本展では、国内外のアーティスト16名による約140点の作品を紹介。現代アートを通して、パンデミック後における心身の健康=ウェルビーイングを考察する。
美術館というリアルな場でしか味わえない作品のスケール感や素材を通して五感を研ぎ澄ませる体験によって、自分にとって「よりよく生きる」ことへの考察を促すことが展示の狙いだという。
出展アーティスト(姓のアルファベット順/敬称略)
エレン・アルトフェスト
青野文昭
モンティエン・ブンマー
ロベール・クートラス
堀尾昭子
堀尾貞治
飯山由貴
金崎将司
金沢寿美
小泉明郎
ヴォルフガング・ライプ
ゾーイ・レナード
内藤正敏
オノ・ヨーコ
ツァイ・チャウエイ(蔡佳蔵)
ギド・ファン・デア・ウェルヴェ
タイトル「地球がまわる音を聴く」の意味
本展のタイトル「地球がまわる音を聴く」は、本展にも出展しているオノ・ヨーコさんのインストラクション・アートから引用してるという。インストラクションアートとは、観客に対して指示を出し、観客がそれを実行することで成立するアートのこと。
オノ・ヨーコさんが本展に出展している作品「グレープフルーツ」は、オノ・ヨーコさんが指示書を集めた作品で、その中に「地球がまわる音を聴く」という指示が含まれている。
パンデミック以降をよりよく生きるために
ギド・ファン・デア・ウェルヴェさんの「第9番 世界と一緒に回らなかった日」は、自宅の周りを何千周も走り続け100キロを走破するというパフォーマンスをビデオに収めたもの。このパフォーマンスは、日々の積み重ね自体が壮大な営みになり得ることを表しているという。 また、展覧会の最後にあるモンティエン・ブンマーさんのインスタレーション作品は、鑑賞する人に瞑想を促す空間であるという。
TikTokと森美術館が連携するイベントも開催
森美術館は本展からTikTokとパートナーシップを締結し、美術館や展覧会の魅力をTikTokにて発信する。森美術館館長の片岡真実さんは、森美術館とTikTokのパートナーシップ締結について次のように語っている。
パートナーシップの最初の取り組みとして、閉館後の展示室内で、フォロワー190万人のクリエイター・修一朗さんを招いたライブツアーと、TikTokクリエイターを招いた撮影会「#emptymoriartmuseum for TikTok creators」を開催予定だ。「美術館の持続可能性を考えるとき、未来を担う若い世代へいかにアプローチしていくかがひとつの鍵となるでしょう。
これまで現代アートに馴染みのなかった方たちが、TikTokの投稿をきっかけに気軽に美術館に訪れていただけるようになると嬉しいです。現代アートは世界を映し出す縮図です。アートをとおして多様な価値観や思想、アイデンティティに出会い、豊かな人生を、そしてより良い未来を築いていきましょう。」
過去に開催された「#emptyMoriArtMuseum」では、閉館後の美術館をインスタグラマーに解放。館内を自由に撮影できるというイベントであった。
TikTokクリエイターが美術館という空間をどう活かすのか、目が離せないイベントになりそうだ。
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開催情報
「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」
- 会期
- 2022.6.29(水)~ 11.6(日)
- 会期中無休
- 開館時間
- 10:00~22:00(最終入館 21:30)
- ※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
- 会場
- 森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
- アクセスはこちら
- 料金
- ※専用オンラインサイトでチケットを購入すると( )の料金が適用されます。
- [平日]
- 一般 1,800円(1,600円)
- 学生(高校・大学生)1,200円(1,100円)
- 子供(4歳~中学生)600円(500円)
- シニア(65歳以上)1,500円(1,300円)
- [土・日・休日]
- 一般 2,000円(1,800円)
- 学生(高校・大学生)1,300円(1,200円)
- 子供(4歳~中学生)700円(600円)
- シニア(65歳以上)1,700円(1,500円)
- ※本展は、事前予約制(日時指定券)を導入しています。専用オンラインサイトから「日時指定券」をご購入ください。
- ※専用オンラインサイトはこちら。
- ※当日、日時指定枠に空きがある場合は、事前予約なしでご入館いただけます。
- ※表示料金は消費税込
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