アート集団・Chim↑Pom(ちんぽむ)が改名して、4月27日より「Chim↑Pom from Smappa!Group」として活動していくことを発表した。
Smappa!Groupは新宿・歌舞伎町でホストクラブや美容室、デイサービスなどを運営する企業グループ(運営母体は有限会社スクラムライス)。会長の手塚マキさんはChim↑Pomのフロントウーマン/メンバー・エリイさんの夫としても知られている。
改名の経緯について、Chim↑PomのTwitterやSmappa!Groupの公式サイト上で明かされている。
設営費などを賄うため、Chim↑Pomは美術館からの協力要請を受けたものの、いくつかの企業のうち、Smappa! Groupの申し出だけが美術館側から断られたという。
公開された声明によると、解決策を話し合う中で、「六本木ヒルズという『まちづくり』における『ブランディング』」を理由として、「森美術館はヒルズという『文化都市』の顔である」と、接客を伴う水商売の会社のロゴは掲載しないという旨の回答があったことが明かされている。
Chim↑Pomは、「Chim↑Pomの個展は主催するがSmappa!Groupの協賛はNGとする。これを、アートによる「多様性」と取るか「『多様性』の搾取」と取るかは、議論が必要かと存じます」とした上で、「今後、Chim↑Pomとのお付き合いを望まれる全ての団体におかれましては、私どもが際どい社会人であることを改めてお見知りおき頂き、間違ってもただの「健全」なグループだと勘違いなされませんよう、深くお願い申し上げます」と、改めて自分たちの活動とそのスタンスについて説明した。
現在会期中の「ハッピースプリング」展について、「1. Chim↑Pom from Smappa!Groupを正式名称として、全ての媒体や広報物において使用を徹底して頂くこと」「2. 引き続き、Smappa!Groupの協賛金受け取りとロゴの掲載をご検討頂くこと」を要望として提案している。期日は5月15日まで。
さらにChim↑Pomは今回の件を、「クリエイティブ産業が街から「猥雑」なものを十把一絡げに職種や属性により排除する「旧来のジェントリフィケーション」の典型だとも捉えております」として批判。
なお、Chim↑Pomはこれまでにも「LOVE IS OVER」(2014)にはじまり「また明日も観てくれるかな?」(2016)、「にんげんレストラン」(2018)など、新宿・歌舞伎町を舞台にしながらSmappa!Groupとの協働的なプロジェクトを展開している。
また、今回の経緯を踏まえ、新たな展覧会「Chim↑Pom from Smappa!Group」を4月27日(水)より品川区のアートギャラリー・ANOMALYで開催すること、4月30日(土)からは回顧展「いつのことだか思い出してごらん」を墨田区のアートギャラリー・無人島プロダクションで開催する旨も発表した。
過去の活動には、広島市の上空に飛行機雲で「ピカッ」の文字を描いた作品や、渋谷駅に飾られている岡本太郎の壁画『明日の神話』に原発事故を連想させる絵を付け足したり、渋谷のセンター街で捕まえたネズミを剥製にしピカチュウのように変貌させた「スーパーラット」などがある。
現代社会に対する挑発的な風刺が込められていることから、度々批判の対象にもなるが、独自のユーモアを含んだポップな作品群が世界的にも評価されている。
Smappa!Groupは新宿・歌舞伎町でホストクラブや美容室、デイサービスなどを運営する企業グループ(運営母体は有限会社スクラムライス)。会長の手塚マキさんはChim↑Pomのフロントウーマン/メンバー・エリイさんの夫としても知られている。
改名の経緯について、Chim↑PomのTwitterやSmappa!Groupの公式サイト上で明かされている。
「改名のお知らせ」
— Chim↑Pom (@chimpomworks) April 19, 2022
Chim↑PomからChim↑Pom from Smappa!Groupに変わります。
どうぞよろしくお願いします。 pic.twitter.com/kIaj3ibz6s
森美術館で開催中の「ハッピースプリング」展を発端に
改名に至った経緯として、森美術館で開催中のChim↑Pomの大規模個展「ハッピースプリング」展での顛末が語られている。設営費などを賄うため、Chim↑Pomは美術館からの協力要請を受けたものの、いくつかの企業のうち、Smappa! Groupの申し出だけが美術館側から断られたという。
公開された声明によると、解決策を話し合う中で、「六本木ヒルズという『まちづくり』における『ブランディング』」を理由として、「森美術館はヒルズという『文化都市』の顔である」と、接客を伴う水商売の会社のロゴは掲載しないという旨の回答があったことが明かされている。
Chim↑Pomは、「Chim↑Pomの個展は主催するがSmappa!Groupの協賛はNGとする。これを、アートによる「多様性」と取るか「『多様性』の搾取」と取るかは、議論が必要かと存じます」とした上で、「今後、Chim↑Pomとのお付き合いを望まれる全ての団体におかれましては、私どもが際どい社会人であることを改めてお見知りおき頂き、間違ってもただの「健全」なグループだと勘違いなされませんよう、深くお願い申し上げます」と、改めて自分たちの活動とそのスタンスについて説明した。
Chim↑Pom、森美術館に対して2つの要望 新たな展覧会も
さらに、Chim↑Pomは森美術館側に2点の要望を提案。現在会期中の「ハッピースプリング」展について、「1. Chim↑Pom from Smappa!Groupを正式名称として、全ての媒体や広報物において使用を徹底して頂くこと」「2. 引き続き、Smappa!Groupの協賛金受け取りとロゴの掲載をご検討頂くこと」を要望として提案している。期日は5月15日まで。
さらにChim↑Pomは今回の件を、「クリエイティブ産業が街から「猥雑」なものを十把一絡げに職種や属性により排除する「旧来のジェントリフィケーション」の典型だとも捉えております」として批判。
なお、Chim↑Pomはこれまでにも「LOVE IS OVER」(2014)にはじまり「また明日も観てくれるかな?」(2016)、「にんげんレストラン」(2018)など、新宿・歌舞伎町を舞台にしながらSmappa!Groupとの協働的なプロジェクトを展開している。
また、今回の経緯を踏まえ、新たな展覧会「Chim↑Pom from Smappa!Group」を4月27日(水)より品川区のアートギャラリー・ANOMALYで開催すること、4月30日(土)からは回顧展「いつのことだか思い出してごらん」を墨田区のアートギャラリー・無人島プロダクションで開催する旨も発表した。
東京発アート集団・Chim↑Pomとは?
Chim↑Pomは6人組の現代アート集団。2005年に結成されて以降、戦争や貧困、都市生活などをテーマにしたインスタレーション作品を多数発表。過去の活動には、広島市の上空に飛行機雲で「ピカッ」の文字を描いた作品や、渋谷駅に飾られている岡本太郎の壁画『明日の神話』に原発事故を連想させる絵を付け足したり、渋谷のセンター街で捕まえたネズミを剥製にしピカチュウのように変貌させた「スーパーラット」などがある。
現代社会に対する挑発的な風刺が込められていることから、度々批判の対象にもなるが、独自のユーモアを含んだポップな作品群が世界的にも評価されている。
Chim↑Pomの活動のこれまで
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