Mika Pikazoが個展「REVENGE POP」に込めた対抗心 苦悩から辿り着いた表現

緻密さを追求するイラスト、あえて抜くアニメーション

──イラストとアニメーションは別物ですが、制作する上ではどのような違いを感じますか?

Mika Pikazo 私の場合、「イラストはどこまで緻密に描けるか」なんですが、アニメは逆にどこまで抜けるかが勝負なのかなと思います。

だからできあがったキャラクターをアニメに起こす時はあえて抜いて描いたりしてますね。 ──アニメーションはイラストより多く枚数を描かないといけない点が大変だと思うのですが、そこはどうでしたか?

Mika Pikazo こんなに描かないといけないんだ!って今も思ってますよ(笑)。ただ今回つくったアニメーションは、そう思うよりも先に、ここはもう少し動かしたいなとか、ああいう演出にしたいなって気持ちを優先しちゃってました。

あと数枚足したら自分が思う動きになりそう……とか気づいたら足していますね。きっとアニメーターさんもこの枚数の足し算引き算は毎回のごとく悩んでいるのかと思いますが。

なので後から「え、何十枚も描かないといけないの!? イラストは一枚でいいのに!? 面白!」ってなるんですけどね(笑)。でも最初のラフを描けばもう一直線でやり切ります。イラストもそうですが、私は最初に描いたラフからブレることが少ないので。

──アニメーションに関してこれからの目標はありますか?

Mika Pikazo そうですね……次は1分のアニメをつくれたらいいですね。ストーリーがあるものとか……あとほんとのところ、中毒性のある変な動きをつかったアニメーションがしたいです。

絵コンテとか、アニメの用語とか、まだまだ全然知らないことだらけですが、2023年はもっと挑戦していきたいです。

個展開催に向けたコメント、配信企画のアーカイブ

個展「REVENGE POP」キービジュアル

個展開催に向けたMika Pikazoさんのコメント
2019年に初の展示会を開催して以来、約3年ぶりの個展をやります。
タイトルは「REVENGE POP」。
誰かに楽しいとか、面白いと思ってもらえるものを描けたらそれこそが自分の元気になる。
でも生きていると悲しいことや憤りを感じることが沢山あって、どうにかできない自分に絶望する。
自分がなんで絵を描いているか、描いていく意味はあるのか問い続けた数年間でした。
自分は“POP”という言葉や、それが持つ意味が大好きで、それを信じています。
それをいつか体現するためには、自分のなかで持っている黒く煮えたぎった部分や後悔している過去を振り返り、作品に落とし込むべきだと思いました。その気持ちにリベンジを挑みたい。
それが今回展示会をやりたいと思った経緯です。よろしくお願いします。

個展「REVENGE POP」特別企画のクリエイター対談配信

個展「REVENGE POP」開催記念、対談ライブvol.1【Mika Pikazo×Minami Fuji】

Mika Pikazoさん

Mika Pikazoさんのプロフィール
93年東京都生まれ。高校卒業後、南米の映像技術や広告デザイン、音楽に興味を持ち、約2年半ブラジルへ移住。その後帰国しイラストレーターとして活動を開始。
キャラクターデザイン、イラストレーションに加え、2022年よりアニメーション制作を始める。
2019年に初の商業画集・展示会『MikaPikaZo』を開催。

任天堂『ファイアーエムブレム エンゲージ』キャラクターデザイン、VTuber『Hakos Baelz』や『輝夜 月』のキャラクターデザインや、Ado 1stアルバム『狂言』野外広告ビジュアル、pixiv監修アートブック『VISIONS 2023』表紙イラスト、 東京国立博物館創立150年記念『国宝 東京国立博物館のすべて』コラボイラスト、『初音ミク マジカルミライ 2018』『電音部』『Fate/Grand Order 清少納言』など。

【画像51枚】「REVENGE POP」写真レポート


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