聞き慣れないメロディの正体は新曲
3人が退場した後も余韻をまとっていた拍手は、徐々にアンコールを要求するように一定のリズムを刻み始める。ステージにNornisの3人が再登場すると、照明が上がり、明るいグルーヴ感のイントロへ。アンコール1曲目は緑黄色社会の「キャラクター」。爽やかな曲調の中、3人は手を振ったりクラップをしたりしながら笑顔で歌い上げた。足元にスモークが立ち込め、背景の映像には吹雪が。始まった曲は、朝日南アカネさんが低音を効かせ、戌亥とこさんが引っ張り上げていき、町田ちまさんが高音で解放するという、Nornisの真骨頂というべき構成だ。 聞き慣れないメロディはサプライズ披露された新曲「White blossom」。劇伴のように臨場感あるバンド・ストリングスをバックに、3人の低・中・高音が織り成す唯一無二のハーモニーを、これ以上なく堪能できる一曲だった。
その後のMCで改めて「White blossom」を紹介すると、記念写真の撮影へ。会場ではわからなかったが、配信ではステージの奥側から、客席をバックに3人を眺める新鮮なアングルを堪能できた。1人ずつの感想パートでは、それぞれにファンやスタッフ、メンバーに対する感謝の気持ちと、今後への意気込みなどを口にした。 「私は歌がやりたくてにじさんじに入って、そろそろ2年半くらい。こんな大きなステージで歌を歌うことができたのは、本当にみなさんの応援のおかげだと心から思っています。夢を叶えてくれて本当にありがとう。大好きで尊敬している2人と一緒に歌うことができて、心から感謝しています。これからも3人の素敵なハーモニーを届けられるように、自分なりに頑張っていきたいと思います」(朝日南アカネさん)
「私も詳しい人数がわからないくらい、たくさんの人が一緒にこのライブをつくってくれました。ただ、仕上げまではみなさんと一丸となって持っていきましたが、やっぱり今日こうして、この場所に見に来てくれたみなさんや配信を見てくれるみなさん、ちょっと未来で見てくれるみなさん、そういう人たちが我々を見てくれて、初めてこのライブが完成したと思っています。明日からの何かしらの活力に我々がなれていたらよかったなと思いますし、我々もみんなからパワーをもらいましたから、またどこかで会えるように頑張っていきます」(戌亥とこさん)
「リハーサルを重ねる中で、町田がうまく歌えないところとか、うまくしゃべれないところとか、ふがいなさがたくさん出てきました。そのたびにメンバーの2人やたくさんのスタッフさん、バンド・ストリングスメンバーさんに励ましていただいて、今日本当に楽しくライブすることができました。これからもっとたくさんの人に知ってもらいたいし、今好きでいてくれているみんなももっとNornisを好きになってほしい。愛される大きなユニットになっていきたいので、より一層頑張って参ります」(町田ちまさん)
“アーティスト” Nornisが証明するもの
今日最後の曲は、亀田誠治さんがプロデュースした「Transparent Blue」。亀田さんによれば、この曲は「自分の生き方は自分で決める」という意思をつづったもの(外部リンク)。MCによって漂うエモーショナルな空気を、戌亥とこさんの歌い出しが塗り替え、続く町田ちまさん、朝日南アカネさんが空間を支配していく。 3人の歌声は今日一番力強く響き、<軌跡は自分で作る><描いた色が存在証明だ>といった前向きな歌詞に背中を押される。最後には3人の挨拶を合図に銀テープが放たれ、ライブは大団円を迎えた。
2nd、3rdとライブが続いていくことを願うとともに、これからNornisが音楽シーンに及ぼすインパクトを見届けたい。
【「Nornis 1st LIVE -Transparent Blue-」セットリスト】
1.Abyssal Zone
2.Daydreamer
3.Through the glass
4.酔いどれ知らず
5.君の銀の庭
6.Unchained(朝日南アカネ)
7.名前のない感情(町田ちま)
8.六道伍感さんぽ(戌亥とこ)
9.夜永唄
10.PaIII.SENSATION
11.シニカルナイトプラン
12.fantasy/reality
13.Goodbye Myself
14.キャラクター
15.White blossom
16.Transparent Blue
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