友人との飲み会、仲間とのパーティーを
──新曲の「friends」についても聞かせてください。この曲はシンガポールのbrb.とのコラボによってつくられた曲ですが、どういうアイディアから生まれたんでしょうか?SIRUP 「friends」はbrb.から「一緒に曲をつくろう」と言ってくれて、そこから始まったんです。僕ももともと彼らのことを好きで。シンガポールで最も注目されてるR&Bバンドだし、自分の周りでいろいろコラボをやっていて、そういう流れで僕にもオファーがあったんですね。 ──brb.は以前からいろんなインタビューでSIRUPさんとコラボしたいと名前を挙げてましたね。
SIRUP うれしかったです。だから話をもらって「やろう、やろう」って。そこから向こうがどういう楽曲にするか、いろいろアイデアを送ってくれました。「これ、めっちゃいいやん」というものがあって、そこに彼らがメロディを入れてくれて、曲の内容を聴いて、そこからつくっていった感じです。
──SIRUPさんはbrb.に対してどんな印象を持っていましたか?
SIRUP ここ数年、アジアのアーティストがちょっとずつ世界で注目されるようになってきたじゃないですか。K-POPもそうだし、88risingもそう。そういう中で自分もアジア系のアーティストのプレイリストを聴くようになって、そこにbrb.がよく入っていて聴いていたんです。
彼らの楽曲ってすごいクオリティ、しかも全てグッドミュージックで、聴き心地のよさがある。それって、なかなかできないんですよ。それが気持ちよくて、自分でもプレイリストに入れたり、普段聴きしたりしていました。
──SIRUPさんとbrb.とで共通するセンス、通じ合う感覚をあげるなら、どういうものがありますか?
SIRUP まずR&Bというルーツは確実に一緒ですね。それに、ミュージシャンってみんな、自分がやりたい音楽と、自分に合っている音楽があると思うんです。
brb.は、暗い音楽をやってもダークなイメージにならなくて、それが心地よく聴けるんです。僕も、どれだけ暗い曲を歌ったり、クールな曲を歌ったりしても、陽のイメージが強いと思っています。自分でも意識しているところだし、それがある種の武器でもある。そういうテンションがマッチしているなと。 ──曲をつくるにあたっては、brb.とどんな話し合いをしましたか?
SIRUP データをやり取りして「ここをこうしたらいいんじゃない?」みたいな話をして、あとはすんなりいった感じです。歌詞をどんな風にしようかというやり取りもありましたね。
恋愛がメインで、恨み節みたいな感じなんですけど、そういうのって実際めちゃくちゃあるよなと思えるテーマ。それを聴いて、自分としてはもうちょっと俯瞰でしゃべってアドバイスしているみたいな感じですね。
──brb.が書いてきた歌詞を受けて、SIRUPさんは具体的にはどんなことを思ったのでしょうか?
SIRUP シンプルに言うと、恋人の話なんだけど、恋人の友達にあんまり好かれていない。brb.側の歌詞は「なんか友達がいろいろ言ってきているけど、うっさいねん」みたいな内容ですよね(笑)。それに対して僕が「そういう状況になったこともあるし、わかるけど、なんやかんやでお前ら楽しそうにしてるやん」みたいな感じのことを言っているという。
──飲み会の会話みたいですね。
SIRUP そうです。リアルに飲み会をイメージしてつくったんです。だから、まあどっちもどっちな話なんですよ(笑)。恋愛なんてね、当人同士の問題だから。そういうことを自分が俯瞰でしゃべってる感じです。
──コロナの状況が厳しかった頃は、飲み会で恋愛の相談を受けるみたいなシチュエーションもあまりなかったわけですよね。そういうシチュエーションならではの気軽さやノリのよさ、楽しさを持ったムードの曲にしようというイメージもありましたか?
SIRUP ありましたね。自分的にも開放的な曲をいっぱいつくりたいタイミングになっていたので、楽しんでつくりました。 ──ありがとうございます。最後に、11月には初の武道館公演「Roll & Bounce」の開催も決まっています。これはどんな場所にしたいですか?
SIRUP 今回は、みんなで一緒にやっている空気をつくりたいんですよね。自分がイケてると思うお洒落な服を着て、自分が好きなアーティストのパーティーに行って、同じように思っている人たちと同じ時間を共有して、何も考えずにめっちゃ踊って楽しんで、最高だったね!っていう時間を過ごしてもらいたい。日常の中でそういう瞬間があったらいいなって思うので、そういうパーティーをやりたいと考えています。
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