前日に行われた「魔女集会」JOINT LIVEでは、代わる代わる登場した5人がそれぞれの個性を鮮烈に発揮したかと思えば、5人揃ってV.W.Pとしての楽曲も披露するという大盤振る舞い。
「魔女集会」JOINT LIVE
結成が発表されてからの1年間で、メンバーそれぞれがソロライブも経験。アルバムのリリースなどを経てアーティストとして何倍も力をつけた彼女たちが一堂に会する「現象」は、まさしく夢のライブとして発表時から大きな注目を集めた。
会場チケットは早々と完売し、配信でも多くの観測者たちが、神椿の魔女とも呼ばれる彼女たちの“現象”を目撃しようと待ち望む中、5人による魔法がいよいよそのベールを脱いだ。
なお、「現象」は6月4日(土)19時から再配信が決定。チケットはチケットはZ-aNのWebサイトで販売中。本記事の最後にはサイン入り読者プレゼントもあるのでお見逃しなく。
V.W.P 1st ONE-MAN LIVE「現象」再配信をチェックする 【画像】写真で振り返る「魔女集会」と「現象」 取材・文:オグマフミヤ 編集:恩田雄多
目次
「V.W.P」ユニットで変幻自在のハーモニー
威圧的なまでに荘厳な音楽をまといながら、遂に一堂に会した5人が手を広げると同時にライブタイトル「現象」が映し出され、宴の幕が上がった。
壮大なオープニングで呆気にとられる観測者たちの前に姿を現した春猿火さんと幸祜さん。2人による「古傷」で本編がスタート。鍵盤とストリングスが印象的な切ないメロディに2人の歌声が繊細に絡み合い、穏やかにボルテージを上げていく。
真っ赤な会場が一気に深海に引き込まれたように青に染まると、今度は理芽さんがオンステージ。ヰ世界情緒さんとのデュエットで繰り出されたのは「泡沫」だ。透き通るような2人の歌声が重なり合うことで複雑な色彩を生み出し、深く浸透させるように極上のハーモニーが響いていく。
満を持して花譜さんがステージに降り立つと、理芽さんとの「魔法」で前半戦デュエットゾーンを締めくくる。PIEDPIPERさんをして“心で繋がってる姉妹”と言わしめる2人によるユニゾンが、独特のオーラ漂う世界観を構築。踊るように軽快な言葉の掛け合いで抜群のコンビネーションを見せつけると、“音楽は魔法”と魔法の正体へ迫る最後のフレーズまで歌いきってオーディエンスを圧倒してみせた。
We are V.W.P!
調子は揃えられているが、淡々としていても誰がどの言葉を放っているのかわかるほどに意志が込められた語りが続いていく。“ひとりぼっちの日々の中で 僕は空を見上げてばかりいた”
そう宣誓して次なる幕へ。“お姫様じゃなくて魔女になるんだ”
“現象を巻き起こそう”
待ちに待った5人(=V.W.P)としてのライブは、名刺代わりの自己紹介曲「共鳴」で幕を開ける。レパートリーの中でも随一のスーパーハイテンションナンバーで一気にギアチェンジし、ただでさえ強固な個性を持つ5人が揃ったときの破壊力をこれでもかと見せつければ、V.W.Pが最強たる由縁を歌で強烈に示してみせた。
熱き魂のシンガロングを巻き起こした先ほどとは打って変わって、静かに言葉を紡ぐ立ち上がりからなめらかにボルテージを高めていくと、暴れ出すような感情の激流を余すことなく歌声に込めていく。「私達は魔女だ これは魔法だ」──5人の繊細かつ強固なハーモニーで紡がれた宣誓が、聞く者すべての心に確かに刻まれていく。
一転してバイオリンの調べが印象的に鳴り響く穏やかなイントロから「祭壇」をドロップ。ひとつひとつのフレーズを噛みしめるように歌い、画面を通じて繋がり合う新時代のコミュニケートを全身で表現する。電脳の祭壇へ祝詞が捧げられるように、厳かな空気が会場を包み込んだ。
真に迫る魔女たちの歌声
5人揃って登場した際にもアナウンスされたが、改めて“魔女特殊歌唱用形態”「花魁鳥 Revolutions」という新形態への謎進化を報告。それぞれのソロ活動時の姿とは異なり、今後グループでの活動ではこの形態が基本となるようで、普段の姿との違いを味わったり、可愛くなったねとお互いの姿を見せ合う様子で、さらにフロアの空気を和ませてくれた。
体の奥まで響くような骨太のロックサウンドに5人の歌声が合わさることで、疾走感全開のライブアンセムが顕現。フロアのそこら中から画面の向こう側まで至る所で感情の大爆発を引き起こしていく。
「愛よ 言霊となって世界を救って」という最後のフレーズが祈りのように響くと、息つく間もなく「輪廻」へ。
ミステリアスなメロディと共に、今度は戦いを繰り広げる魔女たちの様子が描かれたアニメーションが流れる。ハイクオリティな映像で断片的に語られる物語がまだ見ぬ未来への期待を高めていくが、その真意はいまだ謎に包まれたまま。ライブはクライマックスへと加速していく。
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