカード。
《キハダ》の効果は自分の手札を1枚選び、山札の下にもどしたあと、自分の手札が5枚になるようにカードを引くというもの。
現在のスタンダードレギュレーションには、「手札を3枚まで捨てて5枚になるように引く」という《キハダ》よりも枚数の多い手札を入れ替える効果を持った《セレナ》が存在する。そのため、《キハダ》は決して強いカードではない。 一方で、《ナンジャモ》の効果は「お互いのプレイヤーが手札を無作為な順番で山札の下に戻し、その後自分のサイドの残り枚数分だけカードを引く」というもの。
『ポケモンカードゲーム』は相手のポケモンを倒すごとに、ゲーム開始時に無作為に選ばれた6枚のサイドカードを回収。6枚すべてを回収したら勝ちになる。 《ナンジャモ》の効果は、相手の方がサイドを多く回収している(勝っている)状態で使えば、手札の枚数を自分に有利な状態に巻き返すことができる他、相手がさらなる攻撃のためにそろえていた手札を崩すことが可能だ。
過去にはトレーナーカード《N》がほぼ同様の効果を持っており、競技シーンでも多く使用された。手札を山札の下に送るため、シャッフルによる引き直しを許さない《ナンジャモ》はその上位互換とも考えられる。
《キハダ》に10万円という価格がつく今、カードパワーが高く、“公式ガイドブック品切れ”という実績を持つ《ナンジャモ》が高騰しない理由はない。
新パックが出るたびに話題になる『ポケモンカードゲーム』だが、「クレイバースト」「スノーハザード」の発売でその熱狂は臨界点を迎えることになりそうだ。
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