アート集団 Chim↑Pomがニューヨークで個展 核の脅威に焦点

アート集団 Chim↑Pomがニューヨークで個展 核の脅威に焦点
アート集団 Chim↑Pomがニューヨークで個展 核の脅威に焦点

Non-Burnable © Chim↑Pom

POPなポイントを3行で

  • アーティスト集団・Chim↑PomがNYで個展開催
  • 4月19日(金)から7月13日(土)までの約3ヶ月間開催
  • 現代社会への挑発とユーモアで評価を受けるアーティスト
アーティスト集団・Chim↑Pom(チンポム)の個展「Threat of Peace (Hiroshima!!!!!!)」が、4月19日(金)から7月13日(土)までの約3ヶ月間開催される。

2011年のMoMA P.S.1(ニューヨーク)での個展以来、2度目となるニューヨークでの個展の会場は、老舗アートスペースのArt in General。

世界平和の象徴ともいえる広島と、原爆を投下したアメリカの複雑な関係性、現在も続く核の脅威という枠組みに焦点を当てる

広島とアメリカ、核の脅威を描いた個展シリーズ

「Threat of Peace (Hiroshima!!!!!!)」は、Chim↑Pomが2008年から取り組んできた「広島!」展シリーズに連なる個展。

広島・原爆ドームの上空に「ピカッ」という文字を飛行機雲で漫画の1コマのように擬態語で描き、ゆっくりと消えていく様子を記憶の風化として重ねることで、戦後日本の平和に対する現代的な歴史観を映し出した作品だが、当時制作を企画した美術館から、Chim↑Pomが個展の自粛要請を受けたことでも話題となった。

その後、Chim↑Pomは一連の騒動をまとめた検証本を出版し、広島と核問題をテーマに多くの作品を制作。それらをまとめた展覧会として「広島!」(2009年・Vacant・東京)を皮切りに、「!」をひとつづつ増やしながら巡回させているのが本個展シリーズだ。

広島から福島へ至る戦後日本の核の系譜との接続を図り、2015年3月11日に始まった国内外12組のアーティストによる国際展、Don’t Follow the Windによる「Non-Visitor Center」とのダブル個展となる。

Postal Service Connects the World © Chim↑Pom

さらに本展では、世界中から広島に送られ、廃棄できずに倉庫に保管され続ける大量の折り鶴を使用したプロジェクト「Non-Burnable」の新作映像や、金正恩とドナルドトランプ米大統領への郵便の記録なども展示される。

物議を醸し続けるアート集団、Chim↑Pomとは?

Chim↑Pomは、2005年に結成されたアーティスト集団。彼らの作品は常に物議を醸しているといっても過言ではない。

過去の活動には、上述したような広島市の上空に飛行機雲で「ピカッ」の文字を描いた作品や、渋谷駅に飾られている岡本太郎の壁画『明日の神話』に原発事故を連想させる絵を付け足したり、渋谷のセンター街で捕まえたネズミを剥製にしピカチュウのように変貌させた「スーパーラット」などがある。

現代社会に対して挑発的な風刺が込められていることから、度々批判の対象にもなるが、どこかユーモアとポップを含んだ作品群が世界でも評価されている。

世界に届くポップアート

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イベント情報

Threat of Peace (Hiroshima!!!!!!) at Art in General

会期 :4月19日(金)から7月13日(土)
オープニング・レセプション : 4月18日(木) 18:00〜21:00
場所
Art in General

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